海を越える冒険! 0から始める「離島インターン」のすすめ
こんにちは、ライターの池垣です。
大学生になって早3年半が経ちますが、春・夏にさしかかってくると毎年のように「今年の長期休暇はどこに行こうかな?」なんて考えている気がします。
私の大学の長期休暇は約2か月間。
せっかく与えられた長いお休み、どこか遠いところへ旅に出たくなるのが人間の性というものでしょう。
そんなわけで、今年の夏休み、私が選んだ行き先を発表したいと思います。
ドゥルルルルルルル……ダン!(白目)
「離島」です!!
いくら島国ニッポンとはいえ、本州に住んでいる私にとっては、自分が「島」に住んでいるという感覚が全くと言っていいほどありません。
だからこそ、「離島」ということばの響きに心奪われてしまうのでしょうか。
しかも、ただ離島に行って観光をするだけでは終わりません。
この夏、私が挑戦したのは
「離島でのインターンシップ」。
これが、想像以上に楽しくて、ためになる。
今回は、そんな「離島でのインターンシップ」の魅力について、ちょびっと覗いてみましょう!
もくじ
「離島×インターンシップ」とは?
友達からよく私が受けるのが、「離島でインターンシップってどんなことをするの?」という質問。
まずはこの質問について簡単に整理しておきますね。
今回私が利用したのは、「島キャン」という、主に大学生を対象にした「島おこしインターン」のサービスです。
「島キャン」の仕組みは、いくつかの島(今年は長崎県・鹿児島県の9つの島)に広がる事業所の中から、就業したいと思う場所を選び、夏休み期間中の2週間ほどを使って実際に就業する、というもの。
就業前の事業所の方との連絡・渡航の手配も自分で行います。
一般的なインターンでは、「働く体験を通して自らの考えを深める」のが目的であることが多いですが、この「島キャン」では、離島での就業を通じ、「離島の町おこし・地域活性化に貢献する」というのが大きなミッションでもあります。
そのため、参加者の中には普段「町おこし」について専攻している学生も多くみられました。
受け入れてくださる事業所の業種は幅広く、ホテルやゲストハウスから、ダイビングツアーやマングローブツアーの会社、酒造メーカーまで、一般的なインターンとは一味違う個性的なものがそろっています。
その中で、私が参加したのは、奄美大島にある受験予備校での16日間のインターンシップでした。
……ん?
離島といえば、輝くビーチ、青い空……せっかく離島に行ったのに、なんで屋外で働ける場所にしなかったのかって?体力がないというのもありますが、自分の経験した「受験」を活かしてなにか役に立てないかな、と考えていたのが大きな理由ですね。
実際、私は受験予備校を選んで正解だったと思っています。
奄美大島の魅力3選
さて、ここからは、私が実際に就業していた奄美大島の魅力をお伝えしていきましょう……
あれ、その前に「奄美大島」ってどこ?
正解は上図のとおり。京都から約950kmも離れているんです!
区分的には「鹿児島県」ですが、ご覧の通り、鹿児島県と沖縄県の間(鹿児島港・那覇港から約300km)に位置しています。
心なしか、文化面でも沖縄に少し似たところを感じました。
1.景色が綺麗!
分かりきった話かもしれませんが、海、空、木々、草花、目に見える景色がとにかく綺麗です。
特に、海の透明度が高いことに驚きました。
予備校のスタッフさんにシュノーケリングに連れていっていただく機会があったのですが、「ここは本当に海なのか!?」と思うぐらいのすがすがしい青が眼前に広がっていました(奄美大島に行く機会があれば、是非シュノーケリングを体験してほしいです)。
もちろん、ぼーっとただ海を眺めているだけでも1日中過ごしていられそう。
都会にはない、のんびりした時間の流れ方は離島ならではかもしれませんね。
あと、意外に思われるのが、ゲリラ豪雨の多さ。
「スコールかな?」と思うぐらい、毎日大雨が降ります(笑)。
また、自然だけではありません。
街のほうには24時間営業のスーパーや飲み屋街、イオンやTSUTAYAなどもあって、快適に過ごせますよ!
2.文化が独特!
これは、どの離島に対してもいえることだと思いますが、離島であるからなのか、その土地特有の文化が色濃く残っていることを実感しました。
奄美大島には「島唄」と呼ばれる民謡が代々伝わっており、今回は実際にその歌を聴く機会もありました。
独特の節回しで歌われる歌からは、なにか神聖な、すこし妖艶な響きを感じました。
予備校前の広場では、なんと島唄を練習する地元の人の姿も見え、文化が地元に根付いていることを実感できました。
また、「その土地に行ってみないとわからない」文化の数々も、地元の人々(特に予備校の生徒たち)と話していると実感できます。
例えば、奄美大島の人々は文化をとても大切にしているため、七夕飾りが各家に飾られているし、お盆の行事には親族全員が参加するのが当たり前だそう。
私が暮らしてきたまちとの文化のギャップに驚きました。
3.「ここでしかありえない経験(出会い)」がある!
「離島インターン」の記事なのに、ついつい奄美大島の話をしすぎてしまいました(笑)。
うーん、「経験」というよりは、「出会い」という方が近いでしょうか。
もちろん離島にいるうちは目新しい経験もたくさんあるかと思いますが、地元から数百km離れた島で、京都にいるだけでは出会わなかった人と出会い、島の人たちと生活を紡いでいく、たったそれだけの行いでも大きな気づきを得ることができます。
特に私の場合、予備校での業務(生徒との面談や受付、たまに受験アドバイスや質問対応など)は生徒とのコミュニケーションがあらゆることの核になります。
全てがうまくいったわけではないですが、色んな生徒たちと話す中で「自分が思っている当たり前と、相手が思っている当たり前は違うことがある」というのを身に染みて感じることが出来たと思います。
普段とは違う場所で、「偶然性」を目いっぱい楽しみながら働くことができれば、きっと素晴らしい気づきが得られるのではないでしょうか。
おわりに
さて、ここまで、離島インターンの魅力を、ほーんのすこしだけ語ってきました!
ここで語れなかった魅力は、ぜひ自分の目で見てきてほしいと思っています。
離島インターンに必要なものはたったひとつだけ。
「動こうとする意志」です。
とにかく自分から動いて、自分から楽しみを見つけ出すことを大切にすれば、結果は後からついてくるでしょう。
大学生の夏の過ごし方は無限大。
その選択肢の一つに、「離島」を加えてみては?
(京都大学 文学部 池垣早苗)