“人”の魅力に出会えた~成田萌さんにインタビュー~
こんにちは!部員の西村です。
今回は、なんと4回生(!!)の部員インタビュー!
2022年度SNSリーダーだった“もっちゃん”こと成田萌さんに、同期としてインタビューをしてきました。
卒業を控えた部員はいま、何を想うのか――。
もくじ
ことラジは、小さい頃の夢を叶えた気分
——じゃあまず、もっちゃんが京都学生広報部に入った理由から聞いてもいい?
1つ目は、自分の大学以外の人と出会いたいなっていうのがあったから。私は内部推薦だったから、自分の視野が狭くならないように他の大学の人もいるインカレに入りたいなって。
2つ目が、文章を書くのが好きだったから。小さい頃から話すのがすごい苦手で、書くことが自分の自己表現だったから、それを好きから得意に変えられたらなっていうのがあった。それで文章を書くサークルとかだったら、雰囲気合う友達にも出会えるんじゃないかなっていうのがあってね。
でも入るのに緊張して、1年生の夏に知ったのに(問い合わせフォームの)ボタンを押せたのは2年生の8月で。何かに入らないと一生人と話せないままで終わりそうだったから、「うぅぅっ!」て悩んだ末にポチって押して、ミーティングに参加して入部を決めた。
——頑張ったんだね。じゃあ京都学生広報部に入ってみて、良かったところはなんだった?
すごく“人”が魅力的だなって。人に飢えてた人間だったから、余計そう思うのかもだけど、男女とか年齢関係なくめちゃくちゃいい人たちが多いなっていうのは毎回思ってた。
インタビューとかみんなしてるからかな。見た目とか雰囲気とかで人を測らずに、ちゃんと内側を知ろうとしてくれる子が多いなって思う。それで高校のときちょっと悩んでた時期もあったから、それだけにめちゃくちゃ感動したんだよね。
——同じことを好きな人たちが集まる場所って、結構似た雰囲気を持つ人が集まるのかもしれないね。じゃあ、その中で印象的だった活動は?
印象的なのはたくさんあるけど……やってよかったのはことラジかな。自分の中でかなりプラスになったなって。
(ことラジ:京都学生広報部の公式YouTubeで配信しているラジオ番組)
——どんなプラスがあった?
さっきも言ったけど、私はほんとに話すのと伝えるのが苦手で、せめてそのマイナスを0に持っていきたいなってのはずっと思ってたんよ。
ことラジが始まって、最初はほんとに自分のラジオを聞くのも恥ずかしいぐらいガッチガチだったんだけど、やっぱり回を重ねるにつれてちょっとずつ話すのが上手になってきて。
(ことラジ収録時の様子)
——緊張がほぐれたのかな。
多分ね。同じパーソナリティのおひなも優しいし。あの環境が話しやすいっていうのはあるかな。 それが結果、就活の面接でもめっちゃ緊張したけど、ことラジやってなかった時より少しだけマシにはなった。
——ラジオの企画は、やまさい(ことラジ編集担当)の力も大きかったよね。
そうね。2022年度の幹部メンバーでお花見したときに、ポロっと「ラジオやりたいんよね」みたいなことを言ったら、「面白いじゃん、やろうよ」って雰囲気に持っていってくれてんだよ。ありがたいなと思ったね。
——しかもことラジはさ、もっちゃんがサムネイル用のイラストも描いてたじゃん。
なんか小さい頃の夢を叶えさせてもらってる気分だな~、ラジオは。
元々、声を使ったお仕事をしたいって思っていた時期もあったし、小さい頃から絵を描くのが好きだったから。
YouTubeって全世界が見れるじゃん。そんな世界中の人たちが見れるプラットフォームで、自分の絵を遺させていただけるっていうのが嬉しいなって。
(ことラジ第8回のサムネイルイラスト)
——もっちゃんは2022年度のSNSリーダーだったわけだけど、大変だったことはあった?
う~ん、「改善」かな。Instagramをちょっと大きく変えようとしてて。それまで先輩がやってきたことを大きく変えるっていうのは大変だったかもしれない。
——具体的にどういった改善をしようとしたの?
広報部のインスタをもっと中高生が見たいものにしたいと思って。だから、今の流行りとか、「どうしてこの人はこんなに中高生に人気があるんだろう?」っていうのをとことん掘り下げて、SNS班のみんなで考えて改善していった。それは楽しくもあったけど、やっぱり自分の中で少し負担みたいなのはあったなと。
——そんな元・SNS班リーダーが選ぶオススメの記事はなんだろ。
私、人のエッセイとか読むのすごい好きで、コトカレでも少ないけどエッセイあって。少し古いけどその中の、「誰よりも京都を好きでいた4年間。」かな。
——実は、もっちゃんはその記事を選ぶんじゃないかと思ってた(笑)。
なんかね、写真が綺麗っていうのもあるんだけど、 読みやすいし、すって入ってくる感じが好きで。自分の過去のこともしっかり書いててすごいなってその時思ったんよ。今、私も4年間の振り返り記事書いてるけど、 あんなに赤裸々に語れない。だからいつもオブラート50枚、100枚ぐらい重ねて書いてるんだけど(笑)。
でも、文章で大切なことって、どれだけ言葉以上に伝わってくるかだと思ってて、この人の記事はほんとに京都のこと好きなんだなってのが、すごい伝わってくる。だから私、4年間の振り返り記事でめっちゃこの記事を参考にしたもん。
感受性がめちゃくちゃ豊かな人なんだなって何回読んでも思うし、おすすめです。
京都にいれば必ず好きな“何か”を見つけられる
——もっちゃんは大学入学前から京都にいるけど、もっちゃんが好きな京都の場所は?
2つあって。一番好きなのは、鴨川。
鴨川は、就活の面接でも話したくらい。鴨川に行くと、京都に住んでる人のそれぞれの生活がちょっと垣間見える感じが個人的にはすごく好き。
夏になるとさ、それこそ、出町柳の飛び石のところで遊んだりとか、お魚釣りしようとしてる小さい子とかもいるし、なんか知らない言語ですごい白熱した議論かましてる人もいるし……。みんな癖強いなって思っちゃうよ(笑)。
——京都の大動脈っていうだけあるよね。私は鴨川で楽器やってる人好きだなあ。もう1つは?
烏丸御池かな。都会すぎない静かなあの感じ 。ちっちゃなセレクトショップや個人経営のカフェとかがひっそりとあって。京都なのに、ちょっと異国感があるんだよね、あそこ。
四条河原町とか錦市場ってめっちゃ熱いんよ。熱すぎるぐらいで、雰囲気もめちゃくちゃ好きなんだけど、烏丸御池はいい意味で、冷たいけど、暖かい感じ。
人との距離感がしっかりとられてる感じが好き。
——なんかわかる気がする。じゃあ、京都のいいところって何?
私、日本のいいところが全部詰まってる場所だなって思ってて。
海外の人が考える日本って、建築物だったり、歴史だったり、アニメ・ゲーム、中には舞妓さんの後ろ姿めっちゃ好きっていう人もいたし、人の数だけあるんだけど、それが全部、京都には詰まってるんよね。京都にいれば必ず何かしら好きなもの見つけられるっていうのは、個人的に好きなところかな。
なんか私、自分の好きなものもあるけど、それ以上に他の人が好きなものを知るのが好き。そういうのを京都では知る機会がすごくあったなって思うね。
卒論のテーマは“某少女バトルもの”
——じゃあ、最後は大学生活について。もっちゃんが同志社の社会学部メディア学科を選んだ理由って何かあるの?
私、めちゃくちゃミーハーなんだよね(笑)。YouTube、雑誌、ファッション、ドラマ、音楽……大学に入ってからは漫画・アニメも好きになった。そういったものを知りたい、勉強したいっていうのが1つ。
もう1つは、社会問題に小さい頃から興味があった。特に、中学1年生ぐらいの時に、セクハラを題材にしたドラマが日本でやってて、それを見たときの衝撃がすごすぎて。
まだこの頃は全然よくわかってなかったんだけど、後から考えたとき、ドラマやエンタメでメッセージを伝えることってできるんだって思ったのよ。メディアの影響で社会問題に興味を持つことが多かったから、じゃあそれを勉強しようって思って、メディア学科を選んだかな。
——なるほどね。じゃあ、4回生だからね。卒論の内容を聞いても?
えーと、女児向けメディアについて書きました。子供に与えるメディアの影響ってめちゃくちゃ大きいと思ったからね。「女児向けアニメの主題歌における社会的規範とその変遷」っていうタイトルで、日曜の8時からやってた“某少女バトルもの”を題材にしました。
——なんか、女の子が変身するやつだよね(笑)。
そう(笑)。子供向けアニメがいくつかあるけど、当時私がなりたかったもの、将来像でめっちゃ影響受けてたのは、それだったからね。
でもアニメ全体だと面白くないから。私は音楽の“歌詞”を深掘るのが好きだし、それについて書こうと思った。特に、プリ○ュアも20周年迎えて、かつ男の子がレギュラーとして出たっていうから、じゃあ歌詞にも影響あるかもなって考えて。
——どんな変化をしてたの?
プリ○ュアの主題歌の歌詞って子供の“なるべき姿”が書かれてて。歌詞に共通しているのは“自立”なんだけど、どう自立すべきなのかっていう姿が、初代、5人の頃、男の子が出てくるようになった2018年の3つで比較するとそれぞれの時代の社会を反映してるんだよね。
例えば男の子が出てきたときの歌詞は、性別に全くとらわれずに“自分らしく生きる”姿がなるべき姿として考えられてたりするんだよ。女の子でもパイロットになってもいい、とか。
——じゃあ、そういう卒論がメディア学科だと書けるという。
そうっすね。
MY BEST記事5選! by成田萌
——ここで最後に、もっちゃんが今まで書いてきた記事からベスト5を紹介してもらおうと思います!
まずは1つ目から。
京都にはたくさんの「好き」が溢れている
原点なんで。
京都ももちろん好きなんだけど、それ以上に世界中にいる「京都を好きな人」を私は好きだなって当時も最近もやっぱり思うし、その人を見ると嬉しくなっちゃう。そのことについて書いてます。 今でもそう。京都に住んでてよかったなって思う。
誰もがアイドルのように輝けるステージへ―「アイリス流星群」インタビュー
私はアイドル自体好きなんだけど、これは自分が成長を感じたインタビュー。
このインタビューを境に、考えてきた質問を聞くだけじゃなくて、インタビューを通してコミュニケーションを取るのができるようになって。
だから、すごく思い出深いし、インタビューさせていただいた2人の熱がすごい伝わってきて、「あ、これは届けなきゃ」って使命感がこれまで以上に芽生えた記事。
——このインタビューのもっちゃん、目がキラキラしててめっちゃ楽しそうだったなあ。
本場の味と文化を届けたい!台湾料理屋『9區』の大学生シェフにインタビュー
『9區(キューク)』のシェフの1人は、元々違うインタビューで縁があったり、高校の同級生だったりするんだけど、この記事はコトカレHPの週間ランキングに載ったんです。いわゆる芸能人とかじゃない人のインタビューで自分の記事が載ったのが初めてで。7位とかまでいったかな、確か。嬉しくてスクリーンショットまで撮ったの。
それと、アイリス流星群のインタビューを出した後で、成長したのを踏まえた上でのまたインタビューっていうので、シェフの2人が込めてる思いもちゃんと伝えなきゃいけないって思ったし、やってよかったな。
【第21回京都学生祭典】学生の笑顔あふれる祭典に行ってきた!
——もっちゃんは学生祭典のレポート記事、2年連続で書いてるよね。
私のイベント記事は京都学生祭典だけなんだけど、2年連続で書いてて。これは、1回目の時よりも良い記事を書けるように頑張った。同じ内容にはならないように、かつ、記事を書いてきて積み重ねてるから、成長を感じられるような記事にしたいなと思って。
しかもすごく仲良くさせてもらってる部員がよさこいの「京炎 そでふれ!」に出場して優勝したから、その感動がちゃんと伝わるように、熱をそのまま書きましたね。
吉岡里帆さんインタビュー(後編) −挫折なくして強さは獲得できない−
吉岡里帆さんインタビューは、今までに感じたことないぐらい緊張した。でもすごく嬉しい言葉もかけてくださって。記事自体にも思い入れあるけど、それ以上にその空間に自分がいたことがとにかく印象に残ってる。
めっちゃ好きなんよ。高校の時に初めて見て以来、吉岡さんを見たくてドラマを見たりしてたから、インタビュー記事の集大成として最後に吉岡さんの記事を書けたのは、すごい自分の中でも大きくて、4回生にして大きい仕事をさせてもらったなって。
あとがき
以上、成田萌さんの部員インタビューでした!
ここにきて、いままで(一応)隠していたことラジのパーソナリティの1人の正体が判明してしまいましたね(笑)!?
同期同士のインタビューということで、話が盛り上がりすぎて削るのが大変だったのですが、終始もっちゃんの温かさを感じたインタビューでした。
(同志社大学 グローバル地域文化学部 西村彩恵)