“出会ったのはかけがえのない仲間たち”「京炎そでふれ!京小町」にインタビューしてきた!
こんにちは!
皆さんは、「京炎 そでふれ!」を知っていますか?京都の大学を目指している人、京都の大学に通う学生の中には、一度は耳にしたことがある人もいるのではないでしょうか?もしかしたら、興味はあるけれど、実際どんなことをしているんだろう…、自分にできるかな、と思っている人もいるかもしれません。
京炎そでふれ!とは、京都学生祭典より誕生した京都学生祭典オリジナルの創作おどりのことで、「京炎 そでふれ!ホストチーム」と呼ばれている全11チームがあります。チームによって特色があり、振りや音源、衣装などで京都らしさを取り入れた演舞がとても魅力的です!
今回は京炎 そでふれ!ホストチームの1つで、京都女子大学の学生で構成される女の子100%のよさこいチーム、「京炎 そでふれ!京小町」の19代目代表の野村さん、副代表の渡部さん、岸本さんの3人にインタビューしました。
(左から、渡部さん、野村さん、岸本さん)
もくじ
「京炎 そでふれ!京小町」とは?
―まず、京炎 そでふれ!京小町(以下 京小町)について教えてください。
渡部さん:京都学生祭典から生まれた京炎 そでふれ!チームの一つで、京都女子大学の学生で構成されています。
野村さん:踊りを通してたくさんの方々に京都を知ってもらうために全国各地のお祭りに参加し、自分たちでオリジナル演舞を披露しています。
―京炎 そでふれ!や京小町の魅力はなんですか?
野村さん:京小町は女の子100%だからこそできる、可愛らしく華やかな演舞を披露しています。普段から応援してくださっている方々、見てくださる方々、他のチームの方々に感動と笑顔をお届けできるように日々の練習に励んでいます。
岸本さん:京小町の魅力はとにかく楽しくて、自分に自信が持てるようなところだと思います。私は人前に立つことや写真を撮られたりすることが苦手でしたが、京小町として踊るようになって人前で踊ることが好きになったし、少し自分に自信が持てるようになりました!
渡部さん:私は「京炎 そでふれスペシャルバージョン(以下スペバ)」があるということが魅力かなと思っています。これは、京炎 そでふれ!のホストチームに所属していたら全員踊ることができるものです。
京小町の魅力は、京炎 そでふれ!チームの中でも可愛さを売りにしているところかなと思います。
―皆さんが思う京小町の可愛いポイントを教えてください!
渡部さん:振り!
野村さん:衣装、音楽。
岸本さん:掛け声!あとは人柄!
野村さん:小町ブランド的なものはあると思います。
―皆さんは19代目と伺っていますが、部内で代々受け継がれている伝統などがあったら教えてください。
岸本さん:「ようこそ京都におこしやす」やお祭りごとに掛け声が変わる「ご当地」など、踊りの時に発する掛け声は代々継いでいるものが多いと思います。
「袖触れ合うも他生の縁」
―京小町に入って交流関係は広がりましたか?
岸本さん:学部の違う友達がたくさんできるし、多くの先輩、後輩とたくさん仲良くなれました!
野村さん:先輩後輩の上下関係が厳しすぎないので、同じ学部の先輩に「3回生の時間割どんな感じでしたか?」など聞きやすくて参考にできます。実習のことも聞けるし、免許のことも聞けるのが良いかなと思います。
あとは一緒にいる時間が長いのは大きいと思います。同じ学部の子でも、同じ教室で一緒に授業を受けるだけだと性格とかもあまり分からないけれど、部活が一緒だったら、色んな話をしたり深く関わることが増えたなと思います。
渡部さん:部活に入ってなかったら年上の人と関わる機会があまりないから、尊敬できる人が増えたなと思いました。キャンパスを歩いていたら小町っ子(京小町に所属する部員のこと)に出会うことが多いので、学校に行くのも楽しみです!
岸本さん:入ったほうがいいよ!
野村さん:中高同じ部活を続けてきたけれど、卒業する時に続けてきて良かったと思えたからこそ、大学でもそう思えるんだろうなと思っています。
京小町で見つけた「居場所」
―皆さんが京小町に入部した理由を教えて下さい。
岸本さん:京都がとても好きで京都女子大学に入学したこともあって、「京都らしいこと」をしたいなと思っていました。その時に京小町を見つけて、着物を着ていて京都らしい!と思って新歓ブースに行きました。演舞の動画を見せていただいた時に、「すごい」って感動していたら「本当に楽しいんだよ、めちゃくちゃ楽しいからおいで!」と、衣装を着た先輩がとても楽しそうに話していて、絶対に楽しいなと思って入りました。
野村さん:私は中学高校の頃の先輩が京炎 そでふれ!京小町に入っていて、とても楽しそうに踊っているのを見て、「私もそんな踊りがしたい!」と思って入りました。
渡部さん:同じ学部の友達に誘われて入りました。新歓に行ってみて、今まで踊りをやったことはなかったけれど、自分にも踊れそうだなと思ったし、雰囲気がすごく良かったので入部を決めました。
野村さん:あとは京小町に入ると人見知りがなくなると思います!絶対人と関わるから。人前に立つこともあるし、それぞれの班の仕事でみんなの前で話す機会が多くなるから、人前に立って話す練習になるかな。
―「班の仕事」との話がありましたが、班というのはどのようなものですか?
渡部さん:班は大きく分けてオリジナル演舞の制作をする制作班、練習を進める練習班、お祭り当日やそれまでの準備をしてくれる祭り班があります。他にも部活のお金の管理とかSNS発信を仕事としている班もあって、全部自分たちでやっています。
今挙げた班の他にもたくさんあって、部員全員が何かしらの班に所属しています!その班の中で自分の役割が確立されて責任感が生まれるよね。
野村さん:小町の一員っていう感じがより分かるかなあ…。
もう一つの自分の名前
―部内でのあだ名とか、呼ばれ方ってありますか?
渡部さん:あります!
―詳しく教えてください!
岸本さん:「よさ名」っていうのがあって。
渡部さん:よさこいをしている人が1人1つ持っている名前です。
岸本さん:自分で決める人もいるし、先輩から貰う人もいます!
―自分の名前とは違う感じのものですか?
岸本さん:同じような人もいるけど、違うことが多いです
―自分で「欲しいです」って言ってもらうのですか?
渡部さん:そうですね。私たちのときはZoom(オンライン)でよさ名を決める会があって、その時にもらいました。
最初は名乗ることに違和感があるけれど、愛着がわきます!
野村さん、岸本さん:確かに!
野村さん:他チームと交流すると、面白い名前の人もいたりして、個性があります(笑)。個人的には名前よりもよさ名の方が覚えやすいです!
学生生活最後の青春
―京小町の活動をしていく中で、一番印象に残っていることや思い出に残っていることを教えてください。
渡部さん:私は1回生の時に行った京都学生祭典のマネさん(マネージャー)をしたことです。マネさんはお祭りの当日に、踊り手の部員をサポートします。あの時に私の中で「よさこい」というものの印象とか向き合い方がガラッと変わりました。
当日まではマネさんで行くこと自体に緊張していたけれど、色々な経験を積むことができて、行って良かった、と思いました。
実際に舞台に立った2回生の時の方が緊張感とか、捉え方とかは大きいけれど、よさこいの1つの舞台にかける熱量っていうものの大きさを、この時に目の当たりにしました。
野村さん:全部です(笑)!その中でもやっぱり1回生の時に4人しか出られなかった京都学生祭典に出られたことがすごく嬉しかったです。出れない人もいた中でステージに立たせてもらえたからそれがすごく楽しくて、やっぱり踊ることが好きだなあって思いました。
きつい練習だったとしても、ステージに立ってお客さんの前で披露することで、「今まで練習を頑張ってきて良かった」って毎回お祭りに出て思います。
岸本さん:私は2つあります。
1つ目は1回生の頃に初めて出たお祭りで、実はその時モチベーションがすごく低くて辞めようとしていました。友達と2人で「最後に出てから決めようよ。思い出作りで出よう」って決めてお祭りに出ました。そしたらすごく楽しくて、「絶対辞めないで続けようね」って2人で話しました。なのでそのお祭りが私と京小町を結びつけてくれました。
2つ目が去年の春にあった、班に入って本格的に動き始めてから出た初めてのお祭りです。
私は音源班に入ったけれど、同回生の班員が自分1人だけになってしまいました。けれど同じ班の先輩方がすごく気にかけてくれて、練習や本番でも音源班の先輩方との思い出がたくさんできました。
―逆に大変だったこと、しんどかったことを教えてください
渡部さん:普段の練習とかもしんどいなって感じます。あとは勉強と部活とかの両立かな。
岸本さん:私はやっぱり、お祭り前の練習とかで1曲通しの練習が増えるのが体力的にしんどいです。でもそれを乗り越えた先にステージがあるので私はそれを糧に頑張っています。
野村さん:体力つくのはいいことだから!
岸本さん:ご飯たくさん食べられる(笑)
渡部さん:健康的!
―先程部活との両立の話が出ましたが、部活、学業、アルバイトの両立で工夫していることはありますか?
野村さん:私はアルバイト3つ掛け持ちしています。それぞれ週1ずつと少ないけれども、部活もアルバイトも両方楽しみながらできているというのが良いかなと思います。
勉強に関しては、夜遅くまで課題をする時もあるけれど、通学の時や授業中はしっかり勉強をして、移動中にも課題のことを考えたりしています。家に帰ってから勉強する時間を自分の中で決めています。守れないこともありますが、一応ルールを決めようとしています(笑)。
渡部さん:私は、両立は決して簡単なことではないと思っていて、ちゃんと頑張っている子もいるけれど、自分自身は正直上手く両立できていないと感じることもあります。全てを等しい熱量で時間をかけてこなせているわけではないけれど、その時の状況に合わせています。例えばお祭り本番前だったら部活に力を入れようとか、レポート期間なら個人練習の時間をレポートを書く時間にあてようとか、アルバイトは行ける時に行くっていう感じでやって、なんとか続けています!
岸本さん:私は、アルバイトは2回生の夏に辞めました。夏の部活がとても忙しかったのと、資格を3つ取っているので、部活と課題で精一杯っていう感じです。なので部活もやりつつ、資格の勉強も頑張っています。
―部活しながら、アルバイトもしている部員さんは多いですか?
岸本さん:自分で出るお祭りを選べるので、結構みんなやりたいように楽しくやっているかなと思います。それぞれ好きなことに時間を使えるかもしれないです。
野村さん:去年の夏は部活がない日は全部アルバイトを入れる生活をしていて結構しんどかったけれど、アルバイトも好きだからこそできたし、部活も好きだからクラブに来ただけで小町っ子に会って癒されるというか。「部活楽しいな」っていう風に思えたから、どっちも好きだからこそ続けられているかな。
京小町のこれから
―今後の目標を教えてください
野村さん:最終目標としては、今年の京都学生祭典で大賞を取ることです。
(昨年の京都学生祭典での京小町の演舞)
渡部さん:部員一人一人が京小町に入って良かった、楽しいなって活動できるように、みんなに目を向けて耳を傾けてその子のペースで頑張れる環境を19代目では作っていきたいなと思います。
岸本さん:みんなが弾けんばかりの笑顔で、本当に楽しく部活をやってほしいです。しんどい瞬間もあるけれど、最後のお祭りに出た瞬間や楽しい瞬間をみんなで一緒に共有できたらなと。笑顔で頑張りたいです!
やりたいことを全力で!
―最後に京都女子大学を目指す中高生、春に入学した新入生に一言お願いします!
渡部さん:周りに流されることなく自分のペースで学べる環境が京女にはあって、穏やかな大学生活を送れることができると思っています。
入学する時に、大学生になったらしたいことを考えておいてそれを忘れないようにずっと心に持っていてほしいなと。学びたいこととか、やりたいこととか、行きたい場所でも、それを持っておくことで大学生活のモチベーションにもなるし、ずっと考えていたら、そうしたいと思って自ずと充実した大学生活になるんじゃないかなと思います。
野村さん:勉強との両立が大変かもしれないですけれど、やっぱりクラブに入ると今までやってこなかったこともチャレンジしてみようと思えたり、顔も広くなって学部を超えた友達もいっぱい友達できるので、もっと大学生活が充実したものになるんじゃないかなと思います。ぜひクラブに入って自分のやりたいことをできるようになってほしいなと思います。
岸本さん:京女を目指す人へ、京女は落ち着いている人が比較的多いと思うけれど、色んな人がいるし、部活やサークル、学部ごとに色んな特色があるから、絶対自分にあった素敵な友達が見つかると思います。私みたいに京都が好きで京都に進学する人なら、近くに清水寺があるから楽しいです(笑)。
もし興味があったら1回でもいいから、京小町を見に来てほしいです!
いかがだったでしょうか。終始和やかな雰囲気で、3人の京小町に対する思いがとても伝わってきました!改めて取材に協力してくださり、本当にありがとうございました!
記事を読んで気になった方は、ぜひ京小町の演舞動画を見てみてください。
Twitter:@kyoukomachi
Instagram:@komachi_sdfr
YouTube:https://www.youtube.com/@user-we9mz4kf8n
最後まで読んでいただきありがとうございました。
(京都女子大学 文学部 吉田妃那)
取材協力:京炎 そでふれ!京小町