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創造×想像⁉ 学生が京都から発信する政策研究交流大会がとにかくあつい!

2017年12月3日(日)、キャンパスプラザ京都において、「第13回京都から発信する政策研究交流大会」が開催されました。この大会では、京都の学生の熱い想いや学生による研究成果に、気軽にそして本格的に!触れることができます。

今回は大会の流れやこういうイベントがあることを、そこでの学生達の姿を知ってもらえたらいいなと思います。

京都から発信する政策研究交流大会とは?

今年で13回目を迎える「京都から発信する政策研究交流大会」。
都市の抱える問題・課題を見つけ、それを解決するための研究を行っている大学生・大学院生が政策研究の成果を発表する場として、2005年度から始まりました。また、大学やゼミの枠を超えた学生間の交流を図り、自らの研究を深め、地域社会に対する政策提案・情報発信の場になることを目指しています。

この大会では、教授陣の審査により優秀と認められた研究発表には、「京都市長賞」「京都府知事賞」「日本公共政策学会賞」または「優秀賞」などの研究奨励賞を授与しています。
大会の最後に行われる表彰式では、参加者のこの大会への思いの強さや緊張感がひしひしと伝わってきました。

 

限られた時間で政策を提案「口頭発表」

大学生 パワーポイント

大会は10時から開始。この大会では、「口頭発表」と「パネル発表」が行われます。

口頭発表には、56組の発表者が参加しました。発表者は、「観光」「文化」「地域活性化」「経済・資源」「防災・まちづくり」「交通」「働き方・教育・少子高齢化①」「働き方・教育・少子高齢化②」「社会問題」「大学院」の10分科会に分かれて研究発表を行いました。

1チームの持ち時間は30分(大学院生は40分)、休憩を挟みながら順々に発表。
どの発表グループも上手にまとめられ、スライドの使い方も駆使されていたので取り上げた都市問題の提示や提案する政策が明確でした。
発表の後には、学生や審査委員(教員)によるコメントや質疑応答の時間があります。発表を終えた後、発表者と質問者の間で真剣なやり取りがありました。質疑応答を通じて、今回の発表が更に発展していくのを感じました。

また、発表を聴講した人にコメントシートを配付し、発表に対する意見や評価をもらいます。コメントシートの内容は、後日、発表者へフィードバックされるそうです。

 

研究成果を視覚化「パネル発表」

パネルセッション
(パネル発表者は身振り手振りで、作成したイラストやグラフを説明していました。)

今年は、16組の学生により、多様な課題の発表があり、会場はとても盛り上がっていました。質問を受けた所や難しい箇所はかみ砕いてわかりやすく説明していたのが印象的。その姿は真剣そのもの。
社会人がプレゼンをしているかのような錯覚に陥るほどの説得力と発信力!参加した私たち学生もとても刺激を受けました

小浜市 SNS 観光政策
(同志社大学 政策学部 新川ゼミ「小浜におけるSNS観光政策」パネル)

 

学生企画と表彰式

14時20分頃、口頭発表とパネル発表が無事終了。審査の結果発表、表彰式が始まるまでの間は学生企画の時間です。
今年の学生企画では「Challenge for the future 」をテーマに、山田崇氏と須田健太郎氏をゲストに迎えました。対談の内容は、ご自身が経験されてきたChallenge(挑戦)についてです。

人を巻き込みながら自分の地域へ呼び込むために行われているさまざまなChallenge(挑戦)について、自分には何ができるのかを参加者が講師とともに考えました。ゲスト2名の対談後、ゲストと参加者による意見交換や質疑応答が行われました。学生企画が終わった後は、気持ちがとても元気になっていました。

そして… いよいよ表彰式!

大学 表彰

学生企画が終わると、口頭発表者もパネル発表者も集まり、広い会場で表彰式が行われました。大会の締めくくりとして、都市政策研究推進委員会委員長を務める重森臣広先生(立命館大学 政策科学部教授)がご挨拶されました。

 

発表者と参加学生にインタビュー

京都府立大学 窪田教授 ゼミ
(パネル発表 大学コンソーシアム京都 理事長賞獲得 京都府立大学 公共政策学部公共政策実習Ⅰ2回生 窪田ゼミのみなさん)

今回はパネル発表終えた団体2組にインタビューをしました。

<京都府立大学 公共政策学部公共政策実習Ⅰ2回生 窪田ゼミ>
発表テーマ:『「ヤングレビュー」による自治体政策形成過程の改善』

―なぜこの研究テーマにしたのか
「私たちのゼミが政策強化を専門にしているゼミの研究室であるということと、南丹市から新しい政策強化制度を提案してくださいという業務委託を受けたのがきっかけで、この研究を始めました。」

―発表してみてどう思ったか
「発表を終えて、これまで取り組んできた研究にはまだ課題があることを見つけることができました。今日新たに分かった課題をこれから少しずつ改善できるように、さらに研究をする必要があるなと感じました。」

<同志社大学 政策学部 風間ゼミ>
発表テーマ:「Modern Art Commission 設立による現代芸術まちづくりの展開~京都の新たなイメージの創出を目指して~」

―なぜこの研究テーマにしたのか
「京都の伝統に新しいものを取り入れ、これまでの伝統と新しいイメージを融合させることができるのではないかと考えました。その新しいものとして二条城で開催されているアートアクアリウム(モダンアート)を事例にとって、今回発表しました。」

―発表してみてどう思ったか
「もし私たちだけだったら、この研究成果の知識や考えしか得られなかったかもしてません。この大会をに参加して様々な団体のいろいろな考えを見たり聞いたりできたので、面白かったですし大変参考になりました。」

<参加した学生の声>

「どの発表も大学で学んだ理論を現場での調査をベースに検証された発表になっていて、とてもリアリティのある発表でした。」
(京都大学 法学部 3回生)

「口頭発表しか見ることができていなかったのですが、地道にフィールドワークやインタビューを重ねたり、実験を行ったりしたチームがいくつもありました。試行錯誤してパワーポイントを作成し、本番の研究発表に臨んだことが、皆さんの堂々とした姿勢や発言から伝わってきました!また、その場で受けた質問に、柔軟に答えられる同年代の学生を見て、とても刺激を受け、私も頑張ろうと思えました!」
(同志社大学 政策学部 4回生)

まとめ

この大会には政策系の学部だけではなく、社会学部や法学部などの様々な学生ゼミグループが多く参加していました。
ゼミ全体で口頭発表とパネル発表の両方に参加する所もあれば、同一ゼミが2つのグループに分かれてパネル発表に出場している団体もありました。もちろん、団体ではなく個人でエントリーしている学生もいて熱量の大きさを感じて驚きました。
ゼミの先生もこの大会の応援に駆けつけ、エールを送っていました。所属のゼミが受賞した先生は特に嬉しそうな表情だったのが印象的です

大学生 スピーチ
(大鳥井学生実行委員長による表彰式の挨拶)

実はこの大会の設営や企画などの運営も京都の学生が行っていると聞き、まず驚きました。
そして、学生が熱い思いで考えた政策を発表し合い、そうした場を準備・運営しているのもまた学生である、というのはとても素敵なことですね。その学生のエネルギーを生で感じられる素晴らしいイベントだなぁと感じました。

「大学に入ったとしても何も興味湧かない気がする…」と弱気なあなた!

京都には学生がたくさんいるので、このように学生が研究成果を発表している場や自分の意見を他の学生と交流できる機会が多いです。
運営をつかさどる実行委員としてでも、政策の発表者としても、学生の意見・政策提言の聴講者としても、どんな参加でも大歓迎です。皆さんの熱い思いを参加という形で表現しましょう。
ぜひこの大会に参加して、刺激を受けてみてはいかがでしょうか?

(京都女子大学 現代社会学部 山本奈未)

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