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田舎もん、京都に住む

京都と過ごして一年

京都に引っ越してからかれこれ1年が経ちます。
新潟から新幹線を乗り継ぎ5時間。
ガイドブックやSNSで見ていた京都タワーを目の前にして、興奮してカメラで何枚も撮影したあの日からもう1年。
初心を忘れないという意味も込めて京都に来た理由、そして住んで分かった京都の魅力を紹介していきたいと思います。

田舎もんと京都

大学で、「新潟から来ました!」というとよくこう聞かれます。
「なんで京都来たん?」
確かにつっこみたくなりますよね。

私は父親の仕事の都合で全国を転々とするいわゆる“転勤族”でした。
横浜や愛知、大阪、新潟……と移り住んだ中で、特に大阪での生活が印象に残っています。
関西弁が飛び交い、どこか温かいまち。
新潟で暮らしながら、むくむくと「関西に行きたい!」という思いが強まりました。

思いがピークになったのは高校の修学旅行。神社仏閣に全く興味が無かった私でしたが、日本史や古典を学んだことにより、お寺に魅力を感じるように。
教科書や資料集でしか見られなかったものを実際に見ることが出来る。
歴史を肌で感じられる魅力に気づいてしまい、すっかり京都に夢中になりました。
また、日本文学に興味があったため、歴史あるまちで日本文学を学びたい!そう思い京都への進学を決めました。

いろいろな人が集まるまち。

(京都タワーを見ると、京都で生活しているんやなと実感します)

京都を歩いていると様々な人がいます。修学旅行生や外国人の観光客。国内旅行者や大学生。老若男女、国籍を問わずいろいろな人が京都に集まります。
また、街だけにとどまりません。
私は京都の大学は生まれも育ちも京都の人が多いと思っていました。しかし全国から学生が集まっています。京都府の大学に進学した学生 計 33997人に対し、出身高校が京都府の大学生が8138人と、京都以外の都道府県から進学した学生が7割以上もいます!(文部科学省 学校基本調査 / 令和元年度 高等教育機関《報告書掲載集計》 学校調査 大学・大学院)
京都にいながら全国各地・また海外の友達が出来るのも魅力です。

私も北は北海道、南は福岡、また中国の留学生などたくさんの友達ができました。友達と大人数で話していると、いろいろな方言が飛び交って面白いです。
大学4年間で、47都道府県の友達を作ることをこっそり目標にしています。
このように多くの人との関わりの中で、知らない世界や考え方を知り、日々自分の未熟さを痛感しつつも刺激をびりびり受けています。

ちょうどよいまち。

京都は街の規模が大きすぎず、自転車や徒歩で色々な所へ行くことができます。
おしゃれなカフェやおいしいパン屋さん・ラーメン屋さんもすぐ。
美術館や博物館も。神社仏閣や歴史遺産もすぐ。
私のGoogleマップは行きたい場所のピンで地図が見えないくらいです(笑)。

人間関係で悩んでいたある日。時間があったので近所の建勲神社に行ってみることに。
なんと建勲神社は戦国武将で有名な織田信長公が祀られており、大願成就や開運の御利益があるのです。
「現実逃避とライブの当選祈願を兼ねて行ってみよう。」
そんな私欲にまみれた私は痛い目を見ました。
登っても坂。また坂。そして方向音痴を発揮して道に迷います。
長い階段を上って見えてきた建勲神社。到着したときはすでに夕方でしたが、朝日のような柔らかい光にあたり一面包まれて輝いていました。
静かで神々しい空間にいるうちに、不思議なことが起こりました。
心が軽くなったのです。
広い京都盆地を見下ろしていると、自分の悩みなんてちっぽけで、悩んでいる時間がもったいないなあと思いました。

そんな癒しの場所が徒歩圏内にあるのも魅力です。
引っ越したばかりの頃は、都会への憧れから頻繁に大阪の梅田に行っていましたが、お金をかけなくても素敵な場所へいくことができる。そのことに気づいてからますます京都が好きになり、京都での時間が増えました。

神社仏閣に行き心が軽くなることを密かに“京都セラピー”と呼んでいます(笑)。

落ち着くまち。

京都は賑やかな河原町やオフィス街の烏丸がある一方、自然が多いまちでもあります。
中でも鴨川は良い例。河原町から5分ほど歩いていくと、賑やかな街並みとうってかわって穏やかな景色になります。


時間帯や場所によって表情を変える鴨川。何回来ても感動します。

(朝早くに北山をぶらぶらしていたときの1枚)
ここは特に時間の流れがゆっくりです。

鴨川にいるとつい時間を忘れてしまうのですが、おそらくそれは地元と似ているからだと思います。

(高校時代よく行った新潟の「やすらぎ堤」)
ひなたぼっこやピクニック、友達に悩みを相談したやすらぎ堤。
鴨川を見ていると高校時代が蘇ってきます。
ぼーっとしたいとき、ホームシックになりそうなとき鴨川で過ごしています。

北陸と近畿、日本海側と太平洋側という共通点がなさそうな新潟と京都ですが、川という共通点がありました。
どこか地元と似ている、京都はそんな落ち着くまちです。

大学生のまち。

この1年色々なことがありました。
無一文で泣く泣く京都駅から家まで7㎞歩いたり、
北野天満宮でフル単(単位を1つも落とさないこと)を願ったり。
雪景色の貴船神社を見るつもりが積もってなかったり。

京都のおかげで私の大学生活はとても豊かなものになっています。
卒業するとき“京都で良かった”と思えるように、
今しかできないこと・京都でしかできないことに挑戦していきたいと思います。

(立命館大学 文学部 山田知世)

 

 

 

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