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【京都三大祭 葵祭】笑顔の斎王代 富田紗代さんにインタビュー!

京都三大祭の一つ、5月の「葵祭」。
その中でも、斎王代は美しい衣装に身を包み、ヒロインとして葵祭を盛り上げます。

今回は、第62代としての務めを終えた“今年の斎王代”にインタビューしました!

葵祭、斎王代とは?

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(写真提供:葵祭行列保存会)

葵祭は、毎年5月15日に行われる下鴨神社と上賀茂神社の例祭で、7月の祇園祭、10月の時代祭と並ぶ「京都三大祭」の一つ。「路頭(ろとう)の儀」では、優雅な王朝行列が京都御所から下鴨神社を経て上賀茂神社まで巡行し、毎年多くの人が見物に訪れます。

また、平安時代に巫女として神に奉仕した“未婚の内親王または女王”を「斎王」といい、現在では一般の未婚女性から選出されるようになったため、斎王に代わる人=「斎王代」と呼ばれるようになりました。
葵祭では、5月4日の女人列御禊神事(にょにんれつみそぎしんじ)や15日の巡行に参加します。

――大学生として、斎王代としての富田さん

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第62代斎王代 富田紗代さん
京都府京都市出身。同志社女子中学校、同志社女子高校を卒業し、現在は同志社大学政策学部2回生。特技はタップダンス。趣味はカメラ。運動が好き。

――なぜ京都の同志社大学に進学したのですか?

姉2人が同志社大学に通ってたからです。姉たちを見ていて、大学の雰囲気もある程度わかってたし、楽しそうなのが伝わってきました。「もうここにしよう!」と、最初から決めてましたね。

――“学部選び”は多くの人が悩むポイントだと思いますが、どのように決めましたか?

将来の自分を思い描いて選ぼうとしたんですけど、高校生の時は、まだ自分のやりたいことが決められてなくて…。やっぱり将来のビジョンがないと難しかったです。
同志社の政策学部は、商学や経済など、いろんな分野を学べると聞いて、勉強しているうちに自分のやりたいことが見つけられるかなと思ったので、ここに決めました。

――大学生活も2年目に突入しました。何か同志社大学でオススメはありますか?例えば学食とか…

好きな学食メニューは「ササミチーズカツ」です。同志社生なら一度は食べたことあると思います(笑)。政策学部の新町キャンパスなら、「チキン南蛮」が名物ですね。
あと、寒梅館(室町キャンパス)にレストランがあって、そこのパフェもオススメです。ボリュームがあって、500~600円くらいで食べられるので、同志社生がたくさん来てますね。私もよく行ってます!

「京都は“日本らしい”が求められる場所だと思うんです。」

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――京都の好きなところはどこですか?

1回生の秋、政策学部の授業で“京都の魅力”について勉強した時、京都は昔と今が一緒に生きている場所やなって思いました。他の都市とは違った雰囲気があると思うんです。日本人が「帰ってきたな」って思える場所だと思います。

――具体的には、どんなことを勉強したんですか?

「京都って聞いてイメージするものは何?」と聞かれた時、抹茶や着物、寺社仏閣というイメージがみんなから出てきました。でも、それが本当の京都なのか、私たちが想像で作り上げただけの京都なんじゃないか、ということを考える授業でした。

――他の地域に行ってみて“再発見した京都”は何かありますか?

京都には、景観を守るために、建物の高さ規制があるじゃないですか。だから大阪に遊びに行くと、建物が高くて、上を見上げながら歩いてしまいます(笑)。逆に言うと、京都のあの低い感じがとても安心しますね。
あとは、京都は外国の方がたくさん訪れるので、いわゆる“日本らしい”が求められる場所だと思うんですよ。日本らしいが求められるから、なんでも新しいものを取り込んで、ということもできないし…。大阪や東京は常に最新を取り入れて、どんどん変わっていく感じがしますが、京都はまた違った印象ですね。

――ずっと京都で育ってきた富田さんですが、京都の人は本当にいけず(=京ことばで意地悪のこと)だと思いますか?

年配の方と話していると、言い回しがちょっと遠回しやけど、たぶん今責められてるんやろな…と感じることはありますね(笑)。でも京都人のいけずって、ほんの冗談なことが多いんですよ。Twitterでも「京都こわい」とか見かけるんですけど、相手を本当に困らせようとして言ってるんじゃなくて、ただふざけて言ってるだけで。それが京都独特の言い回しなので、他の人から意地悪に聞こえてしまうのかなと思います。

「みんなに支えられて続いているお祭なんだなと実感しました。」

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――富田さんから見て、葵祭や斎王代はどのように映っていましたか?

小さい頃は毎年テレビで見てて、本当にこういうお姫様がいるんだって思ってました(笑)。一番上の姉が葵祭に参加すると決まった時は、冗談で家族に「次は紗代ちゃんやるかー?」とか言われて。現実になるとも思わず、「やりたいやりたい!」と言ってましたね。

――斎王代を務めることは、いつ頃決まったんですか?

3月頃に葵祭行列保存会の方から連絡をいただきました。「やらなあかんこといっぱいあるんですか?」とよく聞かれるんですけど、4月11日の記者発表と各所への挨拶回りくらいで、それほど忙しくはなかったです。

――決定後、いろいろなメディアに取り上げられて緊張しましたか?

普段目立つことが苦手なので、もうどうしようかなと…。周りの友達はみんな気づかんやろと思ってたんですけど、いざ発表になると、さっそく友達がリツイートしてたんです。しかも私の顔写真付きで!そんなことがたくさんあったので、軽くSNS恐怖症になりましたね(笑)。
でも、周りから「テレビで見て同じ学部やなって思ってたけど、ほんまにおったんや!」とか、「斎王代に決まった人ですか?テレビで見ました!頑張ってください!」と声をかけてもらえて、それは嬉しかったです。応援をいただいた時は、斎王代を務められてよかったなと思ったし、みなさんに支えられて続いているお祭りだということを実感しました。

「『頑張るよりは楽しんで』って言葉が心に残りました。」

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(写真提供:葵祭行列保存会)

――実際に“葵祭のヒロイン”を務められてどうでしたか?

決まった時から責任やプレッシャーはあったんですけど、関係者のみなさんが「頑張るよりは楽しんでくれたらそれでいいから」と言ってくださって、それで安心できました。
これまで葵祭に関わったことがなかったので、今までは少し遠く感じていたんですけど、斎王代を経験してからはより身近に感じられました。京都にいたら絶対見ていただきたいお祭です。

――腰輿(およよ)(※)に乗っている時は、どんなことを考えていましたか?

腰輿に乗っていても、周りの様子や人の顔がよく見えたんです。斎王代は、ずっと前を向いて、すまし顔で座っていることが多いみたいですが、私はみなさんの方を見て微笑もうと思って、本番は笑顔を意識してました。

※ 腰輿(およよ)…斎王代が巡行時に乗る神輿

――葵祭の巡行が終わって、大学の友達からの反応はどうでしたか?

会う友達みんなが「良かったよ」って言ってくれました。仲のいい友達は本番の控え室にも来てくれて、私が乗っている時もずっと見てくれてました。終わった後に「京都に来て、こんな京都らしいお祭を見られて良かった!」とすごく喜んでくれて、それがとても嬉しかったです。

――斎王代を務める前と後で、心境の変化はありましたか?

目立つのが苦手なのは変わってないです(笑)。でも、葵祭の挨拶回りの時の「頑張るよりは楽しんで」という言葉がすごく心に残ってて、何をするにしても当てはまる言葉だと感じました。格式の高いお祭なので、責任やプレッシャーを感じることも大事なことだと思うんですけど、若い人になじみのないお祭だからこそ、つなげていかなければいけないお祭だと思っています。自分がこれから大学で学ぶにあたっても、伝統をつなげていくことに関われる勉強をしたいですね。

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――最後に、進路に悩む中高生にメッセージをお願いします。

どこの大学に行っても楽しいと思いますが、京都の大学だと、やっぱり京都の良さが分かると思うんです。京都は、他にはない昔らしさ、温かさが体感できる場所だと思います。京都人だからそう思ってるだけかもしれないですけど(笑)。みなさんにもそれを感じてほしいし、日本にはこんな歴史があって、それがあるから今みんながいるということを知るためにも、ぜひ京都の大学に来てほしいなと思います。

 

葵祭に代表される伝統行事は、ただ守られるだけではなく、その時代に合わせて変化することで、何百年も継承されてきました。今年の斎王代は“笑顔”がとても印象的で、富田さんらしさが出ていたのではないでしょうか。
京都の三大祭、続いては7月の祇園祭です。どのようなお祭になるのか、とても楽しみです。

今回のインタビューは、第15回京都学生祭典の「京都学生文化発信の日」との連動企画。これから毎月15日に,京都の文化に関わる方にインタビューした記事を発信していきますので、来月の記事もお楽しみに!

(京都産業大学 文化学部 石永路人)

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