菊浜ってどんなところ?京都のまちあるきを通して調べてみた
いつも私たちが暮らしている街について、疑問を持ったことはありませんか?
「なぜこんなところに路地があるんだろう?」「この地域に昔から住んでいる人はどんな生活をしているのかな?」
特に、京都の街は歴史的な遺産が数多く残っていて、それらの由来を調べてみると、とてもおもしろいんです。
そんな街についての疑問を解決したり、新たな気づきを得られるのが“まちあるき”です。
まちあるきでは、普段は意識せずに歩いている街をじっくりと観察することで、街の魅力や課題を発見することができるんです。
今回は(公財)京都市景観・まちづくりセンター主催の“地域まちづくりセミナー まちあるき連続講座” (講師:一般社団法人マチノミカタ)に参加し、京都市の菊浜学区をフィールドにしてまちあるきを体験してきました。この記事では、その様子をお伝えします。
もくじ
いざ、まちあるき!
では、実際に外に出て街を歩いてみましょう。
今回は、6人の参加者で1つのグループを作り、スタートしました。同じものでも、見る人の立場が違うといろいろな感想が出てきます。
たとえば、この写真。石碑とその説明文が書かれた立て看板があり、京都ではよく見る光景です。
私たちと一緒に歩いていた外国人の方は、説明文が日本語しかないからわかりにくいね、と言っていました。たしかに、これは外国人の方ならではの視点かもしれません。私は全く気づきませんでした。
まちあるきで観察するものは、さまざまです。
その地域に住む人やコミュニティ、文化や住環境にも注目します。さらには、その地域のインフラや産業なども観察の対象になります。
私たちは、菊浜学区のさまざまなものに注目しながら歩いて行きました。
歩いて街の良さを知る
菊浜学区には、魅力がたくさんあります。たとえば、かつての花街の名残で歴史的な建物が残されていたり、南北に流れている鴨川と高瀬川の河岸には美しい景色が広がります。
一方で、菊浜学区に住んでいる住人の方の暮らしの工夫も感じられました。菊浜学区では鴨川や高瀬川が氾濫し、水害が起こる危険があります。また、近年増えているという空き家が倒壊する可能性もあります。
そのため、いざというときの集合場所や避難場所を掲示した案内板がいたる所に設置されていました。
こうして歩いていると、街の知らない面が次々と発見できて、まるで知らない場所に旅行に来た気分になります。
まちあるきの後は
まちあるきが終わったら、気づいたことを地図に書き込んでいきます。このように一つの地図の上に気づいたことを集約すると、それぞれの視点がより分かりやすくなりますね。
次に、「もっと菊浜のファンが増えるような取り組みやイベントを考えてください。」というミッションをクリアするために、みんなで意見を出し合いました。
ミッションに取り組むときは、地域の特性と自分たちの得意なことを掛け合わせることが大切になります。
私たちの班には大学生が多かったので、菊浜のおしゃれなカフェや銭湯を、SNSなどでPRできるのでは?という意見が出ました。たしかに、SNSでの発信に慣れている大学生にはピッタリかもしれませんね。
さいごに
街の魅力を発見するためには、行動をちょっと変えてみるといいのだそうです。たとえば、路地裏に迷い込んでみたり、おもしろそうなお店があったら立ち寄ってみたり。
行動を変えると、街の見方も変わってくるかもしれません。
あなたも新たな発見を探しに、まちあるきを初めてみては?
京都市景観・まちづくりセンターHP:https://kyoto-machisen.jp/
(同志社大学 法学部 足立隼太郎)