【京都大学生図鑑vol.3】怖さと美しさが共存する世界。AI時代だからこそ大切にしたい「人」との繋がり

みなさんこんにちは!京都学生広報部では、京都で様々な活動に取り組む大学生のリアルな声や想いに迫る「京都大学生図鑑」をお届けしています!vol.3となる今回は、京都市立芸術大学大学院に在籍されている夏鈴さんにインタビューしてきました!
夏鈴さんの描く作品やAI時代だからこそ大事にしてほしいことなど貴重な話を語っていただきました。進路選択に迷っている中高生や、自分の生き方について模索している学生のみなさんは是非読んでみてください!
▶︎夏鈴さんが過去に京都で実際に展示を行った「Nexus」展に関する記事はこちら
もくじ
「好き」を諦めない!進路の選び方とは?

―――夏鈴さん!本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、夏鈴さんは、いつごろから芸術というものに興味を持つようになったのでしょうか?
もともと小さい頃から絵を描くことは好きでした。物心ついた頃から夢中になって描いていたと思います。両親も、私がのびのびと絵を描き続ける環境を提供してくれましたね。
―――なるほど。ということは、中学時代にはすでに芸術の道へ進むことは決めていたのでしょうか?
確かに中学時代からすでに芸術大学への進学に興味はありましたが、進路を決める大切な時期ということもあり、両親とも話し合って高校はいわゆる普通科の高校に進学しました。ただ、高校に進学してもやはり芸術の道に進みたいという思いに変化はなかったため、京都市立芸術大学への進学を決めました。
作品に宿る「怖さ」と「美しさ」を両立させるバランスとは?

―――夏鈴さんの作品は怖さの中に美しさがあるように感じます。このような世界観を描こうと思ったきっかけはなんだったのでしょうか?
元から「オカルト」のような怖いものが好きだったというのは大きいと思いますね。あと、私は自分の中に抱えている不安など、少しよくない経験を絵に表すことが多いので、それらを表現するにあたって「オカルト」がしっくりきたというのもあります。
―――そうした作品を描く際に、夏鈴さんはどのような気持ちで描いているのでしょうか?
実際に描くときは、人間のマイナスな気持ち、ネガティブな気持ちっていうのをイメージとして持ちつつ、そのイメージを「静かな表現」として消化できたらいいなと思っています。なので、怖さ・暗さといったようなネガティブな印象を持たせながらも、綺麗さ・美しさといったようなポジティブな要素を大切にしていて、いつも自分の中でバランスを考えながら描いています。
表現を深める。大学院での現在地
―――大学院への進学を決められたきっかけなどはありますか?
制作を続けたいっていう思いと自分の中でまだ学びきれてない部分があって院に進むことにしました。もしこのまま就職をしたとして、自分自身が果たして成長できるのだろうか…という迷いもありましたね。
―――なるほど・・・自分も含めて「大学を卒業したら就職する」ということを当たり前に捉えている学生は多いと思いますが、自分のキャリアをしっかりと考え、納得できる進路へと進むことが大切なんですね。ちなみに、学部生時代の学びと大学院での学びにはどういった違いがあるのでしょうか?
学部生の頃は、自分の作品に集中することがメインになっていて、課題をこなしてきたという部分が大きかったです。院に進学することによって、自分の表現について正面から向き合い細かいことまで考えることができています!また、キャンパスが移転して、通いやすくなったという点も大きいです。(笑)以前のキャンパスは沓掛(洛西エリア)にあったため、京都府南部に住む私にとっては通学するだけでも多くの時間がかかっていました。しかし今は京都駅のすぐ近くに移転したことで通学時間が短くなり、その分作品に向き合う時間も以前より多く取れています。
中高生に向けてのメッセージ
―――それでは最後に全国の中高生に向けてメッセージをお願い致します!
制作は一人で向き合う時間が多く、気づけば自分だけの世界に閉じこもってしまうことがありますが、人と関わり、人に興味を持つことは、創作だけでなく日々の学生生活を過ごしていく中でも必要だと思いますし、また、社会に出てからも大切なことだと思います。近年はAIが身近な存在となり、人との関わりが少なくても生活できる時代になりつつありますよね。ただ、京都で活動することによって、このまちが積み重ねてきた文化はもちろん人との繋がりの大切さを実感することができます。人と出会い、関わりを持つことは、将来きっと自分の支えになってくれるはずなので、今のうちからたくさんの人と関わってみるといいかもしれませんね。
おわりに

私は、生成AIが普及する前は、困ったことがあれば友人やスクールカウンセラーに相談していました。しかし、今では質問を投げかければすぐに答えが返ってくる便利な時代になりました。その一方で、人と直接向き合い、相手の言葉や表情から思いを受け取る機会は、少しずつ減っているようにも感じます。今回、夏鈴さんのお話を聞いて感じたのは、初めは「怖い」と思ってしまう相手や、自分とは違う考えを持つ人であっても、その背景や思いに耳を傾けることで、「怖い」という一面だけでは見えなかった人間らしさに気づけるということです。
デジタル技術が発達した現代だからこそ、人と向き合い、言葉を交わす「対話」の大切さを改めて伝えていく必要があると感じました。この記事が、身近な人とじっくり話してみるきっかけや、「怖い」「自分とは違う」と感じる相手についても、その人の思いを知ろうとするきっかけになれば嬉しいです。そして、ぜひ自分の思いを言葉にして伝えること、相手の言葉に耳を傾けることの大切さを、改めて考えてみてください。
(取材・文 龍谷大学国際学部グローバルスタディーズ学科:長谷川 慶)
(取材 立命館大学文学部:青木 花乃)












