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【京まふ2017 Part.1】京まふ潜入レポ&GANMA!編集者の皆さんに、気になるあれこれ聞いてみた!

【京まふ2017 Part.1】京まふ潜入レポ&GANMA!編集者の皆さんに、気になるあれこれ聞いてみた!
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(京都国際マンガ・アニメフェア2017公式HPより)

タイトルを見て、「京まふって何だ?」と思われた方も多いのではないでしょうか?京まふとは、2012年から京都市勧業館みやこめっせ(以下、みやこめっせ)で毎年開催されている、関西最大級のマンガとアニメの祭典「京都国際マンガ・アニメフェア」の通称のことです。2017年は、9月16日、17日の2日間にかけて行われました。2016年の様子はこちら↓

今回は、京都学生広報部の編集チームに所属するマンガ・アニメ好きなメンバーが取材した、京まふの魅力を2回に分けて、存分にお届けいたします!Part.1は、メンバーの京まふ潜入レポートと、出張マンガ編集部でブース出展していたGANMA!の編集者の方々にご協力いただいたインタビューです。マンガ・アニメが大好きな人、将来マンガ家になりたいという人は必見ですよー!!

いざ、京まふへ潜入!

到着した朝8時30分頃には、すでに入場を待つ長蛇の列が…!前回も京まふに訪れていた私は、今回の京まふにも期待が高まっていたのですが、メイン会場であるみやこめっせに入って、まず一番に気づいたのは「会場が広くなっている!!!」ということ。様々な企業・団体が出展する出展ゾーンが昨年度よりも1フロア多く、ブースや企画の数も格段に増えていました。

特に賑わいを見せていたのは、3階の出展ゾーン。ブースを出展しているのは、アニメ制作会社だけでなく、グッズを作っている会社や専門学校など多岐に渡っていました。アニメのキービジュアルの大きな看板が飾られていたり、プロモーションビデオが流れていたり、京まふ限定のグッズやサイン本が販売されていたり、専門学校生の作品が展示されていたりとブースによって様々な企画が行われていました。私も、お気に入りのアニメのブースで展示されている衣装を見たり、無料でステッカーがもらえるくじ引きに参加したりして、しっかり楽しんできました(笑)。特に、はまっていたアニメの声優さんのサイン入りポスターを見つけたときは大興奮でした…!生きててよかった!

キャラクターとコラボした1階のカフェコーナーでは、お気に入りのキャラクターをモチーフにしたドリンクを片手に楽しそうに語らう人々が見られました。他にも、ステージ企画をたくさん見ようとする人やキャラクターのコスプレをしてブースを回る人など、たくさんの方がそれぞれの楽しみ方で京まふを満喫していて、熱気がすごかったです。時間の都合上、短い時間しか回れませんでしたが、本当に楽しくて充実した時間を過ごすことができました!

GANMA!の編集者さんにインタビュー

京まふを満喫しつつ、私たちが向かったのは出張マンガ編集部。ここでは、マンガ家を目指す人々が、様々な出版社の出張編集部に自分の作品を持ち込むことができます。今回はマンガアプリ「GANMA!」のブースで編集者のKさんとMさんにお話を伺いました!

↑マンガ出張編集部の様子。沢山の方が訪れています!
 GANMA!とは?
GANMA!(ガンマ!)は、オリジナル新作マンガの配信サービスです。
毎日配信され、いずれも無料で読み放題!
王道バトル、ラブコメディー、SF、ギャグ、4コマなど、
GANMA!でしか読めないマンガが盛りだくさん!(GANMA!公式HPより)

なんとこのアプリ、全話無料で読むことが出来るんです!しかも、時間やチケットなどの制限もない。累計900万ダウンロードを突破した、まさにアプリです…!!

インタビューでは、普段見ている漫画の裏側を知ることができ、とても貴重な経験をさせていただきました!

↑お二人ともシャイな方なので,GANMA!のマークでお顔が隠れるようにさせていただきました。

――プロの漫画家になるまでの流れを教えてください。

Kさん:まず、新連載作品のネーム(コマごとの構図、セリフ、キャラクターの配置など大まかに表したもの)やキャラ表、どういう連載をしていくかの企画書を編集と一緒に作成します。
その後、編集長の審査を経て、連載作品として認められたら、そこでデビューが決まります。
デビューが決まった新人作家さんは、弊社の「RouteM」制度の下、制作支援金を受け取りながら、連載開始に向けて原稿制作等の準備を行い、いよいよ連載となります。

――編集部としてうれしいこと、また、やりがいに感じることはありますか?

Mさん:担当している作家さんの作品が掲載されて、いろんな方からコメントをもらった時ですね。また、GANMA!ではSNSのように、作品にハートを押せる仕組みがあるんですけど、ハートがいっぱい押された時は嬉しいです。あと、編集部の誰かから「あれ、おもしろかったよ~!」って言われたりした時。やっぱり作家さんのことを褒められるとすごく嬉しいなと思いますね。

――なるほど…GANMA!ではコメントも届くんですよね。

Mさん:そうです!WEB漫画特有かと思うんですけど、その作品を読み終わったあとにコメントページがあるんです。
そこでは、ユーザーさんからコメントやハートを直接頂けるので、「面白かった!!」と感想を頂いたり、熱意のあるコメントを送っていただけるとすごく嬉しいです。

――GANMA!はWEBで漫画を発信していますが、連載している漫画家さんはデジタル(ペンタブレット等)で描かれているんですか?

Kさん:おそらく全員そうだと思います。ペン入れまではアナログの人はいるんですけど、基本的にはデジタルでやっていることがほとんどだと思います。

Mさん:トーン(柄のついた、または、白と黒の点が一定の比率で様々なパターンが印刷されている特殊なシール状の素材)はアナログだとお金がかかっちゃうんですけど、デジタルだとタダ(ソフトウェア使用料金はかかります)なので、継続的に漫画を作っていく中では経済的なのかなって思いますね。

――やはり、デジタルならではの苦労もあるんですか?

Kさん:デジタルの場合、データが無くなってしまうのが一番の恐怖です。例えば意図しない停電ですとか、ハードディスクが壊れたとか…20枚描いた原稿が全部消えました、みたいなことがあるんです。作家さんのモチベーションも下がってしまうので…。
一回描いたものをもう一回描かなくてはならないこと、本当にそれだけが一番の怖いところですね。

Mさん:対策をされている作家さんの中には、五か所に分散させてデータを保存してらっしゃる方もいるんですよ。

――五か所も!?それだけデータが消えるのは漫画家さんにとって痛手ということですね。編集者として、どのような人を採用したいですか?

Kさん:自分はこれが描きたいんだ!漫画家になってこれをしたいんだ!という目的が明確な人。あとは、そこに向かって努力をし続けられる人です。私たちの事業は、若手への投資の意味合いも強く、専属契約の5年間でレベルアップを目指してほしいと思ってるんです。ただ描き続けるのではなくて、技術の向上を目指して頑張れる人、頑張り続けることが出来る人を採用したいと思います。

――ある程度人気が出れば、単行本を出版出来るんですか?

Mさん:GANMA!には出版機能がありません。そのため、今出ている単行本もほとんどが他の出版社の方から「出版しませんか?」とお声がけ頂いたものなんです。
なので、人気だから単行本を出せるっていうのは確かにそうなんですけど、人気が出ると他の出版社の方の目に留まりやすくなるというところが大きいのかなと思います。
実際GANMA!だと、WEB上ではそこまで伸びなかった作品も、単行本にすることで人気が出てきたこともあります。

↑GANMA!の連載作品で出版されている単行本!

―― 一般の漫画雑誌とは違うWEB漫画ならではの収穫がありますね!最後に漫画家を目指す中高生の方にメッセージをお願いします。

Kさん:漫画家を目指している方は、まず漫画を沢山描いてください。そもそも漫画家になりたいといっても、作品を完成させられる人ってすごく少ないんです。どんなに拙くてもいいので、完成させられるっていうのはすごいこと。漫画を完成させる経験を沢山してほしいなと思います。
そして、その漫画を沢山の人に見せてください。いろんな編集部があって、さらにそこにはいろいろな編集者がいて、何百人もの編集者ひとりひとりが好きなものって違うんですよ。なので、十社持っていってもダメだったけど、最後に行った一社だけ通った!!みたいな作品もあるので、ぜひチャレンジしてみてください!

Kさん、Mさん、お忙しい中、沢山の質問に答えて下さってありがとうございました!

マンガ出張編集部では、GANMA!の他にも、いろいろな漫画雑誌の編集部の方たちが漫画の持ち込みに来た方に講評やアドバイスをされていました。持ち込みに来た方の話を聞く姿は真剣そのもので、漫画に対する熱意がメラメラと感じられました。かっこよかった…!!

盛り上がってきたところですが、Part.1はここまで。Part.2では、開催地である京都市で今大活躍中のコンテンツ、『地下鉄に乗るっ』のキャラクターたちの制作秘話を大公開しちゃいます!そちらも必見ですので、ぜひご覧ください!

(文:京都産業大学 現代社会学部 武本美沙)
(写真・文:同志社女子大学 生活科学部 呉原かれん)

この記事を書いた学生

かれんちゃん

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卒業生が執筆した記事はかれんが紹介しているよ!