京都で学ぶ伝統建築の魅力
千年の都、京都。
そんな京都で伝統建築を学ぶ魅力について、工芸学部の学生である筆者がご紹介したいと思います。
もくじ
1、歴史的価値のある社寺をふらっと見に行ける
皆さんもご存知の通り、京都にはたくさんの神社やお寺があります。
歴史的価値のあるものが多く、授業でも京都の社寺の名前がよく出てきます。
その中で気になったお寺をふらりと見に行けるのが1つ目の魅力です!
観光地として多くの人に知られているところから、ひっそりとたたずむところまで京都にはたくさんの社寺があります。
まだあまり知られていない素敵なお寺を見つけると宝物を見つけたみたいでとってもわくわくします。
休みの日に行ってみたり空きコマにちょっと見に行ったりと本当に気軽に行けて、授業で先生と一緒に行って解説付きで見られることも!!
私は授業で三十三間堂の図面を模写していた時に実際に三十三間堂へ行き、図面を見ながら先生に解説してもらいました。
平面で描かれた図面と目の前の建物が見比べられてとても分かりやすく、まさに「百聞は一見に如かず」です。
さらに、お寺の近くには甘味屋さんがあることが多いので合わせていくのもおすすめです。
2、普段入れない神社の実測調査ができる
いきなり難しい響きになってしまいましたが、実測調査とは建物を測って図面にしていくことで、主に建物の傷みを調べたり、その建物が過ごした年月を調査することです。
私は今、授業で大学の近くにある神社にお邪魔して実測調査を行っていますが、これがなかなか難しい。
しかし、神社の中に入れることはあまりないので、普段見られない神社の内装が見られたり、小屋組み(屋根裏)に上ったりととても貴重な体験ができて楽しいです。
実際に建物に触れて部材がどう組んであるのか、当時の大工さんはどんなことを考えていたのか、など建物一つでどんどん想像が膨らんでいきます。
3、建築のデザインも学べる
神社やお寺と、私たちが住む家とでは全く違っているように見えますが、建築で学ぶべき基本は同じです。
自分で設計したい!という人も建築史を学ぶし、社寺が好きだ!という人も鉄骨やコンクリートについて学びます。
私も1、2年生の時は実習課題で観光交流センターや認定こども園などの設計をしていて、模型やプレゼンボードの作り方を学んでいました。
私の周りには入学してから学びたいものが変わったという人や、両方やりたいという人がいます。
また、最近流行りの町家カフェのようにリノベーションがしたいという人も多いです。
古い建物と新しい発想を結び付けるには両方の知識が大切です。
京都には古い家がたくさんあって、それらを活用したお店もあちこちにあり、友達とオシャレなランチを食べながら自分の勉強にもなります。
京都で伝統建築を学ぶことは私にとって、まさに一石二鳥です。
いかがでしたか?
少しでも伝統建築に興味を持っていただけたら嬉しいなと思います。
(京都美術工芸大学 工芸学部 鈴木萌絵)