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世界中の写真コレクションが京都に集結!?大学生インターンにインタビュー!

今年で10年目を迎える、京都を舞台にした国際的な写真祭「京都国際写真祭 KYOTOGRAPHIE 2022」(以下、「KYOTOGRAPHIE」という)。その時々の社会問題や環境問題をテーマとし、国内外の写真家による作品展示や、あらゆる人々を対象とする教育プログラムが行われています。

今回のインタビューでは、KYOTOGRAPHIEに大学生インターンとして関わるお二人にインターンシップの活動内容やこれからの進路について話を伺いました。

インタビュースタート!

写真左:嵯峨美術大学芸術学部造形学科複合領域 本 桜子(もと さくらこ)さん

写真右:奈良大学文学部史学科 上田 瑞稀(あげた みずき)さん

――インターンに参加したきっかけはなんですか?

本さん:コロナ禍で1回生のときの授業全般がリモートだったため、身についたものがないと感じ、2回生になったときに何か新しいことを始めたいと思って参加しました。
高校生のときからKYOTOGRAPHIEを見に行っていたので、ファンとして制作側にも携わってみたいと思ったのがきっかけです。

上田さん:3回生の6月頃、インターンを探していたときに、偶然 このサイトを見つけて応募しました。

インターン活動について

インターン以前に芸術との関わりはありましたか?

本さん:私は美大に通っているので、教授の制作のお手伝いをしたことはありましたが、大きなフェスティバルなどには関わったことがなかったので、緊張しながら応募したことを覚えています。

上田さん:私は将来、芸術関連の仕事に就きたいと考えていて、それまで芸術祭などには関わったことがありませんでしたが、このインターンがいい経験になるだろうと思って申し込みました。

具体的にどのような活動をしていますか?

本さん:去年はSNS広報チームとして、イベントや展覧会の様子を写真に撮るなどしました。他にも、いろいろな展示の準備や搬出のお手伝いをしました。

上田さん:期間中は、インフォメーションセンターでシフトの入力といったスタッフの調整をしたり、会場の設営や撤収を手伝ったりしました。

――インターンをして感じたことはありますか?

本さん:高校生のときから毎年見に行っていたフェスティバルだったので、それをつくるところに携われるという高揚感がありました。展示の準備にも関わって、フェスティバルがどのようにつくりあげられていくのか実感できて良かったです。
それから、アーティストの宮崎いず美さんが好きで、KYOTOGRAPHIEのスタッフが関わったプロジェクト「Izumi Miyazaki × BAL」を一部お手伝いました。その際、宮崎いず美さんご本人とお話する機会があったことはとても嬉しかったです。

上田さん:実はインターンをするまでKYOTOGRAPHIEのことは知りませんでした。関わる中で、大学では絶対出会えないようないろいろな年代の人や、さまざまな環境で働く人と仲良くなれて、自分の世界が広がる感じがしました。
また、自分の未熟さを知って悔しいと感じたこともありましたが、それ以上に経験値が上がっていく自分を感じられる、充実した日々を過ごせました。

――KYOTOGRAPHIEに関わって気づいた京都の良さはなんですか?

本さん:京都は街並みが特徴的で、KYOTOGRAPHIEの展示場所として選ばれる会場も歴史的な建造物が多いです。
私は去年、二条城担当のサブリーダーを務め「毎日の出勤場所が二条城」という他ではできないような珍しい体験をしました。

上田さん:地元の高知県では、アートの展示は博物館や美術館でしか行われませんが、京都には歴史的な建物を利用した「街並みの中にアート」という面白さがあると思っています。

――他に取り組んでいることはありますか?

本さん:KYOTOGRAPHIEのコアスタッフが関わっていたことから誘われた大阪関西国際芸術祭のスタッフをしたり、他のコアスタッフから仕事をもらってインタビューの文字起こしをしたりしています。

上田さん:私も大阪関西国際芸術祭のスタッフを経験して、現代アートを取り巻く環境やスタッフとしての振る舞いについても学んでいます。

――KYOTOGRAPHIEと大阪関西国際芸術祭の印象の違いはありますか?

上田さん:大阪関西国際芸術祭は取り壊し予定のビルで展示がありましたが、周りにオフィスがたくさんあって、仕事帰りにふらっと立ち寄るスーツ姿の方をよく見かけました。

本さん:京都の場合は、アートが好きだと一目で分かるような方が多いです(笑)。また、外国のアーティストの方の展示も行っているので、外国人のお客さんも多いと感じました。

――今年のKYOTOGRAPHIEでの意気込みを聞かせてください。

上田さん:事務作業に携わるので、とにかく間違わないようにということと、きちんと連絡を取り合うことを大事にしたいと思います。
また、設営や搬出も会場ごとに雰囲気が違うので、臨機応変に行動できるように心がけたいです。

本さん:カメラの使い方やきれいな撮り方を習っていない状態でSNSスタッフを始めましたが、撮っていくうちに分かったことや自分で勉強したことを生かして、実力をつけられるように頑張りたいです。

芸術という進路

――進路はどのように決めましたか?

本さん:私は美大に入るにあたって、親を説得しなければならなかったので、高校のときから将来のことを綿密に決めていました。
しかし、大学でいろいろなものに触れることによってやりたいことが変わったので、今振り返ると、あまり決めすぎなくてもいいのかなと思います。

上田さん:私は高校のときから、芸術関係の仕事や博物館・美術館での仕事をしたいという思いがあって、大学もそのための勉強ができるところに行きましたが、大学の中だけで学ぶことが正しいというわけではないと感じています。

――中高生へのメッセージをお願いします!

本さん:私は、高校生のときから座右の銘を「猪突猛進」にしていて、やりたいことをどんどんやることがとても大事だと思っています。

上田さん:地元には芸術に関われるような環境があまりありませんでしたが、関西にはたくさんのアートがあるので、興味のある中高生はいろいろなところに行くなど、積極的に行動を起こしてほしいです。

さいごに

自分で決めた進路に向かってさまざまなことに挑戦し、努力されている方のお話を聞き、これからの学生生活を考える上でとてもよい刺激を受けました。特に「やりたいことにどんどん挑戦してみる」というのは、簡単そうで難しく、勇気のいることですが、将来の選択肢を広げてくれる重要なことだと感じました。
この記事が、中高生のみなさんが新たな一歩を踏み出すきっかけになったら嬉しいです。
取材に協力してくださった方々、ありがとうございました!

 

文:京都大学 文学部 角田景織子
写真:京都女子大学 現代社会学部 遠藤七瀬
協力:KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭

 

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