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文字で社会に貢献 フォントメーカーの仕事

文字で社会に貢献 フォントメーカーの仕事
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みなさん、将来の夢ってありますか?

これになりたい!という仕事が決まっている人、ぼんやりと興味のある分野がある人、まだ探している途中の人、いろんな人がいると思います!

私自身も、小さい時から振り返ってみると、始まりは衝撃の「体操のお姉さん」(体操のお兄さんが好きだったのです……笑)から、幼稚園の先生、獣医と変わり、今はまだ具体的な職業は決まっていません。大学で学んでいるメディアに関われたらなと思いつつ、焦って職業を絞る必要はないのかなと思ってます。

なぜなら、世の中にはまだまだ私の知らない、面白い仕事がたくさんあるから!です。

そこで今回は、私が最近であった興味深い仕事について紹介します。

“創発の瞬間”を生み出す舞台装置「KRP WEEK」

この仕事を知るきっかけになったのが、「京都リサーチパーク」で開催されていた「KRP WEEK」というイベントです。

KRPとは「京都リサーチパーク」の略称で、新たな分野を切り開く企業や起業家を支援し、京都からの産業発展・活性化に寄与する一方、大学や研究機関、海外リサーチパークなどとの交流・連携を積極的に進めている施設です。

「KRP WEEK」とはセミナーやシンポジウム、展示会などに加え、体験イベントや交流会などが開かれるイベント週間で、「ここで、創発。」をテーマに様々な企業や研究機関が参加し、8日間で60以上のイベントが開催されました。

今回私たちは、需要にあった新しい フォントを作って販売するフォントメーカーとは、いったいどんなお仕事をされているのでしょうか??

フォントをデザイン?株式会社モリサワとは

ワークショップが始まってすぐ、モリサワ株式会社営業部の田葉井さんが「以前からモリサワという会社を知っていた人?」と尋ねると、参加していた人のほとんどが手を挙げていました。

日常生活を送る中で文字を見ない日はないと思いますが、そんな日常の中にモリサワフォントは溢れているのです。みなさんもきっと知っているものがあるはずです!

『最近だと「○○の子」。これにRADWIMPSを流したら大体わかりますね(笑)。私、見てないですけど、今週末行こうかな』と楽しそうにお話しされる田葉井さん。

モリサワフォントが実際に使われている例を見ると、誰もが知っているような映画やドラマのタイトルばかりでびっくり!さらにモリサワは、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の東京2020公式フォントも提供しているそうです!

読み手を意識した書体デザイン

ワークショップは進み、テーマは書体のデザインについて。

文字を形作るためには、文字の中心線に当たる「骨格」、骨格に対して施されている一書体に共通のデザイン、いわば骨格に対しての肉付けとなる「エレメント」、骨格やエレメントに囲われた「ふところ」と呼ばれる大切な要素があるそうです。これらの要素のバランスを取り、読み手が読みやすいか工夫されたうえでフォントが出来上がります。

そして文字は並べて文として読まれるため、文字一つ一つだけではなく文全体のバランスも整える必要があります。単純にすべての文字を同じ大きさにしても、錯覚によって大小にばらつきがあるように見えてしまうことがあるため、「錯視調整」といって、文字に安定感を持たせているのだそうです。

フォントが出来上がるまでの、必要な観点や、工夫されているポイントを知ったことで、何気なく目にして、当たり前のように読んでいる文字一つ一つが、人の手によって、読み手がわかりやすいように意識して作られたデザインなのだということに気づかされました。

私たち京都学生広報部員も実際にフォントのレタリングを体験してみましたが、あまりの難しさに大苦戦。フォントの特徴的な形を再現するには、線の長さ、太さ、角度、さらに空白部分のバランスなど、注意しなければいけないところが盛りだくさん。

完成した文字 を見てみるも、なんとも読みづらい(笑)モリサワフォントの偉大さを実感したのでした。

ワークショップに参加してみて

 

フォント一つ一つに込められる想いを知ることができたワークショップでした。さらに、文字そのものの形だけでなく、文となったときの重心の位置までも考慮されており、伝え手と読み手の両方のことを考えて作られていると強く実感しました。
「打てば出てくる」フォントの原案は、実は人間が作っていたということも改めての発見でした。
「フォント」について知ったことで、今後、文字を目にしたときに新たな視線で楽しむことができそうですね!

趣味は学問に、趣味は仕事になる

ワークショップが終わった後、私たち 大学生に最も近い存在である入社1年目の社員で、ある泉さん、縄田さん、榛葉さんにインタビューさせていただきました!

―フォントに興味を持たれたきっかけは何ですか?

縄田さん:大学の授業ですね。企業のブランディングデザインを学んだ時に、フォントでこんなに伝え方が変わるんだって感じてからですね。

榛葉さん:私も大学です。グラフィックデザインを学んでいたんですけど、ポスターとか作るときに文字が重要な役割をはたしていて、計算された論理的な部分と造形的な面白さを併せ持っていて面白いなって思ったんです。

泉さん:私も大学で展覧会を開いたときに、オリジナルの文字を作ってみたらはまっちゃいました(笑)。

―フォントにあまりなじみのない中高生に向けてメッセージをお願いします! 

縄田さん:フォントを使用する機会は中高生のほうが多いと思うんですよ。誰でもデザインできる時代で、普段インスタにあげる写真のどこに文字を置くか、どんな文字を選ぶかとか、自然にフォントに触れているはずです。

泉さん:あと最近驚いたのがプリクラに書く文字!すごく上手なんですよ!それが仕事にもつながるんだよって知ってほしいです。かわいいとか、かっこいいと感じている文字を扱ってる会社があるかもしれないし。

縄田さん:そういう自然にやってることが仕事にもつながるのは面白いと思いますね!文字に関わらず、興味を持ったことをなんでも学べる場が大学だと思います。

ワークショップやインタビューを通して、とても印象的だったのが、フォントについて話すときの生き生きとした表情です。確かに、自分の興味のあることについて話すのは楽しいですよね!

仕事というと、私たち学生からすると少し身構えてしまう、イメージのしづらいもののように感じるかもしれません。

ですが!プリクラやインスタなど、写真に添える文字のフォント、色、大きさを選ぶ、手書きしてみる。「フォントをデザインする」は、思った以上に私たちのそばにありました。

かわいい、かっこいい、楽しいといった感覚を学問として、そして同じ興味を持つ人とで勉強できる時間と環境があるのが大学で、さらに突き詰めればそれは仕事になります。
将来について、自分のワクワクを頼りに考えてみるのもいいのかもしれません!

 

京都リサーチパーク(KRP)からのお知らせ

「たまり場@KRP」では、大学生・高校生・中学生の方に
参加いただけるイベントも開催しています↓
https://www.krp.co.jp/tamari-ba/

たまり場@KRP
JR丹波口駅から徒歩5分
バス停「京都リサーチパーク前」から徒歩3分

 

(立命館大学 産業社会学部 木村天音)

 

 

 

この記事を書いた学生

かれんちゃん

かれんちゃん

卒業生が執筆した記事はかれんが紹介しているよ!