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大阪・関西万博「おこしやす 京の小路」に潜入!伝統と新しさが息づく京都の魅力に迫る!

大阪・関西万博「おこしやす 京の小路」に潜入!伝統と新しさが息づく京都の魅力に迫る!
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現在、多くの人で賑わう大阪・関西万博。その会場では、世界各国の文化や最先端の取り組みだけでなく、日本各地の魅力を発信するブースも数多く並びます。今回、私たち京都学生広報部は「おこしやす 京の小路」を取材しました。

京都物産出品協会が「京都の文化を世界に届けたい」という熱い思いを形にしたものがこちらの展示。京都物産出品協会会員約160社の中から、1週間ごとに12社が販売ブースを設けています。

老舗から人気の名店まで、京都を代表する多彩なお店が集結し、伝統と新しさが息づく「京の小路」を巡る楽しさが体感できる空間となっています。

東ゲートから入り、カラフルなトイレを目印に空の広場方面に進むと、「おこしやす 京の小路」が見えてきます。

 

それでは、さっそく中に入ってみましょう!

 

老舗の豆菓子、豆政さん

豆政さんは豆菓子や団子など、豆にこだわった商品を販売する老舗のお菓子店です。夷川通りに本店を構えていますが、金閣寺や嵐山、銀閣寺、百貨店など京都市内に多くの売店や店舗があります。

筆者自身もJR京都駅の売店で豆政さんの茶団子を購入したことがあります。また、成田空港や物産展にも出店しており、京都以外でも豆政さんのお菓子を購入することができます!

豆政さんは「五色豆」や「すはまだんご」をお店の看板商品としていますが、お話を伺うと近年は少し異なるようです。最近は日本人だけでなく外国の方もお土産として購入することが多く、より日本をイメージできる商品が人気なようです。特にわさびが人気とのことで、取材した際には「京の豆道中 わさびピーナッツ」を紹介していただきました。

また、観光客に向けてパッケージの工夫もしています。「NEO HOKUSAI」には、パッケージに葛飾北斎作の『富嶽三十六景』を基にしたコラボデザインを使用し、人気の風味3種を販売しています。このパッケージの工夫は近年のインバウンドの影響を受けたもので、外国人観光客を中心に好評なようです。

 

豆政さんのHPはこちら!

 

京野菜・京の素材を使ったあられが人気、ゆりやさん

南区吉祥院に本店を置くゆりやさんも、今回のブースに出店している店舗の一つです。

京野菜・京の素材を使用したあられを販売するお店で、製法や素材にこだわりを持って製造・持った商品の加工・販売をされています。

今回は人気商品である「ごぼうの香り」と「ミックスハート」を試食させていただきました!「ごぼうの香り」はごぼうの強い風味とあられならではの軽やかな食感が印象に残りました。ごぼう独特の風味が濃厚でクセになる点が「ごぼうの香り」の特徴といえるでしょう。

また、「ミックスハート」はえびと青のりの2種類のあられがハートの形になっている商品です。ハート型のかわいらしい形から、お土産や贈り物として贈られることが多く、「バレンタインデーに贈ってみては?」と、店員さんに提案していただきました(笑)。

さらに、こちらのゆりやさんもインバウンド観光客の購入が増えているそうです。このブースでも、定番商品のあられだけでなく、日本ならではのわさびを使った商品も人気が上がっているようです。

 

ゆりやさんのHPはこちら!

店舗のご紹介 – 京都あられ本舗 ゆりや

 

アクセサリーも展開する、京象嵌の中嶋象嵌さん

中嶋象嵌さんのブースでは、ぞうがん製品を扱っています。

ぞうがんってなに?と思われた方もいるかもしれません。漢字では「象嵌」と書き、「象」は象形文字の象を表しています。

象嵌は、比較的柔らかい金や銀を硬い鉄に打ち込むことによって、様々なものを作りだす表現技法です。金属同士をどのようにくっ付けるかというと、土台の鉄に「布目切り」というごく細かい線を入れて、その溝に金や銀を打ち込むことで金属同士を繋ぎ合わせています。この技を習得するのに、なんと10年はかかるそうです!

この象嵌、古くは刀のつばや襖の取手に使われていましたが、近年はネックレスやイヤリングなどのアクセサリーにも用いられています。通常は、サビ防止のために黒色の漆を上塗りしますが、近年はサビに強いステンレスを土台として利用し、シルバーの素材の色を活かすアクセサリーも作られています。

このブースでは、運が良ければ職人さんが実際に象嵌の作品を製作している風景を見ることもできます。間近で見ると、職人さんの技術の高さがよくわかります!

中嶋象嵌さんは京都嵐山を拠点にしていて、そちらでは象嵌の体験をすることもできるそうです!

 

株式会社 中嶋象嵌さんのHPはこちら

 

京扇子 とくのさん

京扇子 とくのさんのブースでは、色とりどりの扇子が販売されていました。

みなさんは、一つ一つの扇子は何人の職人さんの手によって作られているか知っていますか?答えは……7〜8人もの職人さんが関わっているそうです!

扇子といえばかなり値段が高いというイメージを抱いていましたが、このブースで売られている扇子は2,000円台のお手頃のものもあり、とても驚きました。

値段の違いこそあれど、扇子に関わる職人さんの数は同じで、どれも一つずつ丁寧に作られています。職人さんが1人でも欠けてしまうと、扇子を完成させられなくなってしまうそうです。

扇子は、江戸時代に入ってからは位の高い人だけではなく、庶民にも広く使われるようになりました。それとともに扇子に描かれる絵も多様化し、時代の変化にあわせて今もなお移り変わっています。

とくのさんは古くから変わらない手法で扇子を作られており、扇子にあしらわれている絵は京都に関連したものが多く、どれも美しく印象的でした。

 

京扇子とくのさんのHPはこちら!

 

幅広い世代に人気の手ぬぐい専門店、永楽屋細辻伊兵衛商店さん

永楽屋さんは、江戸初期の1615年に創業された京都の老舗手ぬぐい専門店です。

永楽屋さんの手ぬぐいは日本の代表的染技法のひとつである「友禅染」で染められていて、発色が鮮やかで美しいのが特徴です。京都の名所の風景や舞妓さんの絵柄に加えて、今回の大阪・関西万博にパビリオンを出展している落合陽一さんとコラボした作品もあります。さらには、アジア圏の人に人気がある金色のものや、国内で人気がある季節の柄がほどこされたものもあります。

このブースで展示されていた手ぬぐいは、伝統的な絵柄を現代風にアレンジしたものや洗練されたデザインのものが多く、幅広い世代が好きになる手ぬぐいだと感じました。

手触りもすごく良く、日常使いはもちろんのこと、ファッションとして取り入れたり、見て飾って楽しむこともできたりと、使う人に合わせたさまざまな用途があります。ぜひみなさんも、手ぬぐいを使って日常生活に彩りを加えてみませんか?

 

永楽屋さんのHPはこちら!

 

額縁の専門店、京額さん

京額さんは、清水寺で毎年発表されている「今年の漢字」の額装も手掛けている、額縁の専門店です。

創業は1919年で、「暮らしを豊かにする」楽しみ方をお客様と語り合いながら提案することを大事にされています。また、写真や絵だけでなく、個人の思い出の品を額縁に入れて保存することもできます。

シンプルなものからデザインや手触りに凝ったものまで幅広い商品を取り扱っておられ、見るだけで心が弾むようなものばかりです。

今回は、通常販売されている額縁に加えて、なんと万博限定の商品も取り扱われておられました!この額縁に、会場で撮影した思い出の写真を入れてみるのもいいかもしれませんね!

 

京額さんのHPはこちら!

 

おわりに

皆さんが気になるお店はありましたか?

今回紹介したお店以外にも参加店舗が多数あり、週替わりで様々な名品が並ぶので、訪れるたびに新しい発見があるのも大きな魅力です。

伝統の技が光る工芸品や、職人の想いがつまった美味しい食の数々。

ぜひ、万博の中にある「京都」で、あなただけの京都の魅力を見つけてみませんか?

 

「おこしやす 京の小路」の詳細はこちら!

 

(取材・文 立命館大学 文学部 福田拓)
(取材・撮影 同志社大学 法学部 足立隼太郎)
(取材 龍谷大学 国際学部 池内太陽)
(取材 龍谷大学 政策学部 大神芽吹)
(取材 龍谷大学 社会学部 永田藍梨)
(取材 同志社大学 文化情報学部 齋藤夏帆)

 

 

この記事を書いた学生

福田 拓

福田 拓

立命館大学 文学部

関西では珍しい東北出身です!!