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「京都の未来を支える人材」を育てる。グローカル人材開発センターってどんなところ?

「大学のまち・学生のまち」と言われる京都には、学生と様々な形で関わる企業や団体がたくさんあります。中でも「グローカル人材開発センター」は、京都の人材育成に深く関わっているNPO法人です。
今回はそんなグローカル人材開発センターで、コーディネーターとして働き、様々なプロジェクトを通じて学生と関わっている木下京介さんにお話を伺いました。

学生を育てる

「京都の未来を支える人材」を育てる。グローカル人材開発センターってどんなところ?

グローカル人材開発センターではどのような活動を行っているのですか?
グローカル人材開発センターはNPO法人(特定非営利活動法人)です。風通しの良い社会を作ることを理念とし、1人ひとりがカラフルな自分の色を生かせる社会の実現に向けて、経済界や行政、大学とともにオール京都という体制をとって人材育成を行っています。
特に大学との関わりにおいては、6つの大学と連携し、GPM(グローカルプロジェクトマネジャー)という資格の発行を通じて、教育カリキュラムにまで入り込んで人材育成をしています。様々な活動を企業や大学に支えていただきながら運営を行っています。

様々な学生プロジェクトの運営や支援をされていますよね。具体的にはどのような取り組みをされているのですか?
金融機関さんと連携したプロジェクトや、社長の1日を学ぶプロジェクト、京都企業の魅力や特徴を生かしたSDGsの課題解決プロジェクトのような「企業や社会が抱える課題」に学生が取り組んでいくプロジェクトをしています。
また、京都に学びに来た留学生と京都企業の就職マッチング支援を行ったり、留学生と日本人学生が就職活動について学ぶコミュニティづくりや、大学生の活動報告を企業や行政の方に聞いてもらう場を作ったりしています。企業向けの研修でも必ず学生が加わるのが、グローカル人材開発センター最大の特徴でもあります。学生と一緒に企業の人たちも学んでいくという場を作っています。

ホームページには、「グローカル人材開発センターは『京都の未来を支える人材』を育てる地域センターです」と紹介されていますが、人材育成のために心がけていることはありますか?
「グローバルな視野で物事を捉えながら地域に情熱を注いで活躍できる人材」をグローカル人財と呼んでいます。大学生の皆さんが将来社会に出て働くとき、就職活動という接点だけで企業を選んで社会に出ていくと、どうしても学生時代とのギャップや知らないことが多く、しんどくなってしまう場合もあると思います。
しかし学生の頃から積極的に社会と関わることで、社会のリアルに触れ、より骨太でグローカルな人材になっていけるのではないかと考えています。そのため、できるだけリアルな社会との接点を持ってもらうことを心がけています。

学生の「1歩目」を支える

「京都の未来を支える人材」を育てる。グローカル人材開発センターってどんなところ?

学生たちはどのようなきっかけでグローカル人材開発センターに来るのでしょうか?
「学生時代に何かしてみたい」「チャレンジしてみたい」という学生がよく来てくれます。もちろんやりたいことが明確な学生もいますが、「何かしたいけど何をしたらいいのかわからない」「1歩目をどう踏み出したらいいかわからない」という学生がたくさん来てくれます。
グローカル人材開発センターは、学生たちが社会に踏み出す、その1歩目を支えていきたいと思っています。

「何かしたいけど何をしたらいいのかわからない学生」に向けてどういう言葉をかけているのでしょうか?
「何をしていいのかわからない」のは選択肢が見えていないだけだと思っています。そこで、まずはその学生に選択肢を提示します。何をしたいのか、グローカル人材開発センターに来た動機などを聞きながら、その学生が本当にやりたいことを探ります。
グローカル人材開発センターという選択肢だけとは考えていません。時には他の団体や企業の活動も視野に入れながら、来てくれた学生にとって1番良いことは何かを考え、選択肢を与えてあげます。

新型コロナウイルスの影響は……?

「京都の未来を支える人材」を育てる。グローカル人材開発センターってどんなところ?

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、例年通りの活動が難しくなっているかと思います。今年度はどのような形で活動しているのでしょうか?
大学生の活動はオンラインでのビデオ・Web会議アプリケーション「Zoom」を利用しています。企業と一緒に行う活動もZoomで繋がる形にシフトしました。
しかしコロナ禍の状況も見ながらになりますが、感染対策を行いながら対面で活動していきたいという思いはあります。

実際にZoomでの活動を通して難しかった点や、新たな可能性を感じた点はありましたか?
難しかった点は、Zoomでは学生たちの空気感や雰囲気がわかりづらくなった点です。
可能性としては「距離」や「場所」に制限がなくなり、幅が広がったことです。日本だけでなく世界の色んな人と触れる機会が増えたことには可能性を感じました。

学生へのメッセージ

この記事を読む中高生に向けて将来のアドバイスやメッセージをお願いします。
今はインターネットやSNSが当たり前の時代です。様々な情報があるからこそ、その情報を自分の頭で考えて理解できる人になって欲しいと思います。自分が真剣に考えたことはその人の個性であり、その人にしかないものです。真剣に学び、真剣に考え、真剣に行動を起こして自分の考えを作り、それを恥ずかしがらずに伝えられるようになって欲しいです。
また、それだけではなく、様々な人の意見を受け入れ、時には自分の考えを変えることが出来るような心持ちも大事だと思います。

最後に

私も大学1年の夏、「何かしてみたい、でも何をしていいかわからない」という悩みを抱えていた時にグローカル人材開発センターの存在を知りました。記事でも紹介したような学生プロジェクトを通じて選択肢がどんどん広がっていき、今、京都学生広報部に所属しています。
「大学のまち・学生のまち」と言われる京都には、グローカル人材開発センターのように私たち学生のことを考え、支え、見守ってくださる人たちがたくさんいます。この記事を読む皆さんの選択肢が少しでも広がりますように。

グローカル人材開発センターの公式ホームページはこちらから!
http://glocalcenter.jp/

(佛教大学 社会学部 松本彩)

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