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祇園さんぽ~ミキ昴生さんのアルバイト先「タナカコーヒ祇園店」~お店編

新型コロナウイルス感染症が流行して1年半が過ぎました。学生生活などまだまだ不安がありますよね。
京都学生広報部も2019年から、よしもと祇園花月さんとコラボし、イベントを通して中高生の学生の皆さんに京都や大学生活の魅力をお伝えしてきましたが、2020年からは活動を制限せざるを得なくなりました。

そんな中で、2020年度からよしもと祇園花月さんと取り組んでいるのが、リモート取材を通してよしもと祇園花月の魅力、よしもと祇園花月がある「祇園」の魅力をお伝えすること。「よしもと祇園花月を語る会」と題し、祇園花月に出演されている芸人さんに取材をし、その魅力について語っていただきました。

また、「祇園さんぽ」と題した企画では、花園大学出身のミキの昴生さんに、学生時代の思い出の場所である大学4年間働かれたアルバイト先のお話をお聞きしました。

今回は、そのアルバイト先「タナカコーヒ祇園店」のオーナーである山田喜久夫さんに、タナカコーヒ祇園店の魅力、そして昴生さんの大学時代について伺いました。
本来ならば、対面でお店に伺ってお話を聞く予定でしたが、緊急事態宣言発令中だったため、オンラインで取材をさせていただきました。

2回にわたってお届けするこの企画。今回の記事では、「タナカコーヒ祇園店」について。喫茶店を営むことへの想いをお聞きしました。ミキ昴生さんが好きなメニューも伺い、おいしそうな食べ物の写真も出てきます!
それではご覧ください。

「コーヒー一杯から物語が始まる」


(45年間守り続けるブレンドコーヒー、写真を越えて香りが来るような気がします)

――ミキの昴生さんがタナカコーヒ祇園店さんのコーヒーを飲んで、初めてそのおいしさに気づいたとおっしゃっていました。どんなところにこだわりを持っておられますか?

うちは45年お店をしているんですけど、ブレンドコーヒーは同じ味を守り続けているということですね。
コーヒー業者さんに「これは何グラム、この豆はこういう風に焙煎してください」と言って、オーダーで焙煎を注文し、お店で配合しています。

――45年間ずっと努力し続けられているということ、私たちも見習わなければなりません。

コーヒーの価値を高めるために、日々努力しています。
うちでは550円でコーヒーを売っていますが、その値段以上にお客様に満足してもらえるように、内装やサービスもこだわっています。空間を提供しているというような考えでやっていますね。
「コーヒー一杯から物語が始まる」ので。
コーヒーを注文されると自然と語らいが始まります。
お客様にどこから来られたのか、何をされているのかを聞くこともありますし……。毎日来られるお客様だったら、日常のお話とか、今日はどんなことがあったのかとか。
日常的に最低限必要な、憩いの場という定義のもとにやっています。

――コーヒーは学生からすると少し大人なイメージがあるのですが、挑戦してみたい学生におすすめするとしたらどんなコーヒーでしょうか?

一番飲みやすいのは、うちのブレンドコーヒーですかね。初めは苦いと感じるけど、だんだん甘く感じるようになってくると思います。そこを引き出すように丁寧に焙煎してもらっています。
あと、フレッシュクリームにもこだわっています。うちのコーヒーと生クリームにも相性がありまして、薄いコーヒーに濃い生クリームを入れるとコーヒーの味が負けちゃうんです。ブラックで飲まれるお客様には、ブラックでコーヒー本来の甘味を感じてもらえるように、コクを引き出しています。

――お話を聞いていて、私ももっとコーヒーを飲んでみたくなりました。

ブラックで飲まれたり、砂糖を少し入れて飲まれたり、半分減ったらミルクを入れて飲まれたり、といったように3段階で楽しまれるお客様もいらっしゃいます。

――私達もその3段階を楽しみたいです!

豊富なメニュー。その一つ一つに想いを込める


(ミキ昴生さんが大好きなベーコングリルサンドイッチ、おいしそう……!)

――山田さんの一番のおすすめメニューはありますか?

デザートではパフェが、そしてコーヒーに合うメニューだとサンドイッチがおすすめですね!サンドイッチは注文を受けてから手作りして、食パンにもマヨネーズにもこだわって、出来立てをお出ししています。
全部のメニューにこだわりの想いを持って作っていますね。
お店自体はそんなに大きくないのですが、メニューは豊富だと思います。
それと、シメはやっぱりコーヒーです!

――ちなみに女子大生におすすめのメニューはありますか?

よく飲まれるのは紅茶のアレンジですね。
特に冬場は、生クリームを上にたっぷりのせたウインナーティー、牛乳をベースにしたロイヤルミルクティー。もちろんアイスにもできるので、夏場でも楽しんでもらえます。

お客さんの8割が常連さん


(喫茶店ならではのレトロな内装)

――先ほどお客さんとお話をすると仰っていましたが、どんな世代の方が多いですか?

どちらかといえば年齢層は高いですね。京都は「学生のまち」と言われていますが、うちのお店がある祇園は繁華街として有名なエリアなので、大人の街なんです。
さらに、うちは8割が常連さんです!1割2割が一見(いちげん)さんや観光客の方。会社の社長さんなどもよくきてくださるので、仲良くさせてもらっています(笑)。

――そうなのですね!学生さんも来られますか?

祇園でアルバイトされている学生さんとかが、仕事終わりに来られますね。
昼間だったらおひとり様も多いです。カウンターメインのお店なので、話したかったらカウンターにお座りいただいて、そうじゃなかったら奥のボックス席にお座りいただいて。
学生さんも気軽に来てもらって大丈夫です。

生まれ育った祇園で人に喜んでもらいたい


(ブルーマウンテンNO.1というコーヒー。食器もおしゃれです。)

――山田さんにとって祇園はどのような場所ですか?

私は生まれも育ちもこの辺(祇園)なので、私にとっては子どものころから「遊び場」です。今では同級生がベテランの芸子さんになっていたり、一番偉くなったり、現役で頑張っておられたりします。
そういう方もお店に来られます。

――大人になってからも同じ土地で切磋琢磨できることはすごく素敵だなと思います。ここで喫茶店をしようと思われたきっかけはどんなことだったのですか?

小さいころから何か店をしたいっていう気持ちがあって、初めてコーヒーを飲みに行ったのがタナカコーヒさんだったかな。そういうご縁があって、ここで修業したいって思いました。
コーヒーは結構好きやったし、人のために作って、飲んでもらって、おいしいって喜んでもらうのが好きだったんです。

今回はここまで!

コーヒーへのこだわり、メニューへのこだわり、お客様に喜んでもらいたいという山田さんの想い、伝わりましたでしょうか?
「今のお仕事は天職ですね」とお話しすると、「ずっと続けたい」とおっしゃっていて、私もそんなふうに思える仕事に就きたいと思いました。

次の記事では、「ミキ昴生さんのアルバイト時代」についてお聞きしています。
山田さんだから話せる昴生さんの学生時代のお話は必見です。
学生へのエールもあるので、次回もぜひご覧ください。

※祇園花月・タナカコーヒ祇園店の正式表記は、しめすへん「示」ではなく「ネ」です。

(同志社女子大学 現代社会学部 石黒裕理)
(同志社大学 政策学部 楊井涼花)
(写真提供 タナカコーヒ祇園店様)

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