【高校×大学×地域】京都府北部には大学がない⁉「まるっとーくin久美浜」
もくじ
京都は「大学のまち」?
京都は「大学のまち」といわれています。みなさんは聞いたことがあるでしょうか?
結論から言うと、確かにそうです。普段生活していても、「大学多いな」「学生いっぱいいるな」と感じます。
しかし、京都府内にある大学の数を調べてみると、少し違った側面も見えてきます。
大学・短期大学の数
京都府…48
→うち京都市…38(文部科学省 平成27年度 学校基本調査より)
このように府内の大学・短期大学のうち約80%が京都市内に集中しているため、他の地域、特に京都府北部では、「大学がどんなところなのか」イメージしづらい状況となっています。
こうした経緯で、高校生が大学生や地域の方々との交流を通して自分の将来について考える企画「まるっとーく」が始まったわけです。
思った以上に遠かった…
さて、JR京都駅から電車に乗って3時間以上。ようやく京丹後市久美浜町に着きました。関東の実家に帰るより長い旅です(府内なのに…)。
「まるっとーく」が始まったのは3年前ですが、久美浜町で開催されるのはこの日(2016年2月11日)で2回目。会場は府立久美浜高校です。
今回は「帰ってこられる○○」をテーマに、「何をしている時が一番落ち着くか」「つらい経験をした時、それをどう乗り越えるか」などについて、様々なワークショップを通して話し合い、これから将来の夢に向かっていく上で“自分の心の支えとなるものは何か”を改めて考えました。
例えば…
高校生「部活をやってる時が1番!」
大学生「居酒屋で親友とゆっくり話してるときが安心する(笑)」
地域の方「やっぱり子供と遊んでる時が落ち着くかな~」
ほかにも…
高校生「悩んだら友達に相談。親に言うのはなんか恥ずかしい…」
大学生「本当に悩んでるときは、実家に帰って親に話すのもありだと思うな~」
地域の方「そういう時はおいしいものを食べて、おいしいお酒を飲みます!」
参加者たちはそれぞれ色々な角度から意見を出し、他の人の話で新たな発見をすることもあったようです。
グループに分かれてのトークでは、勉強や部活、大学進学と就職、久美浜町での生活、さらには今の悩みや相談など、より個人的な話をすることができました。お互いの話に熱心に耳を傾け、時には自分の経験を語り、高校生にとっては、大学生や社会人としての生活について深く知る機会になったのではないでしょうか。
僕も大学生の一人として参加しましたが、高校生に大学のことを教えたり、地域の方々から社会人のことを学んだりと、とても有意義な時間を過ごせました。
あっという間の6時間
こうして「まるっとーくin久美浜」は、気づけば終了の時間に。
朝はよそよそしかった参加者たちも、夕方頃にはだいぶ仲良くなっていました。
僕が大学に入ってもうすぐ1年が経ちますが、久しぶりに高校生と接して、自分がすっかり“大学生化”していることに気付かされました。規則的な時間割、放課後の部活、制服など、すべて遠い昔のことのようです(笑)
年上の人たちの話を聞いてみると、それぞれに違ったストーリーがあって面白いものです。まずは、学校の先輩や両親など、身近な人に話を聞いてみることが「将来について考える第一歩」になるのかもしれません。
[京都府北部地域生徒向け企画「まるっとーく」]
http://www.consortium.or.jp/project/kodai/career-program#pageLink03
[京都府北部地域・大学連携機構]
http://cuanka.org
(同志社大学 法学部 木村望)