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京都在住アーティストに迫る!  ~音楽を通して感じる京都@カトキット編~

京都在住アーティスト特集第3弾として、取材させていただいたのは、カトキットの皆さん!

カトキットは、京都府在住の3ピースバンドで女性ヴォーカルエレクトロ・ポップスサウンド が特徴です。メンバーのうち二人が京都府出身という、良くも悪くも京都を知り尽くしたバンド。上の写真は(左から)ドラムのコバヤシヒロユキさん、ギターヴォーカルのあっけさん、ベースのジャパニーズ田中さんです。 (以下、敬称略でジャパあっけコバヤシと表記します)

 

出会いは京都の専門学校

あっけさんとコバヤシさんは、同じ京都府内の高校出身で、同じ専門学校へ。ジャパさんは高校卒業後、葛藤を重ねながらも、京都の専門学校に進学されたそう。それぞれが辿った音楽のルーツ、そこに秘められた思いや情熱とは?

―皆さん、音楽はいつから始められたんですか?

コバヤシ:僕は中3くらいからです。ドラムをやりたいって急に思って、すぐに自宅にドラムセットを買いました。トラックに乗せて持って帰りましたよ。でも、防音設備が家に何もなくて、1,2週間くらいですぐに近所から苦情が来ました。近所で有名になってたみたいで(笑)。それからは消音にして騙し騙し叩いていました。だから、ドラム本来の音量で叩けたのは最初の数日ですね。

ジャパ:逆にいけると思ってたん?爆音やんな?

コバヤシ:僕も含めて家族の誰も音量のでかさを把握していなかったんですよ!その話は置いといて、バンドを組み始めたのは高校からですね。

(撮影者)316.rocks

あっけ:私は、小学校6年生の時からギターに触れてて、高校で軽音部に入って、コバヤシさんと出会ってバンドを組みました。

コバヤシ:でも、軽音部に入った当時、アコギ(アコースティックギター)やったやんな?

あっけ:そう、ずっとゆずが好きで。

―ヴォーカルをされたのは、いつからですか?

あっけ:高校入った時の部活体験ですかね。友人にのせられて始めたんです。でも、歌は好きやったし、やってみたら案外楽しくて気持ちよかったんです。

(撮影者)316.rocks

ジャパ:僕は記憶を遡ると、親の勧めで幼稚園の頃から中学校までエレクトーンを習っていました。高校入試の時に、「受験成功したら、ギター買ってあげる」って親に言われて、それで晴れてずっとやりたかったギターを手に入れました。それで高校を卒業した後、地元でバンド組もうってなった時に、ベースをしろって言われて…(笑)。

―ちなみにベースの魅力は何ですか?

あっけ:でも、ベースが一番音楽を操ってるもんね。

ジャパ:ベースは他の楽器やポジションと違って、何してるかわからんって言われがちなんです。でも、それくらいで思ってくれるのが丁度いいのかなって思ってます。目立ち過ぎず、引っ込み過ぎてないくらいの立ち位置が。ベースもドラムもリズム楽器とよく言われるけれど、その中でも、自分で変化をつけやすいのがベースの面白さだと思います。

(撮影者)316.rocks

―専門学校へ進学した皆さんに、大学進学率が上昇している今の時代だからこそ、人生の先輩として進路のことを伺ってみたいです。中高生の皆さんに、進路選択について伝えたいことはありますか?

ジャパ:全国の中高生には、大学だけが進学先ではないことを知ってほしいです。大学に行けば視野も広がると思うから、もちろんその道も真剣に考えるべきだけど、他の道のことも真剣に考えてほしい。やりたいことが明確ならば、その道に進むほうがいいと思うから。

僕も、最初は大学に行こうとしてやめたんです。そのことに関して、親とは何度も話し合いましたし、衝突しました。でも、京都の音楽の専門学校は、こじんまりとしていて生徒数が少ないけど、先生が多くてとても魅力的だったんです。だから絶対行きたくて親を説得しました。でも、そういうことができる時期やと思うから、家族とたくさん話し合う時間を作って自分の将来を見つめてほしいな。

あっけ:他にやりたいことが明確ならば、何となく流されて大学に行くことはもったいないし、学びたいことがあるならば、大学に行って思う存分勉強するべきです。自分がこの道で生きていくんやって決めていることに、他の人の目を気にせず、突き進むべきだと思います。

コバヤシ:やりたいことが明確でないなら、見つけるために大学に行くということも選択肢のひとつですよね。

ジャパ:一番大切なことは、自分の将来を本気で自分と向き合って考えることだと思います。そのためには、家族や友人、周りの大人と真剣に語り合うことも必要ですよね。

 

 

「学生のまち、京都」「古都京都」それは、音楽にも通ずるものがある

―京都を拠点に音楽活動を行う魅力は何ですか?

あっけ:京都は、やっぱり大学が多いんで学生の数も多いんです。だから、バンド活動をすることにおいても学生と関わることが多いですね。イベントをやりたい学生や、写真を撮っている学生、MV(ミュージックビデオ)を撮りたいっていう学生など、ライブハウスに行けばやる気のある様々な学生と関わることができます。だから、横のつながりを作りやすいし、いろんなことに挑戦がしやすい、「一緒にやろうや」って言いやすい環境が京都にはありますよね。

ジャパ:いろんな人がいろんな所で音楽をやってるいい街やなって思います。ライブハウスが各駅にあるんです。そして、その街やライブハウスの雰囲気にあったバンドが定住していることが多いのはいいなって思います。多様性があって様々な刺激をもらえますから。

コバヤシ:京都独特の音楽文化が根付いていることですかね。昔はジャズのレコードが日本で一番売れたり、ブルースが流行ったりと、様々な音楽ジャンルを受け入れやすいのが京都なのではないかなって思います。ライブハウスの文化も京都独自のものがある気がします。立ちあがって盛り上がるのではなくて、椅子に座ってじっくり見るっていうスタイルのライブハウスが未だに残っているのはいいですよね。

ジャパ:外国人観光客が多いことも特徴のひとつですよね。

あっけ:ライブハウスは、外国人はチャージフリーとか多いですよね。

コバヤシ:いろんなことに寛容なところはあるかもしれない。

様々な文化が混在する京都。だからこそ、様々なジャンルの音楽が京都に息づいていく。

 

全国の中高生へ

~踏み出す一歩は軽やかに、好きなことはストイックに~

―音楽を始めるのは、結構勇気がいると思うんですけど、何かアドバイスはありますか?

あっけ:私やったら、なんもやってないのに一人でスタジオ入るのは怖いな~。

コバヤシ:そうね~。自分から動き出すのは難しいかもしれない。

ジャパ:友達を作る、そしてできた友達を大切にすることも重要かもしれない。いろんな分からんことを聞ける友達は必要やな。

あっけ:でも、中、高、大学生なんて失敗なんかないやん。5万払って、それが水の泡になっても、そのときは落ち込むかもしれんけど、後になったら笑い話やん。どんな失敗をしても許される年齢だからこそ、いろんなことに挑戦してほしいと思います。

コバヤシ:やりたいことをやるのが一番いいと思うな。結局好きなことじゃないと続かないし、努力もしないやろうし。絶対楽しくなるまでは時間かかるのが普通だから。

ジャパ:音楽活動に関しては、スマホのアプリのおかげで、お金をかけずに活動することが容易になっています。だからこそ楽器を手に取ってみてほしいし、生の音を聞いてほしい!

そして、音楽が好きで、もし楽器を始めるならいろんな媒体で音楽を聴き比べてみてほしい!

あっけ:是非、若者たちには「やりたい!」っていう気持ちを持っといて ほしいな。

 

(撮影者)316.rocks

―好きなことを仕事にするってどんな感じですか?

ジャパ:一番しんどいと思うな~。

コバヤシ:すっごいしんどいと思うけど、逆に言ったら絶対好きじゃなかったらできないやろうなって思います。

ジャパ:ひとりひとりでしないといけないことも多ければ、周りのダイレクトな意見もあったりするし…いろんな苦しみは多いと思うな…。

あっけ:頼まれて仕事をするんじゃなくて、自分で仕事をとってくる感じはあるな~。

コバヤシ:しんどいけど、楽しいみたいな。

ジャパ:好きがしんどいより勝るよね。

あっけ:目標があるからこそ、達成した時の快感を知っているからこそ、しんどい時でも頑張れる感じはありますね。

ジャパ:特に自分は、地元を出ているからこそ、中途半端に終えて帰れないよねって感じはあるかもしれません。

 

 

~取材を終えて~

 

音楽とともに生きることを決め、揺らぐことのないカトキットの皆さん。笑いが絶えることがなかった今回の取材の中でも、「自分たちにはカトキットという音楽があるし、音楽しかない」という芯の通った生き方が話の端々から見受けられました。お三方とも、熱い話をありがとうございました!みなさんも自分の将来についてもう一度見つめ直す良いきっかけになったのでは?特集の最終回を飾るのは、ピチピチの10代、左京区ガールです!お楽しみに!!

▽過去リンク

1回目ゲスト

Homecomings

 

2回目ゲスト

十一

 

(立命館大学 文学部 山下杏子)

 

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