カナダのトロントから学ぶ!京都のまちを住みやすくする秘策とは
大学生活の醍醐味というと
興味がある分野を学べる、アルバイトをする、サークルに入る…
などが挙げられますが、もう1つは「ゼミ活動」!
ゼミとは、学校によりますが2回生の秋学期から始まり、10~30人ほどで特定の分野について調査や発表をする時間です。
他の授業と同じく週1コマだけれど、一緒に考えを深め、話し合いを重ね、授業時間外でも準備のために集まるうち、充実の時間を過ごす仲間となっていきます。
ゼミでの調査方法の1つにフィールドワークというものがあります。
これは「現場に出向いて自らの目で見る、インタビューをする」方法で、実際に現場を見ることで視点が変わったり参考になることがあったりするので、大事な調査方法です。
今回はこの夏に私たちのゼミで海外のフィールドワークについてご紹介します。
もくじ
フィールドワークの内容
私のゼミは環境問題(具体的にはごみ問題や地球温暖化、景観政策)をどのようにクリアしていくかを考えています。
このフィールドワークの目的は環境先進都市トロントの取り組みを見ることにあります。
そのなかで、ゼミのメンバーはごみ削減・食品廃棄削減・自転車利用促進・屋上緑地化の4つのグループに分かれました。
私は「自転車の利用促進」班だったので、自転車政策について詳しく紹介していきます。
自転車の利用環境に注目
京都は「学生のまち」ということで、自転車の利用率は国内でも上位に位置します。
しかし自転車を利用していて危ないと感じたことがある人は多いのではないでしょうか?
日本はまだ自転車へのインフラが整っていないんです…。
一方、トロントでは次の3つのインフラが整備されており、自転車が安全に走行できる環境がありました。
(1)自転車専用道
写真のように花壇やポールで物理的な区切りがあれば、専用道が明確で安全ですよね!
また、区切りのない車との共用レーンでも、お互いに合図や意思疎通が取れていたのが印象的でした。
道幅が狭い京都で十分な専用道を確保するのは難しいですが、線による視覚的な区切りやはっきりとしたルールがあるだけでも安全性が高まりそう◎
(2)駐輪設備
自転車利用を勧めると当然駐輪場も必要。
トロントは4種類の駐輪設備を用意しており、さまざまな需要に対応しているなと感じました。
中でも日本には無く「なるほど!」と思ったのが「Ring」というものです。
これが道路沿いの至る所にあり、広い面積に多く止めようとする日本人では思いつかないアイデア!
このコンパクトさで、1つにつき2台駐輪できるってとても効率的だと思いませんか??
しかもこんなユニークなデザインのものまであり、景観を阻害しないように考えられているとは素晴らしいですね。
景観を大切にしている京都でも、景観との調和を図ったRingがあれば面白いなあ!
(3)シェアバイク
皆さん、「シェアバイク」という言葉を聞いたことがありますか?“自転車をみんなで使う”のです。
自転車を保有するコストと駐輪場不足を解消するため、さらには「必要なときに、必要なだけ利用したい」との声から生まれたシステムです。
駅周辺や繁華街などさまざまな場所に配備してあるステーションで自転車を借り、返却は同じステーションでなくても良いので近距離移動にとても便利!
トロントを歩いていると利用している人をたくさん見かけたので、普及率の高さは一目瞭然でした。
贅沢な経験
普通に観光で行こうと思えばいつでも旅行はできますが、“ゼミのメンバーと学びのために”海外にまで行けるのは贅沢な経験でした!
“今”“リアル”を学ぶというのが、言語や文化を学ぶ留学との違いであり、フィールドワークの魅力かなと思います。
個人的には2回目のカナダでしたが、前回とは見るもの・感じるものが変わって本当に楽しかったです。
最後に~京都観光にオススメ~
フィールドワークを終えて感じたこと、
それは「日本でももっと自転車利用に注目してほしい」ということです。
環境にやさしいと推していますが、健康やコスト面でも学生にとって便利な移動ツールです。
そこで京都へ観光や、京都の大学に進学して
「お寺や神社をまわりたい!」
「おしゃれなカフェをたくさん巡りたい!」という中高生のみなさん!!
バスはたくさんの観光客で混み、渋滞に巻き込まれてしまうってことがあるあるなんです…。
そんな時はレンタサイクルをしてはいかがですか?
京都市内は碁盤の目で平地だから走りやすいし、自転車だからこそ入れる裏路地や感じられる雰囲気がきっとあるはず!
レンタサイクル店の一覧や観光ルートが紹介されているサイトを紹介しておきます、是非参考にしてみてください♡
▽京都よくばり自転車観光ナビ
https://kanko.city.kyoto.lg.jp/bicycle/
(同志社大学 政策学部 高橋沙季)