一回生で単位落としまくった私が考えた、定期試験で困らない時間割の組み方
日本の多くの大学では2学期制がとられており、その折々に直面する「履修登録」=時間割の作成。
面白そうな内容や自身の専門に関連する領域、友人と一緒に受けられる点など様々な要因を考慮しながら、大学生は時間割を作成しています。
大学の授業では、例えば「英国の社会福祉制度の歴史の中の特定の時代について」をテーマとするなど、非常に専門的な内容が展開されます。
それらをそれぞれ専門とする先生がいるわけで、受けている授業すべてに全力を注ぐのは並大抵のことではありません。
自らが興味を持ち研究する内容と直接かかわる授業には全力を注ぎ、その他は研究のために知見を養うというくらいのスタンスで臨むのも、充実した学生生活を送る一つの方法ではないでしょうか。
そこで今回は、「全力を注げるわけではないけどしっかり学んで単位修得したい」といった授業をしっかりと乗り切るための「時間割の組み方」をまとめてみました。
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もくじ
1回生の前期で3つの授業を落とした・・・
今から3年数か月前、大学デビューに浮かれた筆者にも初めての成績通知がありました。
授業にも全部出たし、テストも受けたから単位くらいは取れているはずとうぬぼれていましたが、まさかの成績。3つの授業の単位を落としていたのです。
これは結構な劣等生で、もっと悪い成績の友人を探しましたが見つかりませんでした。
自らの学力が「努力すれば単位取得は可能レベル」と思いたい私は、原因を「時間割」と断定してその研究を行いました。
そんな当時の時間割がこちら
この時間割は、「授業名が面白そう」+「友達と一緒に受けられる」という基準だけで、入学した当初に作成したもの。
これを反面教師に1回生の後期以降の時間割を作成しましたが、結果として4回生の現在まで試験で苦労することなく、時間割を自由自在に操る域に達しました。
(大学の時間割そのものについては、こちらの記事で紹介しています!)
それでは、具体的な時間割のポイントについて説明していきます。
※なお本記事ですが、筆者自身が「4年制私立大学」の「文系学部」に籍を置いているので、その点はご留意ください。あくまでそんな私が思う、「時間割の組み方」になりますので、読者の方自身の環境に置き換えて参考にしていただければ幸いです。
大学でよくある試験の種類
はじめに、大学で実施されることの多い試験の種類について。
定期試験
これは、大学で設定されている試験期間に実施されるもので、内容は学部系統に応じて論述や知識を問う形、実技など様々です。
授業内での試験
これは、「定期試験」のようなものが定期試験の期間よりも前に行われるケースです。
例えば一つの授業につき15回以上の授業が行われますが、その中で10回目と15回目に「定期試験」に相当するテストを行うといった具合です。
レポート試験
その名の通り、レポートによる試験です。一定の期間内に作成したレポートを提出するものなので、先の二つのように本番といった概念はないことが特徴と言えます。
上にあげた大きく3つのパターンになりますが、授業によって1つの試験だけで評価したり、複数の試験によって評価したり様々なので、それらを考慮して時間割を組む必要があります。
全休はつくらない
全休とは、一日の中で一切の授業がない日のことを指します。
1回生では、全員が受講必須の授業があることが多く、基本的には2回生以降で可能になる「全休」。
一日フリーでアルバイトや、やりたいことに時間が割けるため、一部の学生に人気がある「全休」ですが、テスト前に苦労したくないという方にはあまりお勧めしません。
というのも、大学の定期試験は月曜日の授業は月曜日に試験、火曜日の授業は火曜日に行われることが多いので、一日授業のない曜日を作るとその他の曜日でその埋め合わせをする必要が生まれます。その結果として、ある曜日にたくさんの試験を受けなければならず、勉強が間に合わなかったという学生もいます。
曜日あたりの定期試験・授業内での試験の数を考える
定期試験や授業内での試験は、本番勝負です。
一日に複数重なれば、前日や当日の復習でひとつの試験に充てられる時間が少なくなります。
理想を言えば、曜日あたりにそれぞれ一つずつにしたいところ。
そうすることで、一つの試験にのみ集中して前日や当日を過ごすことが出来ます。多くても2つまででしょうか。
とはいえ、4年間で卒業要件を満たすためには一日に3つや4つ、授業を入れないといけない。そんな状況もあると思います。そうした際には、当該の曜日にひとつ「レポート試験」で成績を決する授業をいれてみてください。
レポート試験ばかりにしない
前述の通り、レポート試験の特徴として本番の概念がなく、決められた期間内に成果物を提出すればいい、ということが挙げられます。
試験ではありますが、評価が定量的ではないので、学生からすると不安が少ないように思われ、レポート試験で評価が決する授業をたくさん時間割に組み込む者がいます。
とはいえレポートは少なくても2,000字、多ければ5,000字以上書く場合もあるので、これを一定の期間内に沢山こなすとなると大変なのは明らかです。
大規模な大学では受講生が数百人という授業が当たり前ですから、参考になる書物が大学の図書館で争奪戦となるリスクもあります。
レポート試験は、自身の文書作成の力量や授業テーマの専門性から文献を用意する手間も考慮して、いくつまでか自分なりの上限をもつことも一考ではないでしょうか。
まとめ
これまでいくつかのポイントを挙げてきましたが、いかがでしたか?
長々と述べたものの、要約すると「毎日大学に通って、いろんな種類の授業を受けていく」という事だけなんですね。思ったよりも普通と思われた方もいるかもしれません。その通りです。
今回のポイントを押さえた時間割というのは大して奇抜なものではありません。
私の場合は「テスト対策」を切り口としてそこに至りましたが、安易な理由でに全休をつくらなかったことで、毎日大学へ通い勉学に勤しみましたし、「面白そう」という主観以外の基準を持ったことで、多様な領域の授業を受けるようになりました。
単位習得に重きを置いた時間割の組み方とは、一見すると学生の本分と二律背反(にりつはいはん)したものに思えますが、実際は要所を抑えるという点で「学業の充実」とも相関があったということでしょう。
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(立命館大学 産業社会学部 岡嶋望)