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注目のピアニスト、南杏佳さん×関西フィル 初共演を語る特別対談

注目のピアニスト、南杏佳さん×関西フィル 初共演を語る特別対談
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皆さん、こんにちは!
突然ですが、皆さんは「クラシック音楽」と聞いて、どんなイメージを抱きますか?「馴染みがない」「難しい」「眠くなる…」と思っている人もいるかもしれません。
今回ご紹介するのは、京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻を卒業され、2024年、日本最大級のピアノコンクールである「ピティナ・ピアノコンペティション」にて特級グランプリを受賞された気鋭のピアニスト、南 杏佳さんです。

この夏、8月31日に開催される「関西フィルハーモニ管弦楽団 東大阪特別演奏会」は、京都で学び、その才能で人々を魅了する南さんの演奏と、指揮者・藤岡幸夫さんが厳選したプログラムが楽しめる演奏会です。普段クラシックに馴染みのない人でも、クラシック音楽の奥深さに触れつつ、その楽しさを味わえるものになっています。
今回は、南さんと初共演される、関西フィルハーモニー管弦楽団総監督・首席指揮者の藤岡幸夫さんとの対談を取材しました。演奏会への想いや、普段クラシックを聴かない方にも楽しんでもらえるプログラムの魅力に迫ります。

藤岡幸夫:英国王立ノーザン音楽大学指揮科卒業。1994年のデビュー以降、数多くの海外オーケストラに客演。東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団首席客演指揮者。関西フィルハーモニー管弦楽団総監督・首席指揮者。
南 杏佳:大阪府出身。大阪府立夕陽丘高等学校音楽科、京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻卒業。ボストン音楽院にて修士課程を修了。2024年第48回ピティナ・ピアノコンペティション特級グランプリ、聴衆賞、文部科学大臣賞受賞。

初共演に込めた想い


Q
:今回の演奏会が決まった心境を教えてください。

南:憧れの関西フィルハーモニーさんは、やはり関西出身の私にとって雲の上のような存在です。その方々と共演できるだけでも嬉しいのに、母校の夕陽丘高校とも縁がある藤岡先生と共演できてすごく嬉しいです。
藤岡:かつてピティナ(ピティナ・ピアノコンペティション)はまだそんなに大きな権威がなかったのですが、今やクラシック業界ではピティナ特級を受賞した人は、他の大きなコンクールと同じぐらいのステータスで見られています。ぜひその辺りもお客様に感じてもらえればと思います。期待して彼女の演奏を聴きに来てほしいですね。

Q:今回、演奏されるリスト「ピアノ協奏曲 第1番」はどんなところを聴いてほしいですか?

南:中学生、高校生くらいの頃からリストという作曲家に惚れ込んで、たくさんの作品を演奏させていただきました。その中でも、この第1番がすごく気に入っています。
リストの作品は華やかで煌びやかなところに注目されがちですが、彼の内面にある温かい人間性も聴いてほしいです。彼は経験が豊かで、人間として成熟された方だと感じます。表で見られる自分と、内面にある本当の自分という部分に共感するところがあるので、そのような深い部分も聴いていただきたいと思い、今回選ばせていただきました。
藤岡:実はこの曲、演奏時間がそんなに長くないんですよ。ピアノ協奏曲は長いイメージがあるかもしれませんが、全く長くないので、クラシック初心者の方にも向いています。今回のプログラムは、普段クラシックを聴かない人にこそ聴いてほしいですね。
また後半のチャイコフスキーの「交響曲第6番」は、僕にとってはイギリスでデビューした時の、とても大事な曲です。本当に世にも美しい交響曲なので、ぜひ気軽に聴きに来てください。プレトークのようなお話も、始まる前や合間に入れて楽しくやりますので、絶対に損はさせません。

Q:故郷の大阪でこれからどんな活動を展開していきたいですか?

南:昨年9月以降も本当にたくさんの演奏会をさせていただきましたが、大阪でこんなに大きな演奏会に出るのは初めてなんです。なので、とてもドキドキワクワクしています。
今後の予定としては、来年の5月に完全帰国して、日本を拠点に活動していきたいというのが今の方向性です。2021年からアメリカのボストンに留学させてもらい、演奏する音楽の種類も増えました。バンドも少しやっていて、ロックなどにも触れる機会がありました。

Q:本番が8月31日ということで、夏休み最後のこの公演は学生も来るかと思いますが、そういう方たちに向けてメッセージをお願いします。

藤岡:今回のプログラムは本当に初心者にも楽しめるもので、僕が小学校4、5年生くらいの時に聴いて感動した曲ばかりなんです。とにかくキャッチーですよ。リストの「ピアノ協奏曲第1番」は協奏曲の中で一番華やかで、初めて聴く人でも楽しめる楽曲です。普段クラシックを聴かない人やオーケストラを聴いたことがない人でも、絶対に楽しめるクラシックの王道プログラムです。

さいごに


いかがだったでしょうか?
なんと、お二人は今回の取材当日が初対面だったそうなのですが、初対面とは思えないほど息の合ったやり取りに、公演への期待がますます高まりました。

普段からクラシックを聴く人もそうでない人も、夏休みの終わりに、ぜひ足を運んでみてください。

イベント情報
関西フィルハーモニー管弦楽団 東大阪特別演奏会

  • 日時: 2025年8月31日(日)15:00開演(14:15開場)
  • 会場: 東大阪市文化創造館 Dream House大ホール
  • 出演:
    • 指揮:藤岡幸夫(関西フィルハーモニー管弦楽団総監督・首席指揮者)
    • ピアノ:南杏佳(2024年ピティナ特級グランプリ受賞、京都市立芸術大学音楽学部ピアノ専攻卒業)
  • 演目:
    • グリンカ:歌劇「ルスランとリュドミラ」序曲
    • リスト:ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調
    • チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」
  • チケット料金(全席指定・税込):4,000円

公演詳細はこちらから↓

(同志社大学 法学部 足立隼太郎)
(同志社大学 文化情報学部 齊藤夏帆)

この記事を書いた学生

齊藤夏帆

齊藤夏帆

同志社大学 文化情報学部

かほじゃなくてなつほです。主食は音楽。