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「今東京から出なければ」都会っ子が京都を選んだわけ

私は東京の港区、お台場あたりで生まれました。そして小学校では江東区、中高は新宿の私立の中高一貫校に通った、いわゆる「都会っ子」です。首都圏の大学に通うという上京は比較的イメージしやすいかもしれませんが、では首都圏から首都圏以外の大学に進学するのはどんな人でなぜなのか。今回は私の経験を基に、そんなお話をします。

「なんでわざわざ京都に来たの?」

立命館大学に通うために京都で下宿を始めてから数ヶ月。自己紹介で出身地が東京であることを伝えると、たいてい驚いた顔や不思議そうな顔でこう言われることがあります。

「なんでわざわざ京都に来たの?東京のほうが大学たくさんあるし、都会じゃん」

確かに首都である東京は都会で大学数も多く、大学選びに困ることはなかったでしょう。さらに私の場合は下宿費用もかからず、高校時代の親友たちも全員東京にいます。
そうした利点もある中、なぜ私が今京都にいるのか。
細々とした事情もありますが、大きな理由は2つです。
ひとつは「大学進学で東京を出なければ、今後自発的に東京以外の場所に住む機会がなさそうだったから」。そしてもうひとつは、「幼い頃の記憶にある京都の雰囲気が好きだったから」です。

きっかけは予備校で行われた説明会

(嵐山にある竹林の小径)

予備校でいつも通り授業を受け、一緒に帰る友人を待ちながら教室の前の張り紙をぼんやりと眺めていたとき、偶然立命館大学の説明会の案内が目に入りました。
「立命館大学って京都の大学だよな……」そう考えたとき、ふと、小さい頃に親戚に会うために訪れた、京都の嵐山にある竹林の小径(こみち)を思い出しました。
子どもの背丈の低い視点から見る緑一色の高い竹林に圧倒されたこと、東京とは異なる古風な雰囲気など、様々な感情や情景がよみがえったのです。

当時は、「MARCH」(関東地方に大学を構える私立大学「明治大学、青山学院大学、立教大学、中央大学、法政大学」の総称)あたりの大学を志望校として絞りながらも、まだまだ決めかねている頃でした。東京以外の大学という選択肢を意識したのはこの時が初めてだったと思います。

参加した立命館大学の説明会では、衣笠キャンパスで実際に教えている先生が、景観条例で昔ながらの町並みを保全する取り組みが行われているからこそ他にはない古都としての京都の魅力、そして京都以外から来る学生も多くて色んな方言が飛び交っており和気あいあいとした様子であることなどを教えてくれました。
このことがきっかけで、私は京都の立命館大学を志望校のひとつに加えることになりました。

新しいことをするならまず環境から

もうひとつの理由である、「大学進学で東京を出なければ“自発的に東京を出ることはない”」について説明します。
もちろん大学で東京から出なくても、就職で関西や東北の会社を選ぶことはできます。しかし私の場合、進学で東京の大学を選ぶと、就職先も東京以外を選ぶことはないだろうと思いました。
人生の夏休みともいわれる大学時代を、どこでどのように過ごすかは重要であるという思い、そして東京とは違う場所で新しいことに挑戦したいという思いで、私は京都の立命館大学を選びました。
今、京都に来てひしひしと感じているのは、京都に暮らす人たちは穏やかで街全体の雰囲気がゆったりしているということです。
この独特の雰囲気がある京都でだからこそ身につけられるであろう考え方を、これから大事にしていきたいです。

後悔どころか希望しかない

いかがでしたか?今回は東京出身の私が、どうして京都の大学を選んだのかについて書きました。まだ志望校について迷っている人の参考になれば嬉しいです。
京都に来てからは、感染対策をとりながらホタルを観に行ったり、歴史の教科書に出てくるような神社に行ったりと色々と散策しましたが、どこに出かけても期待以上であることは流石だなと感じています。緊急事態宣言下であまり出歩くことができておらず、少し残念ではありますが、コロナ禍が落ち着いたら一気に色々見て回るために、今はガイドブック片手に観光スポットを調べながら、充実した学生生活になるよう前向きに考えています。
私が選んだ京都には希望しかありません!

(立命館大学 産業社会学部 細田大和)

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