物語の隅々まで京都を感じられる! 映画『1秒先の彼』山下敦弘監督にインタビュー
もくじ
大学時代の経験が山下監督に影響を与えた
――映画監督を目指されたきっかけは何ですか?
高校2年生の時に友達の進路相談に付いて行ったときに、美術の先生に「お前はどうしたいの?」と言われました。その時、「映画監督になりたいんです」と言うのは恥ずかしかったので「映画が好きでそういう学校に行きたいです」というような相談をしました。そこから、大阪芸術大学を紹介してもらって映像学科に進学することになりました。
――学生時代の経験が、映画監督として仕事をする際に活かされたということはありますか?
僕は大阪芸術大学の映像学科に入学して、寮に入ったのですが、その寮で2歳年上の先輩の熊切和嘉さんと知り合いました。ちょうどその頃、熊切さんが卒業制作で映画を制作していて、入学してすぐのタイミングで、映画の制作を手伝う機会があったのです。そのまま大学4年間はずっと映画を制作していました。大学入学後にすぐに現場に入ったことにより、「就職する」という発想はなかったですね。そのような環境が今の自分にすごく影響していると思います。
――山下監督は映画監督だけでなく俳優もされているとお聞きしました。俳優の経験が映画監督の仕事に活かすことができた、あるいは映画監督の経験が俳優業に活かされることはありましたか?
自分では俳優経験があるくらいと考えていて、あまり監督業のプラスにはなっていないと思っています。普段は監督として役者に指示する立場ですが、自分の芝居を見られたときに「できていない」と言われることが多いです。
お芝居ができる監督だといいのですが、中途半端に芝居の上手い監督が俳優をすると演出に説得力がなくなるので、本当はやらないほうがいいと思っています。
ですが役者として映画に携わることで、他の監督がどんなふうに演出して映画やドラマをつくっているのか、実際の現場を見られるのはおもしろいですし、勉強になりますね。
――最後に全国の中高生に向けてメッセージをお願いします。
『1秒先の彼』は5年ぶりに制作した映画です。京都の地で宮藤官九郎さん、岡田将生さん、清原果耶さんをはじめ色々な才能が集まって作られた、ありそうでなかった映画になっています。ぜひ映画館で観ていただきたいです!
取材を終えて
自分の好きな分野を活かし、実際に映画監督として活躍されている姿がカッコいいなと思いました。好きなことを追求することが1番の原動力になるということが伝わってきました。
また京都に関するお話もたくさん伺えました。この映画には、京都の観光名所がたくさん登場するので、皆さんもロケ地を訪れてみてはいかがでしょうか?
映画のロケ地巡りに関する情報はこちらをチェック。
https://www.city.kyoto.lg.jp/kotsu/page/0000313443.html
〜映画情報〜
映画『1秒先の彼』は、7月7日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードショー。
郵便局員のハジメくんと大学7回生のレイカちゃんは京都生まれ。
ハジメくんは路上ミュージシャンの桜子ちゃんとデートに行く予定だったが、目を覚ますと翌日になっていた!?
“消えた1日”の鍵を握る人物はレイカちゃんのようで……。
続きは劇場でお確かめください!!
映画『1秒先の彼』の詳しい情報はこちらをチェック。
https://bitters.co.jp/ichi-kare/
(取材・文)
龍谷大学 政策学部 梅垣舞央香
京都女子大学 現代社会学部 菅尾彩夏
(画像提供)
©2023『1秒先の彼』製作委員会、©2023ビターズ・エンド
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