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京大生も挫折した!?京都大学が作ったゲーム型WEBサイト「探検!京都大学」がかなりめんどくさいらしい…!!

突然ですが、あなたはゲームが好きですか?私は大好きです。

京都大学(以下略:京大)が中高生向けに京大を楽しく学べるモバイル版ゲームサイトを作ったと聞いて、調べてみると…

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探検!京都大学 モバイル版」というサイトを発見。

※「探検!京都大学 モバイル版」…京大の先生、京大の発明、ノーベル賞受賞者のメッセージ、京大データなどを分かりやすく紹介する「探検!京都大学」を、ゲーム感覚で京大ならではの「めんどくささ」と共に楽しむことができるサイト。

なにやらすごろく形式のゲームのよう。第1ステージでは、京大に関するクイズに正解してアイテムを3つ集め、ゲームに登場する先生が出すクイズに正解して各エリアの先生たちを5人集めながらすごろくを進めていきます。先生を5人集めると第2ステージに進み,第2ステージをクリアしたらゴールのようです。途中キャラクターがクイズや知識を披露するなど、ちょっとした仕掛けがあるようですが、意外とすぐクリアできそう…!

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ゲーム画面はこんな感じ。
それでは早速進めていきましょう。

さいころを振って最初にたどり着いたマスは…

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いきなりの休みマス…!

しかも休みの内容がかなりくだらない…(笑)

一回休んだあとどんどん進めようと思った矢先、

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5連続やりなおし…!

なにこれめんどくさっっ!!

しかし内容は毎回クスッと笑ってしまうものばかり…(笑)

でも、この後は順調に進み見事一人目の先生をゲットできました!
この時、(これ、めんどくさいやつだ…)と確信。
この後のステージでも何回もやり直しを繰り返しましたが、何とかゲームクリア。

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想像以上にハードなゲームでした…

京都大学はなぜこんなゲームを作ったのでしょうか?
というわけで、京都大学の制作者にインタビューしてきました!!

このゲームサイトを通じて回り道の精神を、そして研究の楽しさを知ってもらいたい。

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▲「探検!京都大学」制作者の京都大学企画・情報部広報課の山下武史さん。

「梅雨の時期の通勤がものすごくめんどくさい。もっと近いところに家を買えばよかったと後悔している。」

――なぜこのゲームを作ろうと思ったのですか?

山下さん:京大というと「自由」や「ノーベル賞」というイメージだけで、本当の京大の良さが伝わってないんじゃないかと思っていました。京大のユニークな部分をもっと広く伝えたいと思ったのがきっかけです。みなさんには、単に「みんなが行くから」とか「偏差値が高いから」という理由で入学するのではなくて、京大の学風に共感して、勉強だけでなく学生生活を楽しんでもらいたいと思っているんです。またこのサイトを通じて京大が大切にしている、あえて遠回りをする精神や、研究を楽しむ姿勢を知ってもらえたらなと思っています。

――ゲームをやっていて1つのステージで5回連続してやり直しになってしまったんですが、このやり直しの多さはわざとですか?

山下さん:もちろん!わざとですよ。(笑)最初はもう少し少なめにしたんですけど、そうしたら意外と進めた時があったんです。もしかしたらめんどくさいことに耐性ができていたのかもしれないですけどね。これでは京大の回り道の精神をよく理解してもらえないんじゃないか、という話になってこのめんどくささになってしまいました。

――このゲームを作る上で一番めんどくさかったことは何ですか?

山下さん:制作過程の全部がめんどくさかったですね。(笑)というのは、このゲームは回り道をしてこそのゲームなので、仕掛けがたくさん増え、細部までこだわった結果、制作にとても時間がかかりました。例えば、今回いろいろな質問が出てくるんですよね。神イカ京というキャラクターがいて問題を出してくるんですけど、問題も105種類とかなりの数になっていて、京大ならではのネタを集めるのがとても時間がかかりましたね。我々も京大にいるので、何となく知っていることもあるんですけど、やっぱり限度があるので、広報として今まで取材してきた中で得た話に加えて、京大生に集まってもらって「京大のあるあるネタ」のヒアリングを行いました。さらに、このゲームには先生にも協力してもらって、先生のマニアックな部分まで教えてもらい、京大としてのリアリティも追求しました。このゲームはバーチャルの世界なんですが、現実味をバランス良く加えることによって、京大に親近感が湧き、面白みのあるものに仕上がったと感じています。

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――京大生からの評判はどうだったんですか?

山下さん:京大生からは結構好評でしたね。ヒアリングに協力してくれた京大生や周りの京大生に一通りやってもらったんですけど、面白いの前に「かなりめんどくさいっす」と言われました。(笑)でも私たちとしてはこれってほめ言葉なんですけどね。(笑)
京大生が見るとかなり共感してくれるものばかりだったみたいで、良かったです。

――このゲームを通して中高生のみなさんに一番伝えたいことは何ですか?

山下さん:一言でいえば「研究の楽しさ」を知ってほしいです。高校までの勉強は、まず正解があってそれにどう効率よくたどり着くか、ということが中心ですが、大学では正解がない事ばかりで、自ら問いを立てていき、それに答えて正解を求めていく楽しさがあります。京大は特にそういう研究や物事に対する姿勢をとても大事にしています。また、まっすぐゴールに向かっていくよりも、あえて回り道をするスタイルを大切にしてきました。この点は効率化というものから逆行していて、時間もかかるし成果も見えづらいのですが、逆にそうすることでいろんな人に出会ったり、異分野に出会ったりするので、新たな発見につながるんです。中高生も今までの勉強スタイルからすると、物事を成し遂げることにおいて早く成果を出していきたいということを考えがちなんですけど、京大は逆にその余裕、伸びしろを楽しめるような学生に来てほしいですし、そういう回り道の楽しさを理解して欲しいなと考えています。

――今の中高生のみなさんに一言お願いします。

山下さん:すべて合理的に進めようとするのではなく、回り道していろいろな経験をしてほしいですね。回り道をしているときに、大人から「そんな遊んでていいんか」と怒られることもあるかもしれませんが、京大はそれを許す環境なんだと思います。学生が「こんな面白いことがあるんですよ」と言うと、先生が「ほんまにおもろいんやったらやってみ!」と言えるのが京大らしさなんだと思います。知的好奇心があるという意味で“おもろい”ことをやってみたいのなら絶対京大しかない!と思っています。そのような中高生のみなさんにはぜひ来てほしいです。

まとめ

今回紹介しためんどくさい仕掛けはこの他にも11時間以上の検証を経て作り上げた21万回スクロールする仕掛けや隠れキャラもいて、めんどくさい魅力満載です。みなさんもぜひこのゲームの「めんどくささ」を体感してみては?

【探検!京都大学 モバイル版】
http://www.mendoksa.pr.kyoto-u.ac.jp/
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【探検!京都大学 WEB版】
http://www.kyoto-u.ac.jp/explore/
【京大の「実は!」Vol.40「いちいちめんどくさいサイト「探検!京都大学モバイル版」の実は!(めんどくさい制作裏話も!)】
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/mm/jitsuha/160526.html

 

(京都産業大学 文化学部 石永路人)

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