着物の祭典「Fashion Cantata from Kyoto」を取材しました
もくじ
はじめに
6月15日、京都劇場で「Fashion Cantata from Kyoto(ファッションカンタータ京都)」が行われました。ファッションカンタータは、京都が誇る伝統的な和装文化と洋装文化を発信するファッションショーです。
ファッションカンタータの詳細はこちらをご覧ください!
https://www.fashion-cantata.jp/
記念すべき30回目のテーマは「Present for our future」。
昔からのプレゼントである「今」という時は性別や年齢に関係なく、すべての人に等しく与えられています。その大切な「今」という時に感謝しながら今を生きる。古き日本の伝統文化の良さを再認識し、自分のものとして新しく昇華し、それらすべてを未来に伝えていくことをコンセプトとしています。
また、今回は京都出身の女優・吉岡里帆さんや、元乃木坂46のタレント・モデル松村沙友理さんなどをはじめとする錚々たるキャストが勢揃いし、和装と洋装の魅力を伝えられました。
この記事では、記者会見とショーの様子をお伝えします!
いざ!記者会見へ
ファッションショーに先立って、報道陣向けの記者会見が行われました。
記者会見ではまず、吉田忠嗣会長、演出を務める中野裕之監督、ゲストモデルの方々が挨拶された後、松村沙友理さんと吉岡里帆さんが代表質問に応じました。
松村さんの「普段は“さゆりんごちゃん”と呼ばれているのですが、今日はハートがいっぱいのきものなので、みんなから“ハートりんごちゃん“と呼ばれたいです。」という言葉に、思わず笑みがこぼれました。
松村沙友理さんと吉岡里帆さんのトーク
――きものを着られていかがですか?
松村さん:古風ではない、新しいデザインだなと思いました。ハートがいっぱいなのが新鮮でかわいいなと。絞り染めのきもので、絞りの技法でハートやお星さまなどの模様を出せることに驚きました。身にまとうと私まで可愛くなれた気持ちがして、とても嬉しいです。(手にハートを作って)キュンキュンです!
吉岡さん:私はハートりんごちゃん(松村さん)とは違い、大正時代の竹久夢二さんの世界観を体現したきものとヘアメイクをしています。普段は黒髪のロングですが、今日は前髪ぱっつんで短く切ったボブヘアのスタイリングが気に入っています。きものは、モダンさと個性があり、着ながらいつもと違う自分が出てきそうなワクワクする世界観を楽しんでいます。
――きものとご自身との思い出を聞かせてください。
松村さん:お仕事で着る機会は多かったのですが、20歳の成人式のときからピンクのきものが大好きで、節目のときにはピンク色のきものを着用してきました。なので、今日もピンク色のきものを着ることができ、とても嬉しいです。
吉岡さん:(松村さんに向かって)ピンクがとてもお似合いです!今日始めてお会いしたのですが、かわいい!ってなりました。
松村さん:嬉しい!
吉岡さん:きものとの思い出は七五三です。京都は秋の紅葉が綺麗で真紅に染まります。子どものとき、紅葉の色と同じ、真っ赤なきものを着たことがあり、そのきものが今でもお気に入りです。もし子供が生まれたら、その赤いきものを着せてあげたいです。
京都できものを着ると、景色とリンクすると思います。
――昔から続けていることや、最近始めたことを教えてください。
松村さん:よく笑う!(笑)。昔からよく笑う子どもで、写真を見るといつも満面の笑顔で写っています。大人になって大変なことがあっても、いっぱい笑うことを意識しています。今までの人生を振り返って、幸せで毎日楽しく過ごせているのも笑顔のおかげだと思うので、これからも笑いたいと思います。
吉岡さん:元気をいただきました。
吉岡さん:最近始めたことは、海外旅行に行くことです。いつか海外に行って、日本のきものを着て撮影したいです。
――「あの時があったからこそ、今がある!」と感じることはありますか?
松村さん:乃木坂46のオーディションを自分で応募したことです。自撮りの写真を撮って自ら応募したのですが、とっさにとった自分の行動をほめてあげたいと思います。人生が変わった瞬間でした。
吉岡さん:私は映画撮影のエキストラに参加したことがこの世界に入るきっかけでした。エキストラではピンクのきものを着た町娘役で、台詞はなく空を見上げるだけだったのですが、その時に出会った監督さんや友達は今に繋がっていて、あの時の出会いに感謝しています。
――最後にショーの意気込みをお願いします!
松村さん:きもののショーは始めてでリハーサルでは緊張したのですが、楽しく、私らしくきものの良さをお伝えしたいと思います!
吉岡さん:生まれ育った街でお仕事をさせていただけるのがとても幸せです。京都の観光大使に任命していただいたご縁もあり、京都の和装文化の素晴らしさを伝える使命感があります。今日はその熱い想いと、きもの文化がこの先も長く続きますようにという願いを込めて歩きたいと思います。
記者会見は舞台近くの前の席でお話を聞くことができました。終始笑顔が絶えず、お二人の明るいパワーをいただいたような気がしました。
どのような演出で登場されるのか、ショーを見るのがとても楽しみになりました!
Fashion Cantata from KYOTO 1stショー 開幕!!
いよいよショーが始まります!
今回のショーは江戸時代から現代に至るまでの、着物の在り方の移り変わりを追っていくような形で構成されています。
初めは演劇のような形で、江戸から明治の時代背景を表現するとともに着物の披露がスタートしました。
ショーの途中には、ゲストによる音楽の演奏も披露されました。
ショー終盤では、数十点にも及ぶ着物が次々と紹介されていきます!
ファッションカンタータでは、伝統的な和装文化のみならず、先進的な洋装文化も紹介されました。今回が初出展となる、皮革製品を手掛けるブランド、[創悦(そうえつ)]は、「ウェアラブル」と「スポーツ」をテーマに、バッグやスポーツグッズなど、計20作品を披露しました。
機能性を重視しながらも、先進的なデザインを取り入れた画期的なアイテムが数多く紹介され、和装のコレクションとは雰囲気の異なる時間となりました。
最後に、吉岡里帆さん、松村沙友理さんの衣装をそれぞれ紹介します!
吉岡さんは、記者会見でも仰っていた通り、普段のイメージとは違うショートのボブヘアが印象的でした!
松村さんは、華やかなピンク色とハートマークが印象的な着物で、「ハートりんごちゃん」のイメージが引き立っています。
さいごに
いかがでしたか?
この記事を通して、きもの文化に少しでも興味を持っていただけた方は、ぜひ次回の公演にも足を運んでみてください!
また、コトカレでは以前、吉岡里帆さんにインタビューをさせていただいており、その様子を収めた記事が公開されていますので、併せて読んでみてください!
吉田里帆さんへインタビューした記事はこちら!
(前編)https://kotocollege.jp/archives/30808
(後編)https://kotocollege.jp/archives/30799
(同志社大学 文学部 井本真悠子、大谷大学 文学部 宇野ヒカル)