卒業式で聞きました!「京都で過ごしたあなたの4年間」
2016年3月15日、京都女子大学5学部10学科、約1500人の学生が卒業式を迎えました。
笑顔あり涙ありの京女の卒業式。和装姿の女子大生であふれかえる会場で、「京都で過ごした4年間」について聞いてみました。
もくじ
「人とのつながり」、これからも大切にしたい。
所属:文学部 史学科(奈良県出身)
専攻:日本史(中世)
進路:地元の銀行へ就職
1回生の春、せっかく大学に通わせてもらっているのだから何か部活に入ろうと思い、大学のスキー部のドアを叩きました。上下関係や礼儀作法が厳しく、「辞めたい」と思うこともたくさんありました。それでも最後まで続けることができたのは、同期の存在があったからだと思います。“勢い”で決めた入部でしたが、これまでインドアでおとなしかった自分がアクティブに、そして色々な面で変化し成長することができたのは、部活を通してできた仲間をはじめ、周りの人たちのおかげだと改めて思います。
今だから言えること…
私は第二外国語としてフランス語を選択していました。誰もが「大学の試験はどんなものだろう?」不安に思う1回生前期。私もしっかり勉強して試験に臨もうとしていましたが、時間と場所を間違えてしまって…。結局、単位を落としてしまいました。 原因は“確認不足”。2回生できっちり履修し直しましたが、あれ以来、試験の日程や時間割については掲示板を是が非でも見るようになりました(笑)。4月からは社会人になるので、この失敗から得た“慎重さ”と“計画性”を活かしていきたいと思います!
自分だけじゃない、誰だって最初は不安でいっぱい。
所属:現代社会学部 現代社会学科(岐阜県出身)
専攻:国際政治学
進路:交通インフラ関連の会社へ就職
入学式の会場でのこと。田舎から出てきたばかりの自分の目の前には、私とは対照的な雰囲気の新入生グループがいました。大学に明るい髪色の子がいることは当たり前のことなのですが、当時の私はびっくりしてしまい、気の合う友人が出来るのか本当に心配でした。着慣れないスーツ、サークルのビラ配り…。他の人はワクワクしていたであろう環境や風景が、私には不安を煽るものでしかありませんでした。しかし、時の経過とともに大学生活にも慣れて、それらが杞憂だったことに気づきました。
「興味があったら飛び込んでみる」という気持ち
私は「日本一厳しい」と噂される寮で4年間暮らしました(笑)。世間一般にイメージされる“大学生らしいこと”はあまりできなかったような気もしますが、制約が厳しい生活の中でも「やりたいことをやってやるぞ!」と貪欲に過ごしていたからか、この4年間でラジオ出演や大学の広報誌の取材・編集等に携わるなど、数多くの挑戦の機会に恵まれました。
泣きながら入寮し、母にも心配をかけた、あの春からもう4年の月日が経ち、今日(卒業式の日)は、学部の代表として学位記を受けました。京都に進学したから、また京女で出会った友人や先生方、そして遠くから支えてくれた家族がいてくれたからこその晴れ舞台でした。
時間を見つけては、とにかく観光に行きました!
所属:文学部 史学科(福島県出身)
専攻:東洋史(朝鮮王朝)
進路:地元の銀行へ就職
京都には4年間では巡りきれないくらい多くの観光名所があり、本当に楽しかったです。私は友人たちに驚かれるほど頻繁に観光に行っていたのですが、まだ行けていないところがたくさん。卒業後も京都には絶対に来たいと思っています!
私は幕末が好きで、京都に進学する前から「龍馬祭」という坂本龍馬にちなんだお祭りに行きたいと思っていました。 実は、そのお祭りが始まる時間と授業が被っていたため、1度だけ史学科の授業を自主休講 してお祭りに参加したことがあります。今だから言えることです(笑)。
色々な「出会い」と「経験」
私は4年間で、寮生活と1人暮らしの両方を経験しました。
進学を機に初めて地元を離れ、とても不安だったことを覚えています。入学式の日は、母と別れるのが寂しくてたまりませんでした。しかし、当時1回生だった周りの寮生たちも私と同じ気持ちだと分かったので、頑張ろうと思えました。寮を出てからも学部や学科を越えた寮の友人たちと付き合いは続いています。
また多くのルールがある寮生活とは違い、1人暮らしでは、自由な分、全てが自分の責任になるという別の大変さがありました。両方の生活を経験できたからこそ成長できたこともあったと思います。
「挑戦したい」があれば、それができる環境に恵まれています。
所属:法学部 法学科(静岡県出身)
専攻:国際私法
進路:金融業界へ就職
私は古美術研究会というサークルに所属し、お寺や神社の特別公開の際、警備や案内をする活動に携わっていました。どちらかというと受け身だった高校時代までの自分の姿からは想像できませんが、3回生時には、自ら率先してその活動の責任者を引き受けました。責任者を務めたことで関係者や主催法人、他大学のサークルと関わる機会に恵まれ、色々なつながりができました。サークル活動を通して、自分で考え積極的に行動する自主性と、協調性が身についたと思います。
まだまだ離れられない「京都の魅力」
観光客はもちろん、学生も多いため、京都はとても活気のある街です。古寺名刹もたくさんあり、4年いても訪ねてみたい場所がまだまだ残っています。大学に通う前から京都には何度も来たことがありました。しかし、実際に暮らすのと数日滞在するのとでは違います。鴨川の桜や東山の紅葉など、同じ場所であっても異なる風情、四季の移ろいを日々身近に感じることができました。
一度きりの大学生活、欲張ってもいいじゃない!
所属:文学部 史学科(鹿児島県出身)
専攻:日本史(歴史遺産)
進路:京都市役所へ就職
私は「単位互換制度」の授業を取ってみたいと思い、友人と6限の授業を登録して20時くらいまで講義を受けたことがあります。いくら内容に興味があっても、学外での冬の夜は眠気との闘いでした(笑)。
それでも自分の大学にはない科目、違った雰囲気や形式の授業に参加することができて面白かったですし、「単位互換制度も利用したぞ!」という達成感・満足感も得られました。
憧れの京都へ、そして京都で
「歴史を勉強したい」、だったら「京都がいい!」と思い、私は京都の大学への進学を決めました。史学科には、歴史の舞台として語られる京都というフィールドを活かした現地見学がある授業や、最初は何とも思わなかった線が文字に見えてくる古文書読解の授業があります。知れば知るほど、学べば学ぶだけ、私は京都の魅力の虜になっていったような気がします。
私は大学1回生の頃から、「歴史・文化財に関わる仕事に就きたい」、「京都で働いてみたい」と漠然と思っていました。希望する職業に就くことは簡単な事ではありませんが、考え方や心を柔軟にしてみると色々な選択肢が見えてきます。4月からも私は京都で暮らします。4年前、大学に入学した時と同じように不安でいっぱいですが、大学生活を謳歌した京都で社会人として働くことができる嬉しさをエネルギーに頑張りたいと思います。
「学生のまち 京都」から。
いかがでしたか?
今回取り上げた「企業就職」や「公務員」以外にも、「教員」や「大学院進学」など卒業後の進路は実に様々です。そしてその場所も、京都や関西圏、それぞれの地元、全く別の地域、もはや日本ではない(!?)場合もあります。
「学生のまち 京都」で見つけたそれぞれの進路。
あなたも京都でミライを模索してみませんか?
(京都女子大学 文学部 坂井華海)
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