「和」のある学生生活って?中高生のきもの・和文化体験に行ってみた
みなさん、「京都」と聞いたときに何を思い浮かべますか?
いろんな答えがあると思いますが、多くの人が答えるのは「和の文化」ではないかと思います。
今回は3月9日に京都国際会館で行われた着物での和文化体験イベントを取材し、参加した生徒の生の声を聴いてきました!
もくじ
イベントの概要
京都市では春分の日を「伝統産業の日」と定めており、京都の伝統産業の魅力を国内外に発信する様々な催しを行っています。
今回の催しは中高生と留学生を対象としたイベントで、午前中に着物の着付け体験を行い、市内散策をしてから午後に和文化体験をするという流れでした。
和文化体験には和蝋燭(ろうそく)の絵付け、金箔押し、ミニ提灯作り、金彩工芸のアクセサリー作り、茶道体験の5つがありました。
今回はその中から、茶道以外の工芸体験4つにお邪魔しました。
どれも実際の職人さんに来ていただいて作る本格的なものです。
1.和蝋燭の絵付け体験
和蝋燭はハゼやイグサなどの材料を使った日本伝統の蝋燭です。
絵付けをした絵蝋燭はお寺のお供え物などとして愛用されています。
写真は和蝋燭にアクリル絵の具で絵を描いているところです。
みんなの表情は真剣そのもの。
会場には職人さんが作った絵蝋燭や、和蝋燭の材料に関する展示もありました。
どの蝋燭も、まさに「芸術品」と呼ぶにふさわしいものです。
2.金箔押し
続いては金箔押しです。
「金箔押し」とは漆などの接着剤の上に金箔を乗せて接着する技法のことです。
型紙やテープを使えば、模様を作ることもできます!
今回は手鏡の背に型紙を置き、その上に金箔を貼り付けて模様を作ります。
職人さんに手伝ってもらいながら作業を進めます。
金箔模様入りオリジナルミラーが完成しました!
3.ミニ提灯作り体験
突然ですが…提灯を作ってるところって見たことありますか?
自分は初めて見ました。
専用の枠に竹ひごを巻き付けて骨格を作り、その上から和紙を貼って作っていきます。
道具もすべて用意されているので安心です!
小さい提灯に火を入れると危ないので、撮影の際には中にLEDライトを入れて行いました。
4.金彩工芸
最後は金彩工芸のアクセサリー作り体験です。
「金彩」とはもともと着物に使われる技術で、生地に糊を乗せて、その上から金箔を張り付けていく技術です。
模様を描くのにはここでも型紙を使います。
今回は着物の生地に型紙と専用の糊を使って金箔を貼り付け、それを機械でプレスしてバッグやアクセサリーに貼り付けていきます。
とてもきれいな模様ですね!
参加された皆さんの感想
まずは親戚同士で参加したこのグループ。この日は金箔押しを体験されてました!
―参加されたきっかけは何ですか?
市内に住んでいるので、学校で配られたプリントを見て参加しました。着物は小さいとき以来着ていなかったので、今回着てみたいと思い応募しました。
―実際に着物を着てみてどうですか?
とても可愛くて、着ると楽しい気分になります。
―金箔押しはどうでしたか?
私は不器用なので大変だったけど、楽しかったです!
続いては友達と参加した中学生二人です!
―今日はどちらから来られましたか?
一人は京都、もう一人は大阪から参加しました。
市内散策の時間は地下鉄に乗って四条や八坂神社周辺を散歩してきました。
―ミニ提灯作りはどうでしたか?
難しいけど楽しかったです。
ミニ提灯とっても可愛いです!
―着物を着てみてどうですか?
普段は着物を着ることは少なく、貴重な体験でした。
着物はとても可愛いと思います!歩きにくいこともありますが、慣れると着心地がよくて気持ちいいです。
続いてはミニ提灯を作っていた中学生4人のグループ。
会ったのはこの日が初めてだそうですが、すっかり仲良くなっており息もぴったりでした!
この4人は去年も和文化体験に来られたそうです!
ミニ提灯を使った撮影では頭に乗せて楽しそうに撮影していました!
―今日はどこから来ましたか?
京都市内や大阪などからきました!
―着物はどうでしたか?
普段着ている洋服とは違い、少しきつく感じることもあったけど、可愛い着物を着せてもらえて楽しかったです。
「和」が身近にある街・京都
イベントに参加してみて、参加者の皆さんがとても楽しそうにされているのが印象的でした。
和文化に触れる機会は少ないかもしれませんが、中高生の時から和文化に触れられるのは京都のよいところだと思います!
京都で大学生活を送っている自分自身も、もっと積極的に和の文化に触れてみようと思いました。
(ライター:同志社大学 社会学部 西野洋史)
(カメラ:京都大学 法学部 山本祐貴)