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ミュージアムロードで京の文化を体感!

ミュージアムロードで京の文化を体感!
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皆さん、こんにちは!

今回は、2023年1月25日(水)~3月19日(日)にかけて行われている、第26回京都ミュージアムロードについて、レポートしていきます!

私たちは、特に「京都の伝統文化」を知りたいと思ったので、京都ミュージアムロードに参加している93館の中から「茶道(ちゃどう)資料館」、「松栄堂 薫習館(くんじゅうかん)」、「西陣くらしの美術館 冨田屋(とんだや)」を見学に行ってきました!

茶道(ちゃどう)資料館

ミュージアムロードで京の文化を体感!

まずは、茶道資料館に行きました!

はじめに、明治時代に誕生したとされている、「立礼式(りゅうれいしき)」という、椅子に座ってお点前をされる方式での茶席での茶の湯体験をさせていただきました。お茶をいただくうえでのマナーや茶道具1つ1つの意味やこだわりポイントも教えていただき、すごく興味深く楽しい体験ができました。
当日お茶席で頂いたお菓子は「唐板(からいた)」(右:日本最古のクッキー!?)と「洲濱(すはま)」(左:すはま型のお菓子)です。

因みに、立礼式は京都の花街で実施される春の風物詩、「春のをどり」のお茶席でも実際に見ることができますよ!

次に、1月7日(土)から4月2日(日)まで行われている企画展 「古今歳時記-12か月のくらしと暦-」を見学させていただきました。正月や節分などの年中行事が旧暦と新暦でどのように変化したかや季節感の違いについて、展示から読み解くことができます。会場には抹茶を入れる際に用いる棗(なつめ)などの茶器や茶碗、絵巻物などが展示されていました。

ミュージアムロードで京の文化を体感!

この写真は、3月のひな祭りの際に飾られる「立ち雛」(雛人形の一種)の掛け軸。昔は人形(ひとがた)を川に流して厄払いをしたのだとか。

ミュージアムロードで京の文化を体感!

こちらがお抹茶を入れる棗と中次(なかつぎ)(右)です。中秋の名月を意識した、菊や秋草が施された秋らしい絵柄は見ていてとても和みましたし、当時の人々は今よりも季節の移り目を意識して過ごしていたのだなと感じました。

また、この企画展を考案された学芸員の方から「京都には祇園祭や節分祭など、京都に住んでいないと体感できない京都ならではの年中行事がたくさんあります。学生さんにはぜひ京都の伝統行事に積極的に参加して学生生活の思い出を作ってほしいです。」とのメッセージを頂きました!

松栄堂 薫習館(くんじゅうかん)

ミュージアムロードで京の文化を体感!

次に、日本の香りを学んで、体験ができる「松栄堂 薫習館(くんじゅうかん)」に伺いました。こちらは若者の間で注目されている京都の人気スポットの1つでもありますよね!

この「かおりBOX」に入るとそれぞれ異なる香りを体験することができます。実際に私たちも入ってみました!!視界が制限されるので、香りに集中することができてとても楽しかったです。

ミュージアムロードで京の文化を体感!

ミュージアムロードの企画展示では乾燥前のお線香に見立てたボールチェーンを、竹べらでまっすぐにそろえるお線香づくり職人の手技体験もしました。
簡単に見えるけど中々そろわなくて苦戦……。でも何度も挑戦したくなるほどやみつきになりました!

また、お線香が作られる工程をミニチュア模型や映像で学ぶことができます。今でも職人さんがひとつひとつ手作業で行われていることが多かったり、簡単に見えるけど実際には職人にしかできないようなものも多くあったりすることを知り、お香を普段の生活に取り入れてみたいと思いました。

お香にはあまりなじみのない人でも、色々な香りに出会うことができると思うので、ぜひ行ってみてください!

西陣くらしの美術館 冨田屋(とんだや)

ミュージアムロードで京の文化を体感!

最後は、京都の町家文化を体験することのできる「西陣くらしの美術館 冨田屋(とんだや)」に伺いました。

こちらは明治時代に呉服問屋として建てられた京町家で、今でも利用できる井戸や、手作りのガラス、蓄音機などを見ることができました。

上の写真は、木でつくられた灯篭です。一般的には石でつくられるため、非常に珍しいのだとか。

ミュージアムロードで京の文化を体感!

こちらの写真はお客様が通る廊下で、お客様をもてなすために、屋形船のような造りになっています。

また、たくさんの神棚もあり、人びとの「祈り、願い、感謝」が込められている空間で、見学をした私たちも神様や仏様に守られているようで、自然と温かい気持ちになりました。

ミュージアムロードで京の文化を体感!

そしてこちらは、さまざまな時代の雛人形です。非常に豪華ですよね!現代にも見られるようなものから、写真中央の本当の赤ちゃんと同じような大きさでつくられたようなものまであり、雛人形の変化はあるけれども、人々は子供たちにふりかかる禍(わざわい)がすべてこの人形に移るようにと願って飾られていたことを実感できました。

また、テーブルは螺鈿(らでん)細工が施されていて、ついつい見入ってしまうほどの艶めきにうっとりしてしまいました。

全国の中高生に向けて、冨田屋の当主である田中峰子さんから「今の若い人々に京都の本物の伝統文化を体験していただいて、是非文化に興味をもってもらって、行動に移してほしい」とメッセージを頂きました。

さいごに

いかがでしたか?今回は茶道資料館、松栄堂 薫習館、西陣くらしの美術館 冨田屋に伺いましたが、京都には他にもたくさんの美術館・博物館があり、さまざまなことを学んだり、体験したりすることができるので、ぜひ足を運んでみてください!今まで知らなかった、新たな発見ができるかもしれません。

また、第26回京都ミュージアムロードは2023年1月25日(水)~3月19日(日)にかけて行われ、スタンプを3つ集めると抽選で参加館からのプレゼントが当たる企画もされているので、ぜひ参加してみてください!

(取材・文:立命館大学 産業社会学部 井上日菜里)
(取材・文:京都女子大学 文学部 内海万知子)

この記事を書いた学生

井上日菜里

井上日菜里

立命館大学 産業社会学部

音楽、舞台、ラジオなどエンタメが大好きです!