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【京都モダン建築祭 まち歩き編①京都の近代建築をのんびりと巡ってみた!

皆さん、こんにちは!

今回は、2022年11月11日(金)11月13日(日)にかけて行われた、京都モダン建築祭について特別公開された箇所を中心にレポートしていきます!

京都モダン建築祭の実行委員長の笠原さんにインタビューした記事は、こちらからご覧ください!

 

1 京都府庁旧本館

まずは、京都府庁旧本館に行きました!

こちらは、京都府庁旧本館の外観です。建物は松室重光による設計で、ルネッサンス様式を採用しています。明治37(1904)12月20日に竣工し昭和46年まで京都府庁の本館として使用されていました。現在においても執務室として使用されており、創建時の姿をとどめる現役の官公庁建物としては日本最古のものだそうです。国の重要文化財にも指定されています。

さて、旧議場の中に入っていきましょう!

旧議場の写真です。内装も西洋的ですね。正面にある議長席と理事者席に対向して議員席が半円型に配置されており、(写真にはありませんが)2階が傍聴席になっています。国会議事堂の造りとよく似ていますね。

こちらは議長席です。取っ手の1つ1つにも意匠が凝らされています。

2 聖アグネス教会

次は聖アグネス教会にやってきました。聖アグネス教会は平安女学院の生徒・教職員の教会であり、1898年竣工し京都を代表する教会建築です外観は人や車が多く、撮影できませんでした。外観が気になる方は日本聖公会 聖アグネス教会の公式サイトをご覧ください。

日本聖公会 聖アグネス教会

https://www.nskk.org/kyoto/stagnes/index.html

こちらは教会の内部です。広い造りになっていますね!聖アグネス教会は3層の鐘楼を持ち、多数のステンドグラスで飾られたゴシック様式の教会です。設計者のガーディナーは、長楽の設計者としても有名です。ぜひ長楽館と比較してみてください!

長楽館の記事はコチラ↓

 

 

3 京都府立図書館

場所を御所西エリアから岡崎エリアに変え、京都府立図書館にやってきました。京都府立図書館は日本初の公共図書館である集書院を前身とし、1909年に京都府立京都図書館として現在の場所に移転・開館しました当時の旧館は武田五一による設計のものです。旧館は阪神淡路大震災によって建物に甚大な被害が出たため、現在は鉄筋コンクリート造りの新館に建て替わっていますが、外壁正面部は保存されており、明治期の面影されています。

こちらがその正面部分を拡大して撮影したものです。フランス・ルネサンス風のクラッシックな様式ですが、あえてあっさりした平面的なデザインになっています。

こちらは半開架式書棚です。写真の正面側は利用者が立ち入る部分で、閲覧したい書籍を指で押し出し、図書館の職員に貸し出し手続きしてもらった上で取り出してもらうという仕組みだそうです。当時、書籍がいかに貴重なものであったかということがうかがえます。

こちらは当時の家具類です。これら家具類旧館を設計した武田五一のデザインだそうです。建物同様に西洋のデザインが取り入れられていますね。

4 京都国立近代美術館

京都府立図書館の後は、京都国立近代美術館を訪ねました。京都国立近代美術館は、国立近代美術館(東京)の京都分館として、1963年に設立され美術館であり、現在の建物(新館)は1986年に竣工した、槇文彦による設計のものです。では、内部に入っていきましょう!外観は聖アグネス教会と同様に人や車が多く、撮影できませんでした。外観が気になる方は公式サイトをご覧ください。

京都国立近代美術館

https://www.momak.go.jp/

こちらは2階ブリッジから撮影した建物の内部です。非常に開放的な空間ですね!この開放的な空間は、2階の面積を抑える、天井や水側に大きなガラスを用いて自然光を取り入れる、などの様々な工夫によって実現したそうです。白い大理石によって構成された空間も特徴的ですね。

こちらは北東階段です。京都国立近代美術館では、通常のガラスのほかに、白いグラスファイバーを挟み込んだ不透明なガラスも用いられており、取り入れる光の量を調整しているそうです。

5 京都市京セラ美術館(京都市美術館

最後に、京都市京セラ美術館(京都市美術館)を訪れました。京都市美術館は1933年に開館した、東京都美術館に次ぐ日本で2番目の公立美術館です。本館の建築は前田健二郎の設計コンペ当選案をもと京都市土木局営繕課が設計したもので現存する日本の公立美術館では最も古いものとなっています。2017年から2020年にかけて青木淳西澤徹夫によって大規模なリノベーションが行われ、現在は京都市京セラ美術館としてリニューアルオープンしています。

外観です。地下1階はリニューアル後はエントランスとして活用されています。建物の空間を最大限利用しようとしている工夫がわかりますね。

こちらは貴賓室です。貴賓室はリニューアルに際しても極力手を加えられておらず、当時の面影が残っています。豪華な空間ですね。細部の至る所にまで細かな意匠が施されており、要人をもてなすのにふさわしい空間となっています。

最後に

京都モダン建築では近代化する京都において先人たちがいかに新しいことに挑戦してきたかをうかがい知ることができました。一部の施設では京都モダン建築祭の期間以外でも一般公開されていますで、のんびりと京都のモダン建築を巡り、京都は伝統を重んじながら新しいことに挑戦するまちであるということを感じ取ってみてはいかがでしょうか。

(文・写真:京都工芸繊維大学 工芸科学部 市川峻)

(取材協力:同志社大学 法学部 梅垣里樹人

取材協力:京都女子大学 現代社会学部 菅尾彩夏

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