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国内留学生の私が京都に学んだ3つの大切なこと。

こんにちは!
京都で大学生をしている西山です~!

と、意気揚々京都の大学生を名乗ることのできる生活ももう終わり。
私は、東京の大学生に戻ります。

というのも、私は「国内留学生」として京都に来ていたからです。

「国内留学」とは、所属大学と異なる土地にある、協定を結んだ大学に半年もしくは一年間留学し、その土地での生活を体験したり異なる環境で学ぶことができる制度です。
私の所属大学である日本女子大学は同志社女子大学と協定を結んでいるので、同志社女子大学のある京都へ。他にもいくつかの大学で行われているので、京都の大学生が他の土地にある大学へ行くパターンもあります。

私は、国際交流を通じて日本について知らなさすぎる自分に気づき、いろんな角度から自分の住む国について勉強してみたいと思ってこの制度で京都に来ることを決めました。

京都の大学では、古典文化や京都の伝統産業について勉強したり、実際に寺社へ行って宗教のルーツを学んだり、英語の資料で外国から見た日本を読んだりと、様々な視点から日本について学んできました。

(国内留学を決めた理由については、こちらの記事でじっくり語っているので合わせて読んでみてくださいね!
https://kotocollege.jp/archives/14337

今回の記事では、そんな私が国内留学中に京都での生活を通じて学んだ3つの大切なこと」についてお話ししたいと思います。

1. 自分で足を運んで、話して、考えること


たった一年という時間のなかで、とにかく色々なものを吸収してやる!と意気込んでいた私は、あちこちへ出向き、いろいろなものを自分の目でみることを心がけていました。

欲張りすぎた60単位分の授業を受けながら、
週末や空きコマを使って、100のお寺や神社に足を運んだり、
伝統産業の工房に通って生で職人技を見せてもらったり、
西日本210県を旅したり、
神社で巫女さんのアルバイトをしたり、
それから、京都学生広報部では、着物を着ての取材や、よしもと祇園花月さんとのコラボイベントの密着など、京都でしかできない取材現場へ足を運んできました。
https://kotocollege.jp/archives/17039
https://kotocollege.jp/archives/16764

思い返せば、庭師さんに苔の抜き方を教わったことも、
バスの中で見知らぬ京都弁のおばあさんとおしゃべりした日もありました。


(京都でよく見る美しい苔は庭師さんの努力の賜物!庭師さんは毎日コツコツと苔の間の雑草などを一本ずつ引き抜いているのだそう……)

一年しかないと分かっていたからこそ、ここまでアクティブになれたんじゃないかなと思います。

「同じ日本なんだから、海外じゃあるまいし。」
と、国内留学が決まってからよく言われました。
確かに海外ほどのギャップはないかもしれません。

でも、同じ日本でも、土地によって、見ることのできる景色も、出会うことのできる人も、その土地にある魅力も、課題も、考えることも、大きく違ってくることを肌で感じました。
カップうどんの味ですら違うんですから(笑)。

京都へ来る前、「場所は違えど同じ日本」とどこかで思っていたからこそ、むしろこんなにも違いがあるということに驚かされたのだと思います。

京都で学んだことはどれもこれも、東京にいたら知ることの出来なかった世界ばかりです。

同じ環境の中でも自分の行動次第で学べることは果てしなくありますが、
実際に普段とは違う場所へ足を運んで、そこに住む人と話すことで、教えてもらえることや見えてくるものの量と幅がぐんと広がることをこの一年で実感しました。

国内留学生だからこそ、持つことのできる視点、気づけることがとても多かったように思います。

2. 広く、長く、ものを見ること

京都の市バスに乗ったら、窓の外には何百年も前に立てられたお寺が見えているのに、隣にも前にも後ろにも外国人が座っていて、自分がどこにいるのか訳が分からなくなることがよくありました。
そんな風に混乱するほどに古い伝統と新しいひとや文化が見事に共存している京都に、広く、長い視点でものを見ることの大切さを教わりました。

この一年京都で暮らしてきて、京都へのイメージががらりと変わりました。
長い歴史と伝統がある町だから、閉鎖的なんじゃないかと思っていた私が京都で見たのは、
伝統をずっとつないでいくために、新しい波や変化を柔軟に受け入れる京都の姿だったからです。

ある伝統産業の職人さんは、これからの伝統産業の発展のために、大学生の声を聞きたいと何十歳も年の離れている私に歩み寄って来てくれました。

京都学生広報部では、伝統工芸品の工房を見学する、留学生のためのキャリアイベントへ取材に行ったこともありました。

(その時の記事はこちらから! https://kotocollege.jp/archives/15004

それから、古い町家が並ぶ祇園にあった私のバイト先には、4ヶ国語の地図と案内が用意されていました。

もちろん、伝統を守るために新しいものとの間に線を引いている場所もあります。

何十年何百年と受け継がれてきた伝統の中で、その核となるものを守っていくこと、そしてそれを失わずにつないでいくために、対応していくこと、それを両立しているのが京都だと思います。

日本と海外、歴史と未来、その全部を広く長く見つめることが、次のアクションのヒントになる。

これは、歴史の深い京都だったからこそ学べたことの1つだと思います。


(圓徳院の庭から少し登ると京都を見渡せる私の穴場。京都の街を見渡しながら、いろんなことを考えたのも大事な思い出です。)

3.人も、自分も、褒めること



「ええやん!ええやん!」

京都にきてから私が一番よく聞いた、
大好きなことばです。

めちゃくちゃ私の主観ですが、東京にいた時より関西の友達や大人は、大げさに口に出して私を肯定してくれる気がします。

「もっと正直に生きたらええやん!」
「そんなん気にせんかったらええやん!」
「今日の服めっちゃええな~」
「その考えめっちゃええやん!やろうや!」

京都に来る前は、悩み事をしていたら山手線を二周してしまったほどネガティブで自己嫌悪の激しかった私を、京都で出会った人は「ええやん!」の一言の積み重ねでポジティブに変えてくれました。
一年経った今、ちょっとやそっとのことにはビビらなくなりました。

京都にきてから、みんなが「それええやん」と言ってくれるので、良い意味で考えすぎずに、自分のやりたいことに素直になって、楽しそうだと思ったことには一目散に飛び付きました。

そうやって、思うままに全力で楽しんだ時間が最終的に最大の学びになっているような気もします。

そして、この言葉を誰より私にかけてくれたのは、毎週木曜日に会っていた京都学生広報部のみんなだと思います。
そんなみんなの中にいたら、自分ももっと人のことをよく見るようになって、褒め返したいと思うようになって、自分を支えてくれる人を今まで以上に大切にするようになりました。

人もたっぷり褒めて、自分もちゃんと褒めてあげる。

日本のどこにでも色々なタイプの人はいるし、このことが京都だったから学べた、というわけではないかもしれないけれど、少なからず同じ環境にいたままだったら気づけなかった、私にとってはとても大切なことです。

自大学に戻っても、みんなの「ええやん!」をお守りに頑張りたいです。

終わりに

ここまで書いて来たように、自分の国について学ぶことができたのはもちろんのこと、知識以外の面においても、京都は私に色々なことを教えてくれました。
正直、まだまだ京都にずっといられたらいいのにと思うくらい、この一年が本当に幸せで、京都が大好きで大切な場所になりました。

でも、それと同じくらい京都で学んだことを次のステップで生かしたいという気持ちもあります。
今年は、東京オリンピック・パラリンピックもあります。

京都に留学したからこそ掴むことのできたものを、精一杯次につなげていきたいです。

大学生の一年間を京都で過ごしたことは、これからもきっと私の誇りであって、私の支えです。
京都を選んで、京都に飛び込んで、本当によかった!

ほな、おおきに。
さいなら!

(同志社女子大学 表象文化学部 西山萌花)

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