【学生だけの経験!?】大学サッカーを支える学生準幹事にインタビュー(前編)
皆さん、“サッカー”と聞くと、どんなイメージを持ちますか?
かっこいいシュートを打っているシーンや、選手が一生懸命グラウンドを駆け抜けている姿をイメージする方が多いと思います。
しかし、その裏側には会場の運営を行っている方や、審判員、医療スタッフの方がいます。
そのひとつが、サッカーの運営を“学生主体”で行っているという、関西学生サッカー連盟(以下:学連)です。
今回は、京都の大学に通っている学連・準幹事の方に、お仕事の魅力や学生生活との両立などのお話をお聞きしました。
前編では、準幹事とは一体どんな存在なのか教えていただいたので、是非ご覧ください!
もくじ
準幹事のプロフィール
左:森口 こはるさん(京都橘大学3回生)
趣味:友達と遊びに行くこと・ショッピング
中央:西田 木の実さん(立命館大学2回生)
趣味:韓国ドラマを見る、KーPOPを聞く・見ること
右:清田 真衣さん(京都産業大学2回生)
趣味:写真を撮ること、動画編集
そもそも準幹事って何?
――そもそも準幹事とはなんですか?
森口:関西学生サッカー連盟には、幹事と準幹事の2つの役職があります。
関西学生サッカーリーグは一番上の1部リーグから4部リーグまであり、幹事は1部リーグに在籍しているチームから原則2名選出されて、1部リーグや関西学生選手権などの関西学生サッカー連盟主催試合の運営を行います(現在28名)。
一方で、準幹事は、4年制大学または短期大学に通う学生から一般公募で募集を行い、幹事と同様に関西学生サッカー連盟主催試合の運営に携わります(8月22日時点で5名)。
任期は、幹事は最低2年、準幹事は最終学年までとなっています。
――準幹事と幹事の仕事の違いは何ですか?
森口:基本的に、運営主体は幹事です。幹事はチームに所属しているので、チームとの連携もしやすく、また必ず運営役員として参加しなければなりません。
幹事は主に、試合会場の担当者との打ち合わせや、当日の運営全般業務を担当します。
準幹事って何するの?
――準幹事としてどんな活動をしていますか?
森口:私たちの活動は試合のある日がメインになっています。試合前にロッカールームに大学名を貼ったり、ロッカー内に新型コロナウイルス感染症の感染予防対策についての注意喚起のお知らせを貼ったりします。また、試合に来られる関係者の受付や、IDを渡して試合開始までの手順を案内するのも準幹事の仕事です。
広いスタジアムになると、掲示物を貼りに行くのが結構大変で、私たちはスーツを着てヒールを履いているんですけど、靴をカツカツ鳴らしながら必死に走って貼っています。それが結構汗をかく仕事ですね。
あとは、場内アナウンスも担当しています。広いスタジアムでの放送は慣れるまでは緊張しますが、試合を自分の声で盛り上げられている気がして、やりがいを感じています。そして、とても貴重な経験だなと思っています。
――試合がない日はどうされているんですか?
森口:試合がない日は、準幹事は基本的に活動はありませんが、ファンクラブ会員向けに「ファンクラブニュース」という冊子を月に一度程度作成しています。主に学生1部リーグの結果や関西学生選手権の告知を掲載しています。準幹事全員の予定が合わせやすいこともあり、月末くらいに事務所に集まってみんなで作成・発送しています。
――コロナ禍になってから無観客での試合開催になったこともあり、試合をYouTubeで配信しているそうですね。その配信準備を行ったり、試合前のマッチコーディネーションミーティング※をしたりもするんですか?
森口:その辺りの業務は、私たち準幹事ではなく幹事が主に関わっていますね。
※マッチコーディネーションミーティング
試合前に、会場責任者、対戦チームの代表者、審判員などが集まり、大会方式(試合時間や交代人数など)の確認、ユニフォームの色の決定、試合を行う上での諸注意などの確認を行う会議のこと
――では試合中はどのようなことをしていますか?
森口:基本的には、受付や放送が担当です。
試合が終わってからは放送室の片づけや、ロッカールームに貼った大学名のラミネートを外すなど、元の状態に戻す作業をしています。
――関西各地で1部リーグが開催されていますが、みなさんが行く会場はどのように決めていますか?
森口:今は人が少ないので、行けるところに行くという状態ですが、基本は他の予定との兼ね合いもあるので、行ける日を相談しながら一か月のシフト表を作って調整しています。
会場については、みんな京都に住んでいるのでなるべく近い所がいいんですけど、今まで行った会場などのバランスを見ながら行く会場を決めています。ちなみに、毎回交通費と試合の日の昼食費補助として700円が支給されるので、収支がマイナスになるということはないですね。
――活動頻度はどれくらいですか?
森口:概ね週1~活動しています。幹事も週1以上入っているので、幹事に合わせている感じです。
準幹事になるには?
――途中から入会することは可能ですか?
森口:はい、もう大歓迎です。2回生までは問題ありません。HPには1,2回生までとなってるんですけど、過去に希望された方が3回生から入ったこともあるようです。やる気さえあれば、今だったら(準幹事の人数的にも)いけるんじゃないですかね。
――準幹事になるための面談ではどんなことを聞かれましたか?
森口:準幹事を知ったきっかけや、入ろうと思った理由、意気込みや入ってからどうしていきたいかなどですね。準幹事になるまでの流れとしては、まず志望理由などを提出して、その後に幹事長と準幹事長と面談、体験期間があります。その後に改めて志望理由を提出、という流れでした。
――面談でOKが出た場合、すぐに仕事があるんですか?
森口:どの日の運営に参加できそうかスケジュールを調整してもらい、面談後は約一か月間、“研修期間”として活動します。その間でもし「違うな」って感じた場合は、研修期間内であればやめることも可能です。研修期間が終了すると、研修期間を通して感じたことをまとめたレポートを提出し、正式に学連の準幹事として参加が決定するという感じです。
――ちなみに、レポートは何文字分ぐらいありましたか?
森口:A4サイズの用紙一枚分くらいです。
――準幹事の間での普段の雰囲気はどんな感じですか?
森口:本当に楽しくて。「こういうことがあって~」って活動以外の普段の話をしたりする関係ですし、1つ以上上の先輩もとても優しいです。運営以外でも「○○さんと今週一緒やし、あの話しよ」といった楽しみはとてもあります。仲がいいというのも、準幹事の魅力の一つかなって思います。
駅から遠い場所や慣れていない会場などの場合は、電車で集合して「みんなでタクシー乗って行こ」ということもあるので、作業している以外はほぼ一日話しているっていう感じですね。
前編はここまで
今回は、準幹事の主な仕事内容などを伺いました!
え、準幹事なんて初めて聞いた!なんかおもしろそう!と感じていただいた方も多いのではないでしょうか?
後編では、そんな準幹事の仕事の魅力や楽しさ、そしてプライベートとの両立について、準幹事3人それぞれにお話を伺っていきます。
ぜひ後編もご覧ください!
後編はコチラ↓
(取材・文:同志社大学 理工学部 山上貴暉)
(取材:立命館大学 文学部 吉田玲音)
(写真撮影:京都大学法学部 矢野史穂)