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ミラクルガール立命館と“自分らしさ”について考えてみた!

学生が企画した覆面コンテスト!

お面をかぶった女の子たちのインスタグラムをどこかで見たことはありませんか?それはきっと「ミラクルガール立命館」かもしれません!「ミラクルガール立命館」とは、昨年から活動を始めたコンテストです。その特徴は出場者全員がお面をかぶっていること。様々な企画やツイートを通して出場者の魅力を発信する面白いイベントです。これを企画したのはなんと私と同じ立命館生!すごい!ということでお話を伺いました。

画期的なイベントの裏には、スタッフ・出場者の皆さんの持つ熱い思いとミラクルガール立命館への愛情が……。自分の魅力を見つけるきっかけにミラクルガール立命館を知ってみませんか?

 

ミラクルガール立命館とは

今回お話を伺ったのは「ミラクルガール立命館」の代表者である吉川仁菜さん。イベントの主旨に沿って顔出しなしでお送りします。インスタグラムをとおしてミラクルガール立命館を応援していた私ですが、吉川さんとは初対面。そんな私にも明るく接してくださる吉川さんに、ミラクルガール立命館を企画したきっかけから伺います。


――吉川さん、本日はよろしくお願いいたします!まず、ミラクルガール立命館を企画したきっかけを教えてください!

よろしくお願いします!きっかけは様々なところで言われていた、大学等でのミスコンに対する否定的な動きを知ったことです。正直なところ、私自身はミスコンを廃止するほどの必要はあるのかなと感じていました。確かに、容姿に悩んだ経験は私もすごくあるけど、ミスコンを廃止してほしいとまで思ったことはなかったというか。出場している皆さんもすごくキラキラしているし。でもそうした動きを実際に見て、「じゃあ顔を隠してユニークな企画を作れないか」と思ったんです。ミスコンも外見のみでなく出場者の人柄を含めたコンテストだと思っていますが、ミスコンが批判される理由として、ビジュアルの力がどうしても強くなりがちという点があると思うんです。

そこで、外見ではない部分で出場者の魅力をアピールできる新たな選択肢を作れたら面白いのではと考えて、このコンテストを企画しました。


――発想のユニークさが魅力的だなと思いました!ちなみに「ミラクルガール」にはどんな思いがあるのでしょうか。
 

どういう名前にしよう?と思ってスタッフと考えてるときに「ミラクル」ってちょっと字面がダサいというか、あか抜けない感じがあるなと(笑)。 でもその“あか抜けなさ”ってとっつきやすい、親近感を持ってもらえるかもと思いました。あとは私も含めスタッフの数人が村田沙耶香さんの小説『丸の内魔法少女ミラクリーナ』が好きだったことも理由の一つです。そして“ミスコン”っていうワードは使いたくなかったので、キラキラしてなくてもいいんだけど、その人の魅力を引きだせたらなと思って「ミラクル」にしました。「ガール」に関しては運営中もすごく悩みました、対象を男性にも広げたほうがいいのかなとか。ただ全性別向けでも男性だけでもこのようなイベントがあればとは思いました。私たちの最初の一歩としては、初期スタッフ全員が女子だったことから、外見への縛りの多い女性や性自認が女性である人を対象にスタートしてみようと思いました。


――ありがとうございます!そもそも、このイベントは“ミスコン”っていうジャンルでいいんでしょうか?

いや、それも実はちょっと違うんですよね。やはりイベントの主旨を分かりやすく伝えるために「ミスコンみたいな……」と言ってしまったり、キャッチーだから「新たなミスコンの形!」って取り上げられたりすることもあるんですが、気持ちとしては違うなと感じています。出場者たちの魅力を発見できる新たなイベントの一つと思ってほしいです。

企画としてただ出場者を集めるだけでは……という課題もありグランプリが決まるという形にはしました。でもコンテストをとおして出場者が仲を深めたり切磋琢磨したり、また第三者から評価されることで自分の個性や力を試せたり。何より出場者の方も仰ってくれたのが、「温かいコメントや評価をとおして自分の自信になった」ということです。こうしたポジティブな評価が出場者の耳に届いて勇気づけられただけでも、コンテストを開催する意味はあったかなと思います。もし批判などがあれば運営側も全力で出場者を守っていく勢いで取り組みました!
 

――みんなで目指すミラクルガールだからこその魅力はあると思います!こんな風に様々な想いを持って始まったミラクルガール立命館ですが、学生のみでの運営ってどうでしたか?

最初は私と友人2,3人で原案を考えて、スタッフを募集して現在では総勢9人ですね。後から入ったスタッフも含めてコンセプトを本当によく理解してくれていたので、システム等の大変さはあったんですが、私が進める方向性のずれに気付いて修正してくれるなど頼もしかったです。

資金面では苦労しました。クラウドファンディングなどもチャレンジしつつ粗削りな部分もありましたが(笑)、学生ならではのチャレンジという点でいろいろ挑戦できたのは有難かったですね。
 

――やっていくうちにユニークな企画だからこそインターネットでの評価やメディアの取材など大きくなっていく苦労もあったと思うのですが……?

そうですね。コンセプトが上手く伝わらなかったり、ミスコンに反対している企画と誤解されたりすることもあり、大変だなと最初は思ってました(笑)。ただスタッフと話し合いを重ね、様々な取材を受ける中で「ミラクルガール立命館」はこういう企画です、と伝えられるようにはなってきました。

イベントが話題になってくれたらいいなとは思っていたんですが、世間のジェンダーやルッキズムに関する問題に対しての企画という風に取り上げられることが多くて……。企画自体もまだまだ粗削りだし、いつかは「ミラクルガール立命館」自体に魅力を感じて知ってもらえる機会が増えればなと思っています。

 

ミラクルガール立命館と考える「自分らしさ」

 

 

――ありがとうございます。ここまで一年間活動してきて、出場者やスタッフの皆さんをとおして感じた「自分らしさ」って何だと思いますか?

私は「自分らしさ」って“自分の好きな部分”なのかなって思っています。自信を持って話せる自分の魅力というか。ただ、「自分らしさ」を自分で見つけるって難しいし、みんながみんな自分のことが好きなわけじゃない。出場者の中でも私は「この子のこういう部分めっちゃ面白い!」って思っていても本人は自覚してなかったり、好きだと思っていなかったりもする。
ミラクルガール立命館は、その子のいい部分を見つけて「ここがいいよ!」とか「素敵だよ!」って声をかけて気づいてもらえるような場所にできたらなと思います。そうした自分の良さに気づいて「自分らしさ」を見つけてもらえたら嬉しいです。

 

――出場者の方のメッセージなども「出てよかった!」「楽しかった!」という声が多かったので、本当に素敵なイベントだったんだなと思いました。

ありがとうございます。このイベントではずっと顔を隠していたので、終わったらお面外しても全然いいですよと話していたんですが、顔が分からないままみんな話していたはずだったのに、イベント終わりには出場者同士で仲良くなっていてびっくりしました。つながりを作れたことが嬉しかったです。
また、運営側でもスタッフ同士が打ち解けてきたり、提案が出て来るようになったりという成長が感じられたこともよかったです。

 

――今後も続いていくミラクルガール立命館ですが、次につなげたいものや今後の課題などはありますか?

そうですね。課題としては、やむを得ずオンラインでの活動が多くなってしまい、個性を出す場所としてSNSの比重が大きくなってしまったことですね。もちろんそれも個性や魅力の一つなのですが、次回はイベントなどを通してより様々な点から出場者の魅力が伝わるような企画になればと思います。
受け継いでほしいこととしては、内容とかスケジュールとかは全然気にしないでほしいんですが、コンセプトは大切にし続けてほしいです。企画自体の大きさや、見る側の面白さも大事なんですが、やはり一番は参加してくれた出場者の方々が楽しんでくれるかだと思います。出場者の方が楽しんで、それを次のステップにつなげてくれるようなイベントであってくれたらなと思います。

 

さいごに

 

学生が企画する様々なイベントをとおして、新たな価値観を得られたり、次への一歩につながったりすることがあります。私の所属する京都学生広報部もその一つです。そうしたチャレンジが「自分らしさ」につながってくると思います。このようなご時世ですが、興味を持ったことに飛び込んでぜひ自分の好きなところを見つけてみてくださいね。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

 

(立命館大学 文学部 田中陽奈子)

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