きものコンペって何?~【第3弾】作品制作現場を取材!~
こんにちは。
京都の大学、短期大学、専門学校に通う学生から、きもの又は帯のデザインを募集する、京都学生デザインコンペ「THE COMPE きものと帯」を追跡している私たち。
前回の「きものデザイン講座」、「コンペ審査会」に続き、今回は、コンペで最優秀賞を受賞された作品がきものに仕上がる制作課程の現場を取材してきました!
もくじ
制作現場へ Let’s GO!
制作現場は京都市右京区にある「染の三喜」さん。
このような現場へ行くことは初めてだったので、機材の一つ一つが目新しいものでした。
見学させていただきながら、私たちは技術や作業工程、委託加工業や京友禅について教えていただきました。
染屋さんが分業制である場合の利点や現代の職人さんの人手や商品量の減少等についてもお話下さいました。
作業を拝見
40年程職人として働かれている方の作業を見学しました。
今回は、きものを引き立たせ、より華やかに表現するため、染め上がったきものの生地を金や銀の箔、金属粉を使って加飾する、金加工の工程を見学しました。
デザイン画を見ながら作業を行います。
青いシートをかぶせ、色を付けたいところを切ります。
この時青いシートの下にあるきものを切らないように注意します。
切ったところにはけを使い、金箔や銀箔を塗ります。
そして青いシートをはがすと…
このようになります。
また職人さんは実際のデザインにはなかった、金粉や色合い、濃さ薄さの微調整等をされており、より味のある作品にされていました。
職人さんの役目として、無限に作れる色の内から最良の色を用いること、立体感やぼかしを入れることも職人技だと私は読み取れました。
職人さんによって、本来の作品から生まれ変わったものが出来上がると言っても過言ではありません。
今回のコンペの最優秀賞作品のデザイン作成者である、京都芸術デザイン専門学校の益子さんは、「もう凄いしか言えないくらい凄いです。自分の書いたものに更に手を加えて下さっているので、思った以上の仕上がりになりそうで楽しみです。」とコメント。
見ている私たちも出来上がりが楽しみです!
終わりに
いかがでしたか?
私達がお邪魔させて頂いていた間は説明や会話を交えながら作業をしてくださっていたのですが、本来の現場では職人さんが黙々と緊迫感の中お仕事をされているのだなあと感じる程、職人さんは真剣に細かい作業をスラスラとなされているところに圧倒されました。
加えて、今回の取材で、一点物を作るとういうことの素晴らしさを感じることが出来ました。
今回のきものコンペの入賞・入選作品の作品展が2019年3月13日(水)~3月31日(日)までホテルグランヴィア京都で開催され、また授賞式が2019年3月19日(火)に同じくホテルグランヴィア京都で行われます。
その時には今回見学したきものが完成しているのを見ることができます。
そちらの取材も行いますので楽しみにして下さい!
(文:京都女子大学 現代社会学部 玉田野衣)
(写真:同志社大学 法学部 平井雅子)
(取材協力:同志社大学 社会学部 岩崎亜美)