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在学生に聞いてみた!京都の公立大学・京都府立大学のいいところ

こんにちは。西野です。皆さんは「公立大学」と聞いてどのようなイメージを持ちますか?「学費が安い」「まじめ」などいろいろあると思いますが、「地域によって特色ある教育を行っている」ところも特徴の一つだと思います。

今回は京都府の公立大学、京都府立大学のいいところについて在学生に聞いてみました!大学生活の様子をリアルに感じてもらえたらと思います。
(本記事は2022年2月に取材した内容をもとに執筆しました)

日本唯一の「府立大学」


(本館・合同講義室棟)

京都府立大学は京都市左京区に本部を置く公立大学です。文学や歴史、和食文化などについて学べる「文学部」、公共政策学(社会問題の解決法を考える学問)や社会福祉などを学べる「公共政策学部」、農学や環境デザイン(建築やインテリア、造園など「生活環境」全体のデザインを扱います)などが学べる「生命環境学部」の3つの学部があります(令和4年2月現在)。同じく京都市内にある京都府立医科大学とは同じ法人が運営しています。公立大学なので学費が安く、特に関西では知名度も高いです。

全国には多くの公立大学がありますが、大阪府立大学と大阪市立大学が合併して「大阪公立大学」が発足する令和4年度からは日本唯一の「府立大学」となっています。

学部生の多くが通う左京区の「下鴨キャンパス」に加えて、京都府南部にある精華町にも研究室や実習施設などを備えた「精華キャンパス」があります。(本記事では主に下鴨キャンパスについて書きます)

下鴨キャンパスは街中への交通も便利です。京都市営地下鉄烏丸線の「北山駅」からは正門まで徒歩3分ほどですし、南側を走る北大路通は走るバスの本数も多いので通学はしやすいと思います。北大路通り周辺には商業施設や飲食店も多くあり、買い物やアルバイトをするにも便利ですよ!

「北山」の自然で学ぶ


(なからぎの道)

ここからは学生の声をご紹介します。

「自然が豊か(市内でこんなに緑にあふれた学校は中々ないのでは?)」
「エミューが放し飼いされている(飼い主は学長)」
「学長が有名人(コロナに効果のあるダチョウマスクで一躍有名に。)」

下鴨キャンパスは京都市左京区の北山エリアにあります。京都市街地の北西部にある落ち着いた文教地区で、キャンパスの北を走る北山通沿いにはお洒落なカフェやレストランなどが立ち並んでいます。また西側には賀茂川が流れており、川沿いに「なからぎの道」という遊歩道があって地域住民の癒しスポットになっています。


(京都府立植物園の温室にて)

そんな京都府立大学はキャンパスも自然にあふれています。下鴨キャンパスには様々な木々や下鴨農場があるほか、隣には四季の植物や温室などが鑑賞できる「京都府立植物園」があり多くの植物を見ることができます。これらの自然は学びの場にもなっており、農業の実習はもちろん、環境学・生物学・ランドスケープ(造園学)などを学ぶにも便利な環境にあります。

学内には多くの動物もいます。公式サイトによると下鴨キャンパスにはトビなどの鳥類のほか、イタチやキツネ、サルなどが現れるそうです。さらに、注目すべきはこのエミュー!

実は、このエミューの飼い主は塚本康浩学長です。塚本学長はダチョウの抗体を研究されている動物衛生学の専門家で、花粉や新型コロナウイルスに対応可能な「ダチョウマスク」を開発されたことで知られています。学内にはエミューが3羽放し飼いされており、学生と共に生活しているそうです。

北山地域の豊かな自然環境は大学の魅力の一つであると思います。学歌「あけぼの」には京都の美しい四季の中で学ぶ学生の姿が歌われていますが、まさに自然と共にある大学だと思います。

「京都」ならではの特色ある施設


(京都府立京都学・歴彩館)

施設についてこんな声もありました。

「図書館「歴彩館」が立派(京都の歴史といえばここ。他大学から調べものに来る人もいたり、コロナ禍以前は地域の人も行くことが出来たり)」
「植物園に無料で入れる(府立大学から直通の入り口もある)」

京都府立大学の特色ある施設には「京都府立京都学・歴彩館」があります。京都府立医科大学の図書館であると同時に京都府の図書館・文書館の役割があり、京都に伝わる膨大な古文書などが収蔵されている施設です。学習スペースは他大学の学生や地域の人々も利用することができます。


(稲盛記念会館。一階が「Deli Cafeたまご京都北山」)

また、隣には教養教育共同化施設「稲盛記念会館」があります。京都府立大学・京都府立医科大学・京都工芸繊維大学の「京都三大学」による共同施設で、各大学の幅広い学問を生かした教養教育が行われています。

京都三大学の活動についてはこれらの記事もご参照ください。

さて、稲盛記念会館には講義室や実験室のほかに「Deli Cafeたまご京都北山」というお洒落なカフェレストランがあることをご存じでしょうか。地域にも開放されたお店で、学生にとっても食堂以外の食事スポットとして人気です。

稲盛記念会館の近隣には有名な建築家が手掛けた文化施設も多く、安藤忠雄氏の設計による野外美術館「京都府立陶板名画の庭」や磯崎新氏が設計した「京都コンサートホール」などがあります。

コンパクトでアットホーム


(授業が行われる教室)

こんな意見もありました。

「学生と先生の距離が近い(各ゼミに同級生は2~4人くらいで、大学院生と合同でゼミを行うところも)」

京都府立大学の方と話していると「小さい大学」という言葉を聞くことがあります。ただ、この「小さい」はマイナスの意味ではありません。特に先生方は「小さい大学」に誇りを持っておられるように感じます。

コンパクトなキャンパスの中には文系・理系の様々な分野の研究者がいますし、施設も豊富です。また公立大学は教員一人当たりの学生数が少ないため先生と学生の距離が近くて質問もしやすいですし、先生方は学科にいる学生の性格や得意・不得意などを把握することができるため、きめの細かい指導ができるそうです。「コンパクトでアットホームな大学」といえると思います。

「優しい人たち」がいる大学


(構内の風景)

いかがでしたか?この記事を読んで京都府立大学のいいところが伝われば嬉しいです。

話を聞いて、地域とのつながりが色濃く残り、京都の豊かな自然を感じることができるエリアで文学・公共政策・生命環境を学ぶことは京都で学生生活を送る上で大きなメリットだと感じました。

私は京都学生広報部での活動や社会福祉学科のゼミ、施設実習の現場などで先生や学生さんと接する機会があって京都府立大学に興味を持ちました。大学同士の「横のつながり」が強いことも京都の大学生活の魅力の一つだと思います。

私が通っていた同志社大学とは雰囲気が異なる部分も多く、その分いろいろと考えさせられました。今では優しくてまじめな人たちがいる京都府立大学が大好きです。
ご協力いただいた学生さん、ありがとうございます。

そのほかの京都府立大生の活動についてはこちらの記事などをご参照ください。

(写真はすべてコロナ禍以前に撮影されたものです)

 

(同志社大学 社会学部卒業 西野洋史)

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