祇園さんぽ〜ミキ昴生さん編〜
2020年は新型コロナウイルスの影響で、学生生活が思い通りにいかなくて悔しい思いをされた方も多いのではないでしょうか。
「新型コロナウイルスが流行する前の大学生活ってどんなものだろう?どんなものだったっけ?」と考えてしまいますよね。私たちも同じです。
2019年度はよしもと祇園花月×京都学生広報部が手掛けた「祇園花月大学」というコラボイベントを通して、中高生の学生の皆さんに京都や大学生活の魅力をお伝えしてきました。
2020年度は、新型コロナウイルスの影響で2019年度のようなイベントが難しい状況です。
でもコロナだからといって、私たちは「全国の中高生に京都での大学生活とよしもと祇園花月の笑いの魅力について、私たちの活動で届けたい!」この気持ちをなくすことはできませんでした。
ということで、感染防止の観点から「リモート取材」を通して、京都で大学生活を送られた芸人さんに、大学生活で思い出に残っている飲食店とそこでのエピソードを教えていただいてきました!
また、芸人さんに描いてもらったその飲食店の地図を頼りに、私たち京都学生広報部の部員が飲食店を訪れてインタビューさせていただきます。その様子も記事としてコトカレにアップされるので、ぜひチェックしてください!
今回、インタビューさせていただいたのは、「ミキ」の昴生さんです!
花園大学出身で、学食のメニューのなかでは唐揚げ定食が大好きだったという「ミキ」昴生さんに、思い出に残っている飲食店やそこでのエピソード、どんな大学生活を送られていたのかを伺ってきました!
もくじ
大学生活に欠かせない祇園でのアルバイト
――大学生の時の思い出に残っている飲食店などはありますか?
大学周辺ではないんですけど、大学生の間ずーっとアルバイトしていた飲食店があります。
祇園にあって祇園花月からも近い、タナカコーヒ 祇園店っていう喫茶店です。そこで大学生活の4年間ずっとアルバイトをしていました。大学の講義が終わったらタナカコーヒへ向かうという生活を送っていて。思い出のお店ですね。
――タナカコーヒさんでの印象深い思い出などはありますか?
10代の時ってそんなにコーヒーは飲まないじゃないですか。飲んでもコーヒー牛乳とかで。僕もそんなに意識して飲んでなくて、そんなに好きでもなかったんですけど、そこのコーヒーがほんとに美味しくて!
お店で豆をブレンドしているんですけど、コーヒーの美味しさに初めて気づきましたね!
あと、お店は喫茶店ですけど、お茶屋や舞妓さんがいる歌舞練場とか祇園周辺のお店に出前を持っていくんですよ。そこで大人の経験をさせてもらいました。
――大学生活と祇園の喫茶店でのアルバイトは4年間密接にあったということですね!
そうですね、僕の大学生活とこのアルバイトの経験は欠かせないですね!
――タナカコーヒさんでは、コーヒーを作られていたのですか?それともホールスタッフとして働かれたのですか?
ホールと出前と両方やっていました。
――お茶屋に出前に行く経験などは祇園でのアルバイトならではですね。
そうなんですよ。電話で対応するんですけど、電話がかかってきたら声で舞妓さんだとすぐわかるんですよ。「○○パフェひとつおくんなまし」みたいに。「おくんなまし」じゃないか(笑)。でもそんな感じで(笑)。「おひとつよろしいどすか?」とかね。舞妓さんとそうやって話せることってないじゃないですか。だからめちゃくちゃ貴重な経験をさせてもらいましたね。
それまで京都に住みながら祇園ってあんまり行ったことなかったんですよ。結構大人の街っていうイメージで。
あと芸人始めたてぐらいの時に出前している途中で、きよし師匠と初めて会って握手してもらったのをすごく覚えています!
大変だったけれど楽しかった
――タナカコーヒさんで働くきっかけはどんなことだったのですか?
大学入学する前くらいにアルバイト雑誌を見て探していたんです。そこで喫茶店は良いなと思っていたんですよ。何となく楽そうで優雅な時を過ごせるかなと思っていたんで。
でも現実は全然そんなことなくて、出前とかでもうむっちゃ忙しいんですよ!出前後は食器の回収にも行って。出前の電話を取るときも、お店の名前だけを聞いて、場所やビルの何階にあるとかを全部覚えなあかんくて、結構大変でした。
――4年間続けられたということは、「辞めたい」と思われたことは無かったんですね!
そうですね。もうこのお店がしっくりきてたんで。
アルバイトの人たちとの交流も楽しかったし。春とかやったらバイト終わりにみんなでコンビニのお菓子買って、祇園でちょっと桜のきれいなところで食べてとか。先輩にバイクの後ろに乗っけてもらってラーメン食べに行ったりとかも時々あって、楽しかったですね!
いつもはしない経験をしている今
――コロナ禍の中で、京都で学生生活を送っている皆さんにメッセージをお願いします!
京都って観光名所やし、どこ行っても人が多いじゃないですか。だからこんな静かな京都って久しぶりやなと思って。自分が小さい時以来やなって。いつもほんまはみんなが経験することを経験できへんっていうのもあるけれど、逆にみんなが経験できひんことをしているっていう捉え方もできるなって思うんです。無責任なこと言えへんけど……。「あの時あーやったな」って言えるようになる学生生活を送っていけたら良いんじゃないかなと思います。
私たちの大学生活もコロナ禍で一変し、大学で送るはずだった日々はリモート授業への切り替えにより家で過ごすことに。確かに普段はできていることができない世の中になりました。しかし、昴生さんのこの言葉を聴いて、その中で自分は何ができるか、またどのように生活したら楽しいのかを探すこともできるのかなと感じました。
取材を終えて
「タナカコーヒ 祇園店」さんでのエピソードだけでなく、私たちをずっと笑わせてくださった昴生さん。取材は本当にあっという間でした!コーヒーのおいしさに気づかせてくれたお店でもあるということで是非私たちも行ってみたいと思いました。
アルバイトのエピソードを話されている、一つ一つの言葉から昴生さんの学生時代を語るには欠かせない大切な場所だということを強く感じました。また、舞妓さんとお話できたり、祇園のお店に出前を持って行ったり、京都の喫茶店で働くとそんな体験ができるんだ!と羨ましくも思いました。
昴生さんの大学時代のお話をお聴きし、自分自身も学生時代はこれを頑張った!と語れるように、今できることを大切にして過ごしていきたいと思います。
昴生さん、お忙しい中本当にありがとうございました。
※祇園・祇園花月の正式表記は、しめすへん「示」ではなく「ネ」です。
(同志社大学 政策学部 楊井涼花)
(同志社女子大学 現代社会学部 石黒裕理)