京都大学学園祭(通称NF)、研究室企画の実験に目が釘付けだ!
もくじ
京大生の研究とは、なんぞや
今年の学園祭記事第2弾は、京都大学の学園祭(通称NF=November Festival)に行ってきた。
第一弾の記事はこちら▼
『若き芸術家のこだわり満載!「大瓜生山祭」で見つけた気になるお店6選 | コトカレ』
学園祭と言えば、面白い出店はもちろんマークしたいところ。しかし今回は、超難関校である京都大学のアカデミックな部分に注目してみたいと思う。
というわけで、毎年恒例になっているという「研究室企画」を訪れた。
教員や学生が京大で研究していることを分かりやすく来場者向けに教えてくれるコーナーらしい。私の頭で理解できるのか、一抹の不安を抱えながら中に入ってみることに。
自家製の竜巻、見せます。
「こんにちは~」と恐る恐る声を掛けると、いかにも賢そうな京大生が穏やかな笑顔で出迎えてくれた。
彼が持っている機器の先からは白い煙のようなものが出ているが、一体何をしているのだろうか。私が食い入るようにソレを見つめていると、
「これは扇風機で上昇気流を作り、霧の動きで竜巻が目に見えるようにしているんです。この竜巻は、今日一番きれいに出来ていますね!」
(竜巻にきれいとかきれいじゃないとかあるのだろうか…)と思ったがなんだかスゴイぞ!!
ミニサイズの竜巻。
こうしてみると可愛らしいが、実際はこの何倍も大きなものなのだと考えると恐ろしい。
行こうぜ四次元空間ワールド!
ん?なんだコレは…!?
ワタシ文系ダカラ図形ワカラナイヨ。
うわーん助けて京大生~~!
「分かりやすく言うと、これは二次元の物を集めて立体を作り、またその立体を集めて四次元を作っているんですよ。」とまるで塾講師のように丁寧に解説してくれた京大先生(笑)
私が訪れた時にはもう片付けられていたのだが、これよりもさらに大きくて人が中に入れるようなサイズの立体を作っていたらしい。
作成した学生たちは疲労困憊(こんぱい)だったとか、うーん見たかった。
四次元立体に関する説明が書かれた看板を見ていると、こんなことが書かれていた。
――中に入るとご利益がありますか?
「数学が好きになると思います。」
いや、普通に欲しいわ。このご利益(笑)
数学嫌いな方には是非入ってみて頂きたい。
超伝導体の実験に超ビックリしてきた
さてさてお次は超伝導物質を使ったデモ実験に移ってみよう。
教えてくれるのは、こちらの三人。
「超電導とは電気抵抗がゼロになり、マイスナ―効果を示す現象で$#%#&?$%#…」
ちょちょちょ、ちょーーーっと待って下さい!と私の頭が完全に置いてけぼりになった頃、
「説明だけだと難しいよね、とりあえずやってみようか!」と。
そしておもむろに一つの磁石をレールの上へ。
レールの上をスーッと移動する超伝導物質となった磁石を見て、目を丸くしてしまった。
(動くものをバッチリ撮れる技術が備わっておらず、申し訳ない…。)
「普通磁石って、引き寄せあうか反発しあうかしますよね。けれど物体をこの液体窒素に通すことによって磁力線を通さない物質に変化するんです、これが超伝導体物質。だから磁石が浮いてるみたいに見えるんです。」
本当だ、浮いてる!!すごい!
こういう科学とか意味分からんって思ってたけど案外面白いなぁ!
ヤバい!ドローン操縦してる…!
ついにこの私がドローンデビューを果たす時が来るとは!車校では車の運転が下手すぎて教官もドン引きだったこの私が、車ならずドローンを操縦する日が来るなんて!
しかもスマホで!!
こちらのブースではそれぞれ異なる分野を研究している学生の皆さんが素粒子、新素材、ロボット、霊長類、木造建築と多岐にわたって紹介していたらしいが、私が訪れたときにはもう片付けた後だった…。
でもどうしてブースが終わってから、ドローンなんて飛ばしていたのだろうか?
「今日の発表も終わって暇だし、皆でドローンでも飛ばすかって(笑)
僕たち全然違う研究してるんですけど、皆サークルの同期で仲良いんですよね。
僕は普段は制御工学を研究しているんですけど、教授がある日ドローンをバンバン買って来たんですよ!これで遊ぶといいよ~って。」
ええ!?そんなノリなの教授?!と思った方はご安心を。
実際はこのドローンを地域の高校に持って行って、高校生に向けて講演会をして回っているのだそう。ドローンの講演なんて楽しそうでしかないっ!
そうだ、出店いこ!
ヤバい!出店回ってないじゃん!ということで、最後は出店を回ることに。
次々と現れる強敵売り子の京大生たちをくぐり抜けて先へと進む。
得も言われぬ雰囲気が漂う、水泳部の占い屋
ゴオォォォォォォォォォ…
というとてつもない効果音が流れている。。これは気になる。
出店しているのは京都大学医学部水泳部で、主に1回生が占いを行っていた。
なんでも、先輩から代々受け継いでいる占いに関する秘伝のノートが存在するらしく、そのノートを丸暗記し、練習に練習を重ね当日に備えたらしい。
もはやなぜ水泳部がこれほどまでに占いに精を出しているのかわからないが、占いは大評判であった。
また占いだけではなく、勉強相談にものってくれる。
ますます何をやっている部か分からないところが、また面白い。
出店サークルの人に突撃インタビュー
賑やかなこちらの方々は、台湾の留学生たち。
本場台湾のメニューを提供している。
「NF楽しいです!日本語がうまく話せなくても色んな人と交流することが出来ます。」
ちなみに勧誘は「招き猫」スタイル。
どういうものかは、読者の皆さんの想像にお任せすることにしよう。
はしまきを販売しているサッカーサークルの皆さん。
「はしまきを作りすぎて、日を重ねるごとにクオリティーが上がってきてますよ!」
と語るだけあって、はしまきを作るその手さばきは見事で、次々とはしまきが出来上がっていた。
屋台に客を呼び込む売り子は思った以上に大変だったらしいが、それ以上にサークルのメンバーで出店できたのは楽しかったようだ。
何でもありの刺激的なNF!
学内にクジャクはいるし、謎の巨大クレーンゲームはあるしでとにかく破天荒な学園祭であったことは間違いない!だがこれが最高に刺激的で面白かった!
根っからの文系である私の心でさえも、科学は面白いと思わせてくれる研究室企画は特にオススメ。学問好きな方はもちろんのこと、苦手な方も是非一度遊びに行ってはいかがだろうか。
新たな世界に触れ、あなたの奥底に眠っていた学問への扉が開かれるかもしれない。
(京都女子大学 文学部 松原彩)