大学進学を人生の転機にしたい!
もくじ
1.はじめに
(畑のそら豆と祖母の愛猫。見渡す限り田んぼの、のどかなところです。)
私は生まれも育ちも香川県で、自然豊かな環境で過ごしてきました。大学進学を機に、今は京都で一人暮らしをしています。私と同じように大学進学を機に地元を離れる人は多いかと思いますが、地方の高校生にとって、地元に残るか地元を離れて進学するかは非常に大きな選択ではないでしょうか。就職などにも関わる大きな分岐点ともなりますし、「都会に一度出してしまったら帰ってこないかもしれないから、できるだけ地元の大学に進学してほしい」という周りからのプレッシャーを感じることもしばしばあると思います。下宿するとなると親の金銭的負担も大きくなります。
だからこそ私は、大学進学は自分が納得でき、周りの人にも納得してもらえる選択をすることがベストだと考えました。そこで今回は、私が地元を離れて進学しようと思った理由について書きたいと思います。
地元で進学する良さも、地元を離れて進学する良さもどちらもあると思います。後悔のない選択をするための参考事例の一つだと思って読んでいただけたら幸いです。
2.地元を離れて進学しようと思った理由
いわゆる「地方」といわれる場所から来たことを話すと、必ずと言っていいほど「なんでわざわざ京都に来たの?都会に来たかったの?」と言われます。もちろん地方出身者として「都会で暮らしてみたい」という憧れがあったことは否めません(笑)。その憧れを除いた部分の理由を一言で現すと「あれ、これおんなじことの繰り返しじゃね⁉」と思ったからです。少し自分語りになってしまいますが、お付き合いのほどよろしくお願いします。
田舎あるあるかも知れませんが、私は小学校・中学校・高校とほぼ同じメンバーで過ごしました。そうすると否が応でも自分の「キャラ」というものが固定されてしまいます。私はコミュニケーションをとることがそれほど得意な方ではないので、「仲の良い人の前にいる自分」と「みんなの前での自分」のギャップがどんどん広がり、そうした「キャラ」に自分の行動が縛られていくようになりました。
ある時「え、なんか意外なんだけど(笑)」とクラスメイトに言われたことをきっかけに、周りの人が抱く私に対するイメージに反することへの恐れや気後れを自覚するようになりました。
それ以来、周りの目が気になり、中学校、高校では自分から行動を起こすことができず、いつも同じ人とだけ関わり、キャラにそぐわない行動は避けていました。
そして高校生活も後半に差し掛かったころ、「あれ、これおんなじことの繰り返しじゃね⁉」とようやく気づきます。
「周りの目を気にしすぎる自分」「所属するコミュニティを主体的に選んでこなかった自分」を変えるには、私を知る人が一人もいない環境に飛び込んでみるしかないと思ったのです。
3.京都の大学に進学しようと思った理由
(コンパクトな街で、自転車移動で様々なスポットを満喫できるのも魅力です。)
では、数ある大学の中からなぜ京都の大学を選んだのかというと、京都が全国有数の「学生のまち」だからです。調べていくうちに、京都には多くの大学があること、インカレ活動など学生同士の交流も盛んであること、企業や地域の人と協働で取り組む活動に参加できる機会もたくさんあることなどを知りました。
また、「新しい環境で自分を変えたい」と思っていた私にとって京都は、全国から集まってくる学生を受け入れてくれる地域として安心感を与えてもくれました。
4.最後に
京都に来て、具体的に自分の中で何が変わったのかはまだわかりませんが、私は京都の大学に進学したことに後悔はありません。もちろん慣れない環境で四面楚歌に感じることも、ホームシックになることもよくあります。でも今は、不安よりもこれから自分の選択でどんな風にでも変えていける環境にやりがいを感じているし、充実感のほうが上回っています。
いざ知らない土地で一人暮らしを始めて強く感じていることは、「意外となんとかなる」ということです。自立しなければやっていけない環境、自分で一から人間関係を築かなくてはいけない環境に身をおいて、我ながら適応能力があることにも気づきました。
コロナ禍で思うようには動けない日々が続いていますが、そんな日々の中で私は「やりたいことリスト」を作成しました。大学生の間に、京都にいる間に、やりたいことはすべてやってやろうと企んでいます。
高校生のみなさんには進路について大いに悩んでいただきたいです。
充実した学生生活が送れることを京都から応援しています。
(龍谷大学 政策学部 熊谷彩音)