大阪出身、京都ぎらいだった私が京都の大学で4年過ごして思うこと
もくじ
大阪と京都の間には深い溝がある…(?)
大阪出身の筆者に言わせればこれは案外間違ってない。
一種のライバル心みたいなものがたぶんある。
最近では対立を煽るようなテレビ番組(番組名は伏せよう)もあるくらい。関西人からすればちょっと興味深い。
大阪で生まれ育った筆者は縁あって京都の大学に通っているが、
通う前の京都のイメージは…
「なんとなく嫌(笑)」
なんとなく大阪の方がいい。
これと言って明確に嫌な理由がある訳ではないけど、京都に対する漠然としたいくつかのイメージから「大阪の方がいいよね」と。
そんな自分勝手でひねくれたイメージを抱いていた筆者も、京都の大学に通いはじめてから4年が経とうとしている。
そこで4年間の大学生活を踏まえて、改めて自分が京都に対して抱いていたイメージの答え合わせをしてみたい。(※内容はあくまで筆者の主観です)
イメージその①:暑すぎ、寒すぎ
答え:間違いない
冬なんて長野県や石川県出身の友達も口をそろえて「寒い」って言うほど。
夏も大学では「暑すぎ」という言葉が本当に頻繁に飛び交う
筆者も全く同感である。たとえ世界中から長期休みが消えても、京都では、身を守るためにも夏休み・冬休みを必ず残すべき。
下宿生によればエアコン代がかさんじゃうらしいので、そこも注意が必要。
しかし、あえて良く言うなら四季がはっきりと感じられる場所だと言えるだろう。
ただし、本当にはっきり。
イメージその②:人だらけ
答え:場所とか時間による
年がら年中イベントがあるから有名観光地は観光客が絶えない。
通学に使う市内のバスも観光客など多くの人が利用します…。
なのだが、
混雑するのは結局市内の主要観光地がほとんどなのだ。まだそれほど有名でない自分だけの穴場スポットを見つけるのも京都の楽しみ方だ。
また、有名観光地でも時期や時間帯を選べば意外にのんびり観光できてしまう。
紅葉シーズンは混雑するあの嵐山も、筆者が夕方から訪れるとほとんど人がいなかった。
自分だけの「京都」をどんどん見つけちゃおう。
イメージその③:早く帰れというサインでお茶漬けを出す
答え:たぶん都市伝説
いわゆる「ぶぶ漬け」を出して、来客に暗に早く帰ってくれと示すという都市伝説っぽい話を聞いたことがある。
が、4年たって感じているのは、
「やっぱりそんな人おらんのちゃう?」
京都市内でそういう距離感の人の家に上がり込んだことがないので一概に言えないが、周りの人がそういうことを体験したという話すら聞いたことがない。
お茶くらいはあったかもしれないが、お茶漬けは未遭遇。
逆にお目にかかってみたい。
イメージその④:住民が京都好きすぎ。京都こそNo.1。
答え:大好き
コトカレで記事を書いていることもあって、4年間で本当にたくさんの京都人に出会ったが、ほとんど、いやすべての人が京都を心から愛してやまないようだった。よって正解。
自分の住む地域をあんなに愛せるのは素直に素敵なことだ。
イメージその⑤:よそさんに冷たい
答え:そこまでではない
引っかかる答え方だが、要するに筆者が京都で過ごしているうちに他の都道府県の悪口を言う人には出会わなかったということ。
むしろそういったイメージが先行していた分、ちょっと親切にしてくれたりすると、ものすごくいい人に感じたりすることがあるかもしれない。実際に筆者は、地域のお祭に参加したとき、そこのおじいちゃんたちがお茶なりお菓子なりを振る舞ってくれて、すごく温かみを感じたことがある。
で、今は京都のことをどう思っているのか
答え:普通
ひどい答えだが、そりゃもちろん生まれ育った土地のほうが好き(笑)。
でも、やっぱり4年間過ごすとイメージは良くなった。
なにより、学生時代を過ごすのには最適の場所。ここは声を大にして言いたい。
友達と出掛ける場所にも事欠かないし、なんだかんだいって、外国人といつでも触れ合えたり、世界遺産に囲まれていたりする環境はなかなかないと思う。
実際そういう街で勉強したり、遊んだりできる毎日が本当に楽しい。
大学生活の4年間って意外と長い。大学を選ぶときには勉強の合間に興味のある「大学のまち」に踏み込んでほしい。思い思いのイメージを持ちながら。
(立命館大学 産業社会学部 OB)