すっかり舞い上がってしまった’09の冬
もくじ
特別でとびきりなまち、京都
私が初めて京都を訪れたのは、中学2年の冬の修学旅行です。初めてじっくりと見た仏像の美しさに感動したり、清水寺までの参道で食べ歩きしたりととても楽しい素敵なひと時を過ごし、京都にいる間中ずっと舞い上がっていました。私は福岡県出身で、それまで京都となじみが薄かったこともあり、お寺、神社、仏像、石畳の道、町家など今まで日常で目にしてこなかった風景に心奪われ、京都の街で目に映る景色全てが特別なものに感じられたのです。その興奮から、京都に住みたい!京都の大学に行こう!という気持ちが生まれました。それから高校2年の夏に京都大学のオープンキャンパスに行った時には、開放的な広いキャンパスや教室を見学したり、教授や学生の方々の話を聞いたりしてこの歴史ある大学で勉強したいと強く思い、ますます京都への憧れを抱きました。
「好き」で溢れている
福岡にいる時は、ひたすらに仏像が好きで「京都といえばお寺」というイメージのもと1日1寺!と意気込んでいた私ですが、晴れて憧れの京都の大学生となり実際に暮らしてみるとお寺以外にも色々な発見がありました。まず、立派な字面が並ぶ住所。歴史のある地名が多く読み方がわからないこともありますが、住所が格段に格好良くなります。そして、愛らしい京都タワーの色合いとシルエット、粋な古本屋や喫茶店、重厚で格好良い京都市役所の建物、華やかで荘厳な祇園祭の山鉾、市内に沢山ある美術館、ワクワクする京阪電車のダブルデッカー(2階建ての車両)など仏像やお寺のほかにも京都の楽しみ方は沢山あり、お気に入りがどんどん増えていきます。
京都のススメ
家族や友達がいる生まれ育った福岡を離れて1人暮らしを始めてみると、初めは寂しい思いもしましたが、自分の居場所が福岡と京都という2つに増え、異なるコミュニケーションの場が出来ることで、新たなつながりや出会いが沢山あります。また、京都に暮らすことで今までそれほど気にしていなかった四季の美しさを知って、ずいぶん季節に敏感になりました。京都での大学生活は日々とても充実していて、思い返すと眩しいような思い出も沢山できましたし、特別に感じていた京都が自分の日常の場となったことは、やはり嬉しく思います。
ぜひ、皆さんも夢いっぱいで京都に学生時代を送りに来て欲しいです。
(京都大学 文学部 角あかり)