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着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!

着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!
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西陣千両ヶ辻。「西陣」の地名は、戦国時代の始まりを告げる応仁の乱において西軍の大将、山名宗全が本陣を置いたことから名付けられました。
また応仁の乱終結後、西陣では織物の生産が盛んになり、江戸時代には今出川大宮界隈で1日に約1000両の商いが行われたことから「千両ヶ辻」と称されるようになりました。

西陣千両ヶ辻には、当時から伝わる京町家やひな飾りが数多く残されていて、ひな飾りにも西陣織が使用されています。
3月3日~5日の3日間、そのような各町家のひな飾りの展示や茶房の出店、学生による人力車の運行といった様々な催しを総称した「千両ヶ辻ひな祭り」が行われていました。

着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!

大正時代から伝わるひな飾りや、あどけない稚児の姿を映した御所人形をモチーフに作られたひな飾り、豪華な御殿付きのひな飾りといった、多種多様なひな飾りが飾られています。どのひな人形も向かって右側にお内裏様、左側にお雛様。伝統的に上方のひな人形はこのように飾られています。
一方、関東では西洋様式を取り入れて向かって右側にお雛様、左側にお内裏様が飾られているそうです。伝統を重んじる上方らしいですね。

着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!

その家に代々伝わるひな人形。毎年桃の節句に向けて飾るひな人形。千両ヶ辻の人々のひな人形に向ける愛情、そしてその家の娘への愛情がひしひしと感じられました。

 

―桃の節句と言えば甘酒

着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!

桃の節句には子供でも飲みやすい甘酒が好まれます。「千両ヶ辻ひな祭り」では甘酒も提供。
手書きののれんには風情が感じられます。自分も甘酒を飲んでみました!

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囲炉裏で作られる甘酒。昔ながらの京町家ならではの様子に思わずカメラでパチリ。この囲炉裏では餅を焼いたり、熱燗を作ったりすることもあるそうです。こういった囲炉裏を囲んでわいわいしたいですね!
甘酒は酒粕が効いた甘さに生しょうがの味がすっきり。体にしみる温かさでした。甘酒は体にもよく、風邪にもよく効くそう。やっぱり伝統の味は手作りに限ります。

 

―一輪の花にも春の訪れを感じられ

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興徳寺も「千両ヶ辻ひな祭り」に参加。地元密着のお寺ということで地元のお祭りにも積極的に参加しているとのこと。こちらも代々伝わるひな飾りを展示しています。

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ひな飾りに加えてお寺の倉に収められている人形や蓮如上人の絵も拝観することができました。瓶の中の人形はパーツを中で組み合わせて制作されたそう。当時の職人の手先の器用さがうかがえます。

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見る人の心を和ませる梅の花。お寺の庭では紅白の花を観賞することができました。ひな飾りに加えて自然の美しさも「千両ヶ辻ひな祭り」の魅力です。

 

―箏の音に誘われて

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「千両ヶ辻ひな祭り」の最終日には箏の演奏会も行われました。演奏するのは生田流の菊光悠(きくこうゆう)さんと菊光萌結(きくこうもゆ)さん。西陣織の織物で作られ、京友禅の染めの着物をお召しになっています。この日披露されたのは「六段の調(ろくだんのしらべ)」と「鶴鳴調(かくめいちょう)」。「六段の調」を作曲したのは八橋検校(やつはしけんこう)。京都土産として有名な八ツ橋はこの八橋検校の箏の形に似せて考案されました。「鶴鳴調」は天皇陛下がご成婚されたお祝いとして、京都の箏の大家、萩原正吟(はぎわらしょうぎん)が作曲したとてもめでたい曲だということです。
箏の音が響き始めると、立ち見が出るほどの大盛況。大宮通を歩く人々も箏の音に誘われてやってきます。一音一音丁寧に紡がれた音色が心に響きました。

 

―学生が曳く人力車

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「千両ヶ辻ひな祭り」をさらに彩るのが人力車。着物を着ている方は無料ということで多くの方が人力車を体験していました。こちらの人力車を曳いているのはなんと大学生。同志社大学の人力車サークル「人力俥友之会」がこの祭りに出展していました。「人力俥友之会」は全国の大学でも唯一の人力車サークル。そこで「人力俥友之会」副会長の新實一弘(にいみかずひろ)さんにお話を聞いてきました!

――今回の「千両ヶ辻ひな祭り」に参加されたきっかけは?

新實さん:いつも関西のいろいろなお祭りに参加させてもらっています。今回実行委員会の方に声をかけてもらって参加することになりました。

――普段はどのような活動をされていますか?

新實さん:このようなお祭りに参加するほかにも、長期休暇には人力車を曳きながら全国各地を巡るようなことをしています。だいたい1か月かけて京都から東京まで曳いて行ったりすると肉体的には結構きつい感じですが、めっちゃハイになってもうやみつきになりますね。

――この人力俥友之会に入ろうと思った理由は?

新實さん:入学して何か新しいことがしたいなと思っていたところに勧誘されて入りました。その頃は人力車にはあんまり興味はなかったけど、今となっては人力車を曳いていない大学生活は考えられません。

着物と伝統の街、京都西陣千両ヶ辻で開催された「千両ヶ辻ひな祭り」に行ってみた!

――人力車を曳いていて、一番の楽しみはなんでしょうか?

新實さん:やっぱり乗ってくださっているお客さんの笑顔です。どうしても敷居が高く見られがちなのですが、一度乗ってもらうともう一度乗りたいとおっしゃる方も、たくさんいますね。

 

そこで、一度自分も人力車に乗ってみることに!学生のサークルが曳いている人力車とは、いったいどのような感じなのでしょうか?

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人力車に乗って一段高いところから見る景色はとても爽快。思っていたよりも軽快に進んでいきます。京都でも限られたところでしか乗ることのできない人力車。人力俥友之会のおかげで乗ることができてとてもいい経験になりました。

 

―西陣千両ヶ辻ならではの魅力

着物での散策が似合う街、西陣。和の文化を大切にする千両ヶ辻で行われた「千両ヶ辻ひな祭り」。京都ならではの伝統文化や大学生の生き生きした様子を感じることができた素晴らしいイベントでした。秋にも「西陣千両ヶ辻伝統文化祭」があるそうなので、また行ってみたいなと思います!

▽イベントHPはこちら
https://senryogatsuji.jimdo.com/

 

(京都大学 法学部 山本祐貴)

この記事を書いた学生

かれんちゃん

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卒業生が執筆した記事はかれんが紹介しているよ!