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京都市キャンパス文化パートナーズ制度を使って、お得に京都の歴史を学ぼう!―二条城編―

京都市キャンパス文化パートナーズ制度を使って、お得に京都の歴史を学ぼう!―二条城編―
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シリーズ企画第二弾として、私が前回に引き続き京都市キャンパス文化パートナーズ制度を利用して訪問したのが二条城です。

第一弾で訪問した無鄰菴の記事はこちらからご覧ください。

https://kotocollege.jp/archives/14935

さて、「二条城」と聞いてみなさんは何を思い浮かべますか?

世界遺産?大政奉還?徳川家康?

それだけでも思い浮かんだ段階で素晴らしいと思います。

前回の記事を読まれた方はすでにお察しの通り、情けないくらい日本史の知識が乏しい私は「二条城ライトアップ」しか思い浮かびませんでした。

(「二条城ライトアップ」とは二条城で毎年春や夏に開催されているイベントです。)

そんな私ですが、今回も歴史や見どころをたっぷりうかがってきたので、それらをご紹介していきます!

ちなみに、二条城は京都市が保有しているんです。世界遺産を市が持っているということはかなり珍しいそうですよ。

今回は元離宮二条城事務所 企画担当課長の樋口泰弘さんに二条城について詳しくご説明いただきました。

まずは二条城についての歴史を紐解いていきましょう。

徳川家とともに歩んだ世界文化遺産・元離宮二条城の歴史

二条城は1603年(慶長8年)、江戸幕府の初代将軍である徳川家康が、関ヶ原の戦いに勝利した後、天皇の住む京都御所の守護と将軍上洛(天皇に挨拶するため京都に伺うこと)の際の宿泊所とするため築城を課して、完成したものです。

その後、約260年続く平和な時代。二条城は、戦いの城でなく、平和の象徴のお城なんです
1867年に大政奉還がされるなど,日本の主要な歴史の舞台となり,平成に入るとユネスコの世界文化遺産に登録されました。

季節によって姿を変える二条城

二条城では、春は桜、秋は紅葉が綺麗で、花見や紅葉狩りのシーズンは特に多くの観光客が訪れることで有名ですよね。ちなみに二条城には約50種類の桜が植えられており、ソメイヨシノの「標本木」(気象庁が開花日などを観測するための木)もあります。

では夏と冬は見どころがないの?

と思ったあなた、ご安心を。

なんと夏と冬限定で、普段は廊下からしか見ることができない「国宝・二の丸御殿 大広間 四の間」の室内に特別に入ることができるんです!夏と冬にもこんな楽しみ方があるとは知りませんでした。

ちなみに私は8月下旬に訪問しましたが、木が生い茂っていて緑が美しく、心地よさを感じ、涼しげな気分になりました。

樋口さんご案内のもと、見学スタート。

まずは二条城の玄関口・東大手門

二条城の正門といえば、ここ東大手門。

東映太秦映画村の門もこの東大手門を元に設計されているそうです。

この門の、知る人ぞ知る見どころはこちら!!

東大手門の右下、写真の中央に注目してください。

門に施されている金色の装飾の中に、なんと千鳥が隠れているのです!

これは修理、復元しようとした際に見つけられたもので、職人の遊び心で作られたのでは?と言われています。二条城に訪れた際はぜひ探してみてください!

それでは、一番の見どころでもある国宝・二の丸御殿に行ってみましょう!

二の丸御殿に隠された徳川家の秘密

二の丸御殿といえば大政奉還が表明された場所として有名ですよね。

この部屋は、将軍と大名や公卿衆(くぎょうしゅう)との公式の対面所として使われていました。将軍だけが一段高い一の間(上段の間)に座り、他の武士は一段低い二の間(下段の間)」に座ることで権力の差を見せつけていたとか。

そして、天井の高さの違いや、広さの違い(将軍一人のための一の間は48畳、多くの武士が座っている二の間は44畳)からも将軍の位はそれほど高かったのだなと学びました。

さらに、この部屋のふすま絵にもしっかり意味が込められています。

武士の横、将軍の後ろに松の絵があるのですが、横の松の枝は将軍の方を向いており、将軍の後ろの松は、将軍が傘をかぶっているように描かれています。これらは将軍を大きく見せているそうです。

ちなみに将軍の横のふすまに朱色のタッセルのようなものが見えると思います。この奥の部屋は、「武者隠し間」といって、この中に将軍のボディガードがいたとのことです。

そして、その奥に進んでいくと白書院が見えてきます。江戸時代は御座の間と呼ばれ、将軍の居間と寝室であったと考えられている部屋です。

この部屋は他の部屋の威圧的な雰囲気とは違って心休まる水墨画が描かれています。実際に見ると、旅館のような落ち着いた雰囲気を感じました。

ご存じでしょうか?このマークは徳川家の家紋を表す「三つ葉葵」というもの。

もともと徳川家の所有物であった二条城には、この「三つ葉葵」がたくさん刻まれていました。

1867年の大政奉還により、徳川家の手を離れ、84年に天皇家の別荘「二条離宮」となり多くの「三つ葉葵紋」が天皇家の家紋である「菊花紋章」へと変えられました。しかし、二の丸御殿の中には上の写真のように、今も「三つ葉葵紋」が残っているところがあります。

2011年~2013年にかけて唐門を修理した際に菊の紋を外すと葵の紋が出てきたり、最近では、2018年の9月に直撃した台風の影響によって、二の丸御殿の南妻(みなみつま)面の破風板(はふいた)から、飾り金具の菊紋が剥がれ落ちて葵紋の跡が浮き出ているのが新たに見つかったり、二条城の改修の足跡を感じる事柄です。

二条城に訪れた際は宝探し感覚で葵紋を探してみるのをおススメします。

釘隠し(長押)や辻金物(天井)などの結構細かいところにも存在して見つけた時は達成感を感じますよ。

当時の暮らしぶりが垣間見れるポイントも!?

私は今回の取材で初めて二条城を訪れました。そんな私が印象に残っていることが二つあります。

一つ目は、きっと何も知らない観光客なら素通りしてしまうであろうこの部分!

猫や犬が出てきそうな小さい戸がありますよね。

ここは将軍の厠(現在でいうトイレ)だったのです。

この小さい戸の中にある桶を取り出し、将軍の健康状態をチェックできますよね!今では考えられない光景ですよね……。

当時の生活の様子について知ることで、歴史を学びたいという気持ちがよりいっそうわいてきました。

そして二つ目がこちら!

現在は封鎖されている西門です。

今は非公開で、実際に入ることができませんが、今回は特別に見せてもらいました!みなさんは写真でお楽しみください。

この西門は、大政奉還のあとに慶喜が二条城から去る時に通った門とされています。

よく見てみると何やら当時の落書きのようなものが書かれていました。何十年、何百年前でも、落書きをする方はいるんだなと、今も昔も変わらないことがわかりました。

最後に

ここまで城内の見どころをご紹介してきましたが、将軍気分をより味わいたい方は二条城内にある「二条城障壁画 展示収蔵館」もおすすめです。

こちらには重要文化財にも指定されている障壁画(原画)が収蔵されており、二の丸御殿の障壁画を間近で鑑賞することができます。御殿の中の模造画には表現されていない傷やはがれているところなどを実際に見ることができ、真ん中には御殿の中で将軍が座る高さに設定された畳が置いてあることで、将軍の気持ちになって障壁画を眺めることもできます。

入場料は200円かかりますが、200円以上の価値があること間違いなし!

公開期間が第一期から第四期にわかれており、期間によって異なる障壁画が展示され、10月3日から12月1日は第三期で「帳台の間の障壁画」が公開されます。

帳台の間(武者隠しの間)は、紹介したボディーガードが入った部屋で、公開されていないこともあり、とってもお値打ちですよ!

そして世界遺産登録25周年記念を記念したイベントも開催されます。10月11日(金)~12月8日(日)までの59日間に開催される「二条城まつり2019」では、昨年、好評を博した夜間のライトアップ(10/26~12/8)を中心に、城内にて歴史謎解きラリーなど、国内外の観光客含め、幅広い世代の方々が楽しめるイベントです。お友達やご家族と一緒に行ってみてはいかがでしょう?

ちなみに、二条城では、結婚式もあげることができます。1日2組限定!世界遺産で結婚式をあげるなんてなかなか体験できないことですよね。世界遺産級の思い出になるはず!

この記事を読んだことで二条城、そして江戸時代の歴史について少しでも興味を持っていただけたら嬉しいです。

大学コンソーシアム京都に加盟する大学及び短期大学の学生は「京都市キャンパス文化パートナーズ制度」を利用することで通常600円の入城料がなんと100円になります!(ライトアップ、お正月庭園公開を除く)

日本史に関心がなかった私が、たったの100円で歴史を学べ、興味を持つことができるとは思いませんでした。

京都やっぱり最高です。

二条城の他にも京都市の関係施設や、大学のミュージアムなど、多彩な文化芸術をお得に親しむことができるこの制度、これを使わない手はありませんね。

携帯電話・スマートフォンから登録できるので、詳しくは京都市のウェブサイトをチェックしてみて下さい!

https://www.city.kyoto.lg.jp/bunshi/page/0000111091.html

 

歴史が大きく変わる舞台となった二条城に、平成から令和へと歴史が変わった今、ぜひ訪れてみてください!

(文章:同志社大学 グローバル地域文化学部 山﨑凜)

(写真:立命館大学 文学部 山下杏子)

この記事を書いた学生

かれんちゃん

かれんちゃん

卒業生が執筆した記事はかれんが紹介しているよ!