大学生の推し活調査2025

「推し活」って・・・?
皆さんは「推し活」についてご存知でしょうか。
「推し活」とは、自分が応援している人物・キャラクター・グループ(=“推し”)を日常的に応援する活動全般を指します。
例えばライブへの参加、グッズの購入、SNSでの応援投稿、イラストやファンアートの制作など、広い意味を指します。カフェやテーマパークで見かける、ぬいぐるみの写真を撮る行為も推し活に含まれます。
ちなみに私は、あるアイドルの「推し活」をしています。ライブに参加するために全国各地に行くので、ついでに観光も出来るようにスケジュールをたてています。
今回は「推し活」をしている現役大学生を対象にアンケートを実施しました。大学生はどのようなお金と時間の使い方をしているのか。
大学生にとって「推し」の存在とは・・・!大学生の推し活の実態を紹介していきます。
大学生の「推し」の対象
あなたの推しのジャンルは?
大学生の皆さんはどのような「推し」を応援しているのでしょうか。結果はこちらです。
アイドルに続いて,バンド、俳優と様々な回答がありました。
ちなみに推し活をはじめたきっかけ・推しとの出会いについてお聞きすると
・家族や友人のすすめ
・YouTubeやTikTokで流れてきたから
・テレビで見かけた
・世界観に魅了された
といった回答がありました。テレビだけでなく、YouTubeがきっかけと答えた人がいて、時代の移り変わりを感じます。
どのくらいの期間推し活をしていますか。
回答の約半分は『5年以上』。
高校生の頃から同じ人を応援し続けている方が多いようです。
自分たちの環境が変わっても推しに対する憧れは変わらないのかもしれません!
「あなたにとって推しとは」を聞きました。
一番多かった回答は「生き甲斐」、
続いて「頑張るモチベーション」でした。
他にも「尊敬」や「癒やし」、「人生の一部」との回答もありました。
そんなふうに感じられる“存在”がいるというのは、本当に素敵なことですね。
推しの為なら!推し活のリアル
ここからは「推し活」にかけるお金、時間について、実際のエピソードとともに紹介していきます。
推し活で一番力を入れている活動は?
ライブやイベントの参加が大多数ですね。
実際に推しに会える、という経験はとても貴重ですよね。かつて「推しを応援する」ことは、限られた情報の中でひっそりと楽しむ趣味でしたが、SNSの発達により、ファンはリアルタイムで“推し”に関する情報を得られるようになりました。
さらに、公式からのコンテンツ供給も豊富で、写真、動画、グッズ、配信など、日々新たな推しの姿に触れられる環境が整っていることから、推し活が流行る理由も理解できます。
遠征はどこまで可能?
大学生の皆さんはライブやイベントの参加、今後もし参加するとしたら遠征はどこまでが許容範囲内なのでしょうか。回答は以下の通りです。
日本全国と回答した方が多くて驚きました。自分が好きなことのためだと、行動力が格段に上がりますよね。
ライブやイベントの移動で使うことが多い交通手段について
なんと、「高速バス」と「新幹線」の回答数がほぼ同率でした。
高速バスは値段が安く、新幹線は移動時間が短い。それぞれにメリットがあるので、移動距離や自分の体力を考慮して使い分けることもできます。
続いて推し活のお金事情を深掘りしていきます。
1か月あたり推し活にかける金額の平均を教えてください
回答が分かれていますね。ライブがある時期とない時期で大きく変動するので、このような結果になったと考えます。
推し活に使うお金はどこから捻出しているか
「アルバイト代」と回答した方が7割でした。
自分で稼いだお金で趣味を楽しむと達成感があります
私もアルバイト代でやりくりしていますが、一人暮らしなので、生活費には手を出さないように細心の注意を払っています。
優先すべきはライブ?授業?!
回答者は大学生!ということで、大学生活との兼ね合いについて聞きました。
推し活と大学生活の両立について、どのくらいできていると感じますか?
「両立できている」の回答が一番多いですね。素晴らしいです!
私の場合は「まあまあできている」を選択します。全休の日は大学の課題よりライブDVDの鑑賞を優先します。(※鑑賞後、課題は必ずやっています。)
回答者のエピソードには「空きコマを使って」や「授業が午前中だけなので午後から」など時間をうまく調整して推し活をしているとの回答もありました。大学生である今しかできないことですね。
推し活のマイルールを教えてください
推し活をするうえで自分の中で設定しているルールについて、回答をいただきました。一部紹介します!
・無理をしない。自分が幸せでいることを第一優先する(義務感でやらない)、推し活以外でも自分の生活を充実させる。
「自分が幸せでいることを第一優先する」名言が出ました。この姿勢を見習いたいです。
・推しと他人に迷惑をかけないようにする。推しのイメージダウンをさせない行動を現場やSNSですること。
大切ですね。ライブがあるときに地方に行くと、駅や観光名所にはそのアーティストのファンが大勢います。ファンの行動はアーティストの世間的イメージに影響します。自分の推しが悪く言われないように、節度を持った行動を心がけたいですね。
・本人に入らないお金は払わない(チケット積む、闇ショ※)
この回答を見た際、思わず「かっこいい」と口にしてしまいました。SNSの発達で非公式な購入ルートが見つけやすくなり、購入できることもありますが、犯罪行為に当たる可能性があるので気をつけていきたいですね。(※チケットを積む:定価より上乗せした金額でチケットを購入すること 闇ショ:非公式に撮影された写真)
『推し活』が繋いだ財産
推し活を通して生活にどんな変化を感じましたか?
「友人が増えた」「頑張る理由が出来た」が同率一位でした。次に「出費」。続いて「生活に充実感が増した。」「遠征を重ねていくうちに、旅行が好きになった」の回答がランクインしました。
私も「推し活をきっかけに友人が増えた」一人です。同じアーティストが好きというだけで、自然と会話が生まれ、気づけば一緒にライブに行くような仲に。SNSで投稿に反応をくれたことがきっかけで、今では毎日のようにやりとりしている友人もいます。
推し活がなければ、きっと出会うことも、仲良くなることもなかったと思います。
推しの話をするとき、人はとても素直になります。「好き」という気持ちを共有できると、不思議と心の距離も近づくように感じます。
趣味の延長線上に、かけがえのないつながりが生まれる。それが、今の“推し活”なのではないでしょうか。
大学生になってからの『推し活』で一番思い出深いエピソードも聞いてみました。
・行ったライブが全てアリーナだったこと
・人生初の確定ファンサ※を貰えたこと(※確実に自分に向けられたレスポンスのこと)
・ライブで手を繋ぎました!
どれも強運エピソード、私は確定ファンサをもらったことがないので羨ましいです。
・大学生になってから単番(1人でライブに行くこと)できたり県外のライブに行ったりできた
・はじめて1人で飛行機に乗って遠征に行ったこと
推し活を通して初挑戦したという回答が他にもありました。大学生になると自由度が増して、様々な挑戦が出来ますね。
・東京でのアイドルのライブの次の日に横浜観光をし、その次の日には大阪で別のアーティストのライブに1人で行ったこと。
驚異の体力です。ライブによっては声を出したり、ペンライトを振ったり、体力が消耗するので二日連続は尊敬します。
・入学して間もない頃、電車で一緒に帰っていた子のスマホカバーにステッカーが入っているのを見つけて仲良くなった!
私も同じような経験があります。通学バックとしてグッズのトートバックを使っていたら、それを見た同じ学科の子が声をかけてくれて、仲良くなりました。もし、悩んだら声をかけてみることをおすすめします。
・ツアーのオーラス※にどうしても行きたくて授業を飛んで参加した。そのグループはツアー後すぐ事実上の解散となった。授業を飛んだことはよくないと思うが、深夜まで悩んだ末に行かなかったとしたら今絶対に後悔していたと思う。推しは推せる時に推せ。
授業かライブか。この選択を迫られた経験をもつ大学生は多いのではないでしょうか。後悔のない選択ができて本当に良かったです。(※オーラス:ツアーの最終公演のこと)
さいごに
大学生の推し活調査2025はいかがでしたか。
「推し活」という言葉が出てきたのはコロナ禍以降と、割と最近なのになぜ急速に広まったのかが疑問でしたが、この調査を通して「推し活」が支持される理由がわかりました。今後もできる限り「推し活」していきたいです!
(龍谷大学 社会学部 永田藍梨)