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学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは

昨年11月21日(土)~27日(金)の7日間、COCON烏丸3階の京都シネマにて「第18回京都国際学生映画祭」が行われました。今回はその魅力をたっぷりお伝えしていきたいと思います!

京都国際学生映画祭って?

京都を中心とする関西圏の大学生が中心となり企画・運営を行う日本最大の国際学生映画祭です。全国の学生映画祭の中でも海外作品を扱うのは本映画祭だけ!世界各国から学生が制作した作品を集め、審査をし、その中でも特に優れた作品を1週間にわたり国内外から上映作品監督をお招きして上映しています

実際に学生映画を見てみた

11月21日(土)映画祭開催初日、幕を切ったのは、ドイツの現役大学生であるLuzie Loose監督の映画『New World』。

「主人公は大学生のカーラという女の子。大好きな姉が、パリからニューヨークへ恋人と引っ越そうとしていることを知り、姉を恋人に奪われたくないカーラは、2人の恋仲を引き裂こうと捨て身の作戦にでる…」

何とも言えない複雑な人間関係と心情が描かれていて、どんどん映画の世界に夢中になってしまいました。これを私と同じ学生が作っているというのだから驚きです!

そのLuzie Looseさんにお話を聞いてみた

学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは

映画『New World』で描くパリの裏側

広報部員:この映画を通して伝えたかったことは何ですか?

Luzieさん:作品の舞台は誰もが華やかなイメージを持っているパリなのですが、実は貧困や治安の問題も多いということを、パリとニューヨークの両世界に挟まれもがいているヒロインの喜怒哀楽を通して伝えたかったんです。

新たな自分に出会える映画制作

広報部員:入選を狙う映画と自分の想いを伝える映画、どちらを重視して制作していますか。

Luzieさん:私の場合は後者ですね。映画の本質は知名度ではないと思っています。映画として表現することで、本当の自分に出会える、自分自身について考えられるんです。だから自分が感じていることを素直に映画に表したいんです。

今しかできないことを思う存分に

広報部員:ドイツの学生の中で流行っていることってありますか?

Luzieさん:流行っていること…ドイツの学生は皆、海外旅行が好きですよ。旅行を通して将来の定住地を探す友達もいるくらいです。私もけっこう行きますよ~!

広報部員:将来の定住地まで考えているなんてすごい!ドイツでは海外に出ていくことに対してとても積極的なんですね。

Luzieさん:大学生という時間はいわゆるフリータイムじゃないですか。だから色々な場所に足を運んで、自分の目で色々と物事を見たいんです!

広報部員:自分の好きなことに一番時間を費やせるのは、まさに大学生の特権ですものね。私も今を思い切り楽しみたいです!Luzieさん、ありがとうございました。

学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは

ちなみにLuzieさんは今回初めて京都を訪れたとのことですが、趣のある街並みがとても気に入ったご様子でした。帰りに一度、温泉に入ってみたいと好奇心旺盛な彼女は目を輝かせながら話してくださいました。

映画祭学生実行委員の方にお話を聞いてみた

学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは
左:富山有樹さん 右:島野朱眸さん

さて、お次は映画祭第18回副実行委員長の富山有樹さん(佛教大学4回生)と広報部長の島野朱眸さん(立命館大学4回生)にお話を伺ってみました。

学生が主役の映画祭

広報部員:学生が主体となってこの映画祭は成り立っているそうですが、どのようなところにやりがいを感じますか?

島野さん:京都はやはり学生のまちなので、たくさんの学生が集まるんですね。そこに協賛企業様へのご挨拶やTシャツ作りの商談など、大人や社会と関わる機会も加わり、サークルとはまた違った活動が出来ることにやりがいを感じますね。

広報部員:実行委員にはどのくらいの数の大学から学生が集まっているんですか?

島野さん:毎年8~10の大学から実行委員となる大学生が集まりますね。入部理由も、イベント好きやデザイン好きなど本当にばらばらです。

広報部員:映画祭が京都で行われることの意義をどのように考えていますか?

富山さん:京都は昔から映画文化が根付いているまちじゃないですか。だから映画をただ楽しむだけでなく、海外に発信する場所にふさわしいと思うんです。

映画祭実行委員になった理由

広報部員:映画祭の実行委員になりたくて京都の大学に来られたのですか?

島野さん富山さん:それはないです!!

広報部員:お2人とも違うんですか(笑)じゃあ映画祭の実行委員になろうと思った理由を教えてほしいです。

島野さん:私は特別、映画が好きだから入ったわけではないんですよ!大学3回生で留学したんですけど、帰国後、何かサークルに入りたいと思って。その中でも特に国際交流に関わることのできる団体に入りたかったので映画祭の実行委員になろうと思いました。副委員長は映画好きだから知らないけど…

富山さん:もともと大学で映画を制作するサークルに所属してたんですけど、たまたまこの映画祭を見に行って、こんな映画との関わり方もできるのかと興味がわいたんです。実際この映画祭を見に行くまで、実行委員会があるっていうことすら知らなかったし(笑)

広報部員:じゃあ事前にいろいろ調べて興味を持ったから入ったというわけではなく、直観というか、運命的な出会いだったんですね!

富山さん:そうですね~、って、そういうもんじゃないですか!?サークルに入るって。めっちゃ念入りに調べて吟味して、じゃあ入ろうってなりませんよね(笑)

映画って本当に面白い

学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは

広報部員:映画祭の実行委員になって大学生活は変わりましたか?

島野さん:すごく変わりましたよ~!1、2回生の時は目的もなく遊んで過ごしていたんですけど、実行委員を始めて急に忙しくなりましたね。目的を持った事で充実した日々に変わり、楽しみも増えました。

富山さん:僕も3回生から続けているんですけど、やはり大きな経験や成長をさせてくれますね。実を言うと大学でやりたいことを見いだせなかったので、その分、余計にのめり込みました。

島野さん:いや、この人はのめり込みすぎなんです!彼は異常ですね(笑)

富山さん:確かに僕は異常なくらい映画好きですね。とにかく!映画って本当に面白いんですよ!!

映画祭の楽しみ方― 映画通でなくても楽しい?

広報部員:では最後に、実行委員のみなさんがお勧めする映画祭の楽しみ方を、映画通の人と、そうでない人の2通りで教えてもらいたいです。

島野さん:学生映画って学生が作っているから質が低いんだろうと思われる方もいると思うんですが、その予想以上に質が高いものなんです!一般の方には映画祭を通して、世界中の学生の思いや考えを知る機会にしてほしいです。映画通の方には海外と日本の作品の違いを、ぜひ見てほしいですね。想いが全面的に込められている日本の作品に対し、海外の作品はとにかく技術が高いうえに、自分の国に対する思いも描かれているんですよ。

富山さん:めっちゃいい感じにまとめるやん~(笑)すごい!

島野さん:ほんま!?よかった~(笑)

富山さん:映画祭は祭りという字のごとく映画を楽しく共有しようよっていう場で、ハイクオリティーで普段見られない映画を見ることができるチャンスなんです!魅力がたくさん詰まったビッグイベントなので、一般の方にもとにかく一度来ていただきたいですね。映画通の方々には国際映画祭であり、学生映画祭でもあるというところに注目してもらいたいですね。これはうちの映画祭の強みでもありますからね!あとは、気づきの場になってほしいなっと思います。

広報部員:気づきの場」…ですか?

富山さん:何というか、割と日本の学生映画って内向きな作品が多いんですよね。シャイって言ったら分かりやすいかな。身内だけで作って、身内だけで楽しむ感じで外に見られる意識があまりない作品も多かったりするんですよ。でも海外、特に欧米なんかは社会で起きてる事件とか問題を作品で取り上げることが多いんですよね。オープンと言いますか、学生だけど社会に対して何か思うことがあって、それを形にする1つのアクションとして、映画を作っているんですよ。本当に海外の作品を見ていると、いろんな国々の社会や人の生き方が見えるんです。自分たちの中で閉じこもっている価値観とはまた違う、別の価値観があるということに触れてほしいんです。

広報部員:海外の学生映画を見ることで日本の学生映画も、より一層楽しめるようになるのかもしれませんね。本日はたくさんお話し下さって本当にありがとうございました。

学生が映画で世界をつなぐ!?「京都国際学生映画祭」の魅力とは

 

[京都国際学生映画祭 公式Webサイト]
http://www.kisfvf.com/

第19回京都国際学生映画祭実行委員募集中!

 

(京都女子大学 文学部 松原彩)
(立命館大学 国際関係学部 堀野未紗)

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