【祇園花月大学】天才ピアニストに社会人時代の話やイベントの意気込みを聞いてきた!(後編)
(左:竹内 知咲さん 右:ますみさん)
今回私たちが取材したのは、2月4日に開催する『京都学生広報部presents 祇園花月大学〜OB・OGが帰ってきた!?ホームカミングデー2024〜』に出演される天才ピアニストのお二人。
前編では、お二人の学生時代のエピソードや学生時代にやっておくべきことなどを伺いました。
後編では、社会人生活を経験して得たことや、よしもと祇園花月の魅力、そして『京都学生広報部presents 祇園花月大学〜OB・OGが帰ってきた!?ホームカミングデー2024〜』への意気込みを語っていただきました。
もくじ
天才ピアニストの原点
――お笑い芸人を目指したきっかけはなんですか?
竹内知咲さん(以下、竹内):もともとお笑いが好きだったんですけど、“芸人になりたい”という思いは全然なくて、京都府立大学を卒業して、就活もせずに卒業したんですね。
本当に何をやりたいのかわからなかったのと、自分の性格的にやりたいことじゃないと適当にやってしまうので、本当にやりたいことを見つけよう、ということで、大学を卒業して一年間いろんな仕事をやっていたんです。
――芸人になる前は学校の先生をされていたとか。
竹内:そうなんです。京都市立西京高等学校から「理科の先生が一人欠員出たので来ませんか」と声をかけていただいて、ちょっと一回やってみよう、ということでやってみました。そしたら、授業がめっちゃ難しかったんですよ。全然話を聞いてくれないんです。生徒はヤンキーとかではなくていい子たちばかりなのに、全然話聞いてくれなくて。ああ、こんな難しいのかって。
それで話すのが下手なんかな、どうやったら聞いてくれるのかな、と思ったときに、NSCに行ってみようかなって。話すのがうまくなるかもしれない、面白い授業ができるかもしれないと思いました。NSCに入ったきっかけは、しゃべる勉強をしようと思ったからなんです。
そのときは、卒業したらまた先生に戻ろうと思っていたんですけど、NSC在学中に楽しくなって、芸人になる方に気持ちが傾いていきました。
ますみさん(以下、ますみ):私はもともと看護師を結構長くやっていて、正社員で6年くらい勤務していました。芸人になりたいというのは中学生くらいのときに思っていたけど、看護師になりたいという思いも同じくらい大きくて。
ただ、そのときは両親に芸人になりたいって言う勇気がなかったんです。お笑いが好きなのは両親も知っていたけど、まさか娘が芸人になるなんて思ってもないだろうし、言う勇気もなくて。看護師になりたいという思いも強かったから、先に看護師の専門学校に行って、結局6年間働きました。
27歳のときに、解剖学の勉強を家でしていたら「今やらへんかったら後悔するかも」って、なんか急に降ってきたように思いついたんです。そこで、NSCの願書を取り寄せて応募して、受かったという感じで。これだ、というきっかけはないけど、「やりたい」という気持ちはずっと持っていて、27歳のときに決断しました。
社会人生活を経験して得たことは?
――お二人は社会人生活を経験されていますが、その経験が現在に活きていると思うことはありますか?
竹内:すごくありますね。2人とも普通に仕事をしていたので、時間を守るとか、仕事にちゃんと取り組むという社会人として当たり前のことができていると感じています。
二人でのネタ合わせのときとか、誰かに時間と場所を決められて拘束されるわけでもないけど、ちゃんと時間通りに集まって二人でやって解散するという当たり前のことがしっかりできていたから、ネタを磨いていくスピードが他のコンビより早かったんじゃないかな。
――教師や看護師をされていたお二人ならではのエピソードはありますか?
竹内:ネタ中にスベッても、ビビらなくなったことですね。
授業のときは、生徒さんが私の方を見て、自分の話を黙って聞いてくれるのが一番いい状態なんですね。他のところに視線がいっているときは、生徒が集中してないんです。
だから、ネタ中にスベッても、全員こっちを見て静かなのでビビらないんです。「あのときのいい授業の感じや」という感覚が残っているので全然焦らないというか、みんな聞いてくれてはいるねという感じで。落ち着いてできるんです。
ますみ:芸人は賞を取ることでお仕事をいただけるから、今はいただいたお仕事をさせてもらうことが多いんですけど、なにも爪痕を残せてないときは、賞レースで勝つなり、自分たちでYouTubeに動画を投稿するなり、自分たちで仕事を取りに行かないといけないんです。
でも、それって結構難しいことで。社会人を経験したことで、“与えられていないことを自分からやりにいく”ということを当たり前にできるようになりました。
看護師をやっていてよかったのは、「看護師あるある」をYouTubeのネタにできたことが大きいかな。
天才ピアニストにとって“よしもと祇園花月”とは?
――奈良県出身のますみさんは、京都に対してどんなイメージを持たれていますか?
ますみ:京都は、観光とお寺参りに来るところだと思っていて、私も金閣寺や祇園、清水寺など有名な観光スポットに行った記憶があります。あとは、自分が小さいときに“京都”といえば京都駅にある劇団四季の大階段というイメージがありましたね。
――京都の人に対するイメージはどうですか?
ますみ:京都人へのイメージ……。竹内さんは京都人をやりにいくタイプなんでね。
竹内:いやいや(笑)。やりにいってないけど、ど真ん中の京都人というか。
ますみ:でも京都人独特のいけずな感じは持ってなくて。
竹内:独特のいけずな感じって何ですか(笑)。
ますみ:京都人は周りくどく言うっていう世間のイメージがあるけど、実際にそういうことを言われたことはないですね。
――竹内さんは京都府出身ということで、実際によしもと祇園花月はよく観に行っていましたか?
竹内:自分の好きな東京の芸人さんが祇園花月に来られるときに観に来ていましたね。
自分が行ったときに最前列に座れたのですが、「1列目ってこんなに芸人さんと近いのか」「こんなに迫力あるんだ」と感じたことを覚えています。
――実際にご自身が漫才をする側になってみてどうでしたか?
竹内:めっちゃ感動しますね。祇園花月に公演を観に行っていたのもあって、自分がネタをしながら「1列目の方から見た風景」を想像することができます。
――よしもと祇園花月の魅力を教えてください。
ますみ:他の劇場と比べてお客さんとの距離がすごく近いと思います。
竹内:私が「京都出身です」と言うとお客さんに親近感を持ってもらえるのは嬉しいですね。
――よしもと祇園花月の近くでおすすめの飲食店はありますか?
ますみ:よしもと祇園花月を出てすぐに韓国料理屋さんがあって。そこの牛テールスープのセットがめっちゃ美味しいんです。
竹内:このあたりも開拓したいんですけど、観光地なのでたくさん並んでいる人がいて……。お漬物のお店も行こうとしたのですが、混んでいましたね。
『祇園花月大学』への意気込み
――最後に、『京都学生広報部presents祇園花月大学〜OB・OGが帰ってきた!?ホームカミングデー2024~』への意気込みやメッセージをお願いします!
竹内:私は“元・京都の学生”として、今の京都の学生と関われるのがめっちゃ嬉しいですね。「ぜひ一緒にイベントやりましょう」と伝えたいです。
ますみ:お笑いを観ることで楽しい気持ちになれるし、「みなさんお笑い芸人になりましょう!」というわけではないけれど、今回のイベントで学生生活に彩りを添えられたらと思っています。
竹内:よしもと祇園花月に学生さんがいっぱい来ることはなかなかないので。若い人で溢れている劇場というのも楽しみですね。
ますみ:こちらのお笑いのパワーと、学生さんの「これから社会に出ていくぞ」という若々しいパワーの意見交換の場にもしたいと思うので、みなさん当日をお楽しみに!
取材を終えて
お忙しい中取材を受けてくださった天才ピアニストのお二人、ありがとうございました!
ますみさんの「与えられていないことを自分からやりにいく」という言葉が印象に残っています。社会人になると、自分から積極的に物事を取り組まないとチャンスは回ってこないので、夢を叶えるためには自ら挑戦しないといけないのだな、と思いました。
また、よしもと祇園花月に公演を観に来たときは天才ピアニストさんが紹介されていたご飯屋さんに行ってみたいです(笑)。
さいごに
インタビュー取材後に、なんと天才ピアニストさんが出演された公演も見せていただきました。そこで私たちが感じたよしもと祇園花月の魅力を紹介します。
客席と舞台の距離が近いため芸人さんの顔が見やすかったり、運が良ければイジってもらえたりと、生でお笑いを見るメリットがたくさんあります。
実際に天才ピアニストのお二人もお客さんをイジっておられて、アットホームな空間でありつつ、ネタも面白くて大満足でした!
他にも、生で聞く吉本新喜劇の座員さんの声量は迫力があり興奮しました!
この記事を読んで、よしもと祇園花月に足を運んでみたい、『京都学生広報部presents祇園花月大学〜OB・OGが帰ってきた!?ホームカミングデー2024~』を観に行きたいと思ってくださった方がいらっしゃったら嬉しいです。
改めて天才ピアニストのお二人、ありがとうございました!
<天才ピアニスト プロフィール>
2016年結成。NSC大阪38期。竹内知咲さん(写真左)は京都府出身・京都府立大学卒業。
ますみさん(写真右)は奈良県出身。
2022年「女芸人NO.1決定戦THE W 2022」優勝、2023年「第八回 上方漫才協会大賞」大賞。さらに同年に「令和5年度 NHK新人お笑い大賞」優勝など、今話題の若手芸人。
現在、KBS京都ラジオ「ま〜ぶる!天才ピアニストと澤武のせやけどアレやね」に出演中。
(取材・文:龍谷大学 政策学部 梅垣舞央香)
(取材・文:同志社大学 文学部 井上侑紀)
(取材・文:京都府立大学 公共政策学部 遠藤彩花)
(撮影:同志社大学 法学部 足立隼太郎)