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大学生の授業の仕組みと選び方! 単位?一般教養?自由選択?

大学に入学した新入生が一番に乗り越えなければいけないことが、「履修登録」です。大学では高校までと違い、毎日毎時限行われるたくさんの授業の中から自分で選んで、履修登録(自分の作った時間割を大学に提出すること)をするのです。

膨大な授業の中からどうやって選んだらいいの?般教(ぱんきょう)って?単位って何? など、初めは疑問だらけのはず。この記事では、4年間計8回(前期・後期の2回ずつ)の履修登録を乗り越えてきた私が大学の時間割のイロハをお教えします。

単位とは? 般教とは?

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中学生や高校生から見て、大学生活でよく分からないことってたくさんありますよね。そのひとつが「単位」ではないでしょうか。これは、進級や卒業の認定を得るために必要な「ポイント」のようなものです。通常1つの授業を半年間(前期、後期)取って、一定以上の成績を修めれば2単位を取得できます。多くの4年制大学では、120台の規定単位以上を取得することで卒業となります。

しかし、好きな授業ばかり取って120以上の単位を取得すればいいというわけではありません。大学の授業には「般教」「専門」と呼ばれる科目があり、それぞれ定められた単位数を修了しなければならないのです。

「般教」とは「一般教養」の略で、学部に関係なく全ての学生が履修できる基礎教養の授業のことで、たとえば文系の学生も、般教では理系の授業を受けることができます。これに対して「専門」は、所属する学部で行われる「専門科目」の授業をいいます。卒業に必要な単位の中には、一般教養の単位と専門科目の単位が含まれています。自分はそれぞれ何単位取得する必要があるのか、よく確認しましょう。大学の授業は「シラバス」という、授業のカタログのような冊子にまとめられています。必要な単位の内訳はこのシラバスにも載っています。

1回生のうちは般教がほとんどですが、2回生から徐々に学部の専門授業が大きな比率を占めていきます。学部の専門科目は上回生にならないと履修できないことが多いので、まずなるべく早く般教の単位を取りきり、上の回生になってから専門の授業に集中することを目指す、というのがスタンダードです。

必修→自由選択の順に考える

「般教/専門」の違いを説明しましたが、その中にも「必修」と「自由選択」の2種類があります。「必修」は文字通り卒業するために必ず履修しなければならない授業なので、最優先で時間割に組み込みます。その後、空いたコマに自由選択の授業を必要なコマだけ入れていきます。

必修と自由選択は学部ごとに割合が様々で、必修だけで時間割がほぼ埋まってしまうという人もいますが、ここからは「自由選択ってどうやって選んだらいいのか分からない!」という人のためにアドバイスをしていきます。

どのように自由選択の授業を選ぶか?

大学の授業は膨大な数に上ります。そのような中からどの

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ように選んだらいいのか…。最初は途方に暮れてしまいます。他の学生広報部員は自由選択の授業を選ぶとき何を重視しているのか、34人にアンケートをとってみました。ランキング形式で紹介します。

1位は「内容に興味があるか」(27票)でした。せっかく自由に授業を選べるなら、興味をもてることを勉強したいですよね。やはりこれを重視する人は多いようです。

続いて僅差の2位は「曜日・時間帯」(25人)でした。サークルにアルバイト、回生が上がれば就職活動と、大学生は授業以外でも忙しいもの。自分の生活スタイルに合わせて授業を選ぶ人も多いです。

上位2項目は、大多数の人が重視しているようでした。

3位は「成績評価の仕方」(10票)と、3人に1人ほどは重視しているようですね。高校までは試験と平常点で成績が決まることがほとんどですが、大学の授業の成績評価方法は実に様々。そして、一定以上の成績を取らなければ単位が取れません。毎回、小レポートが課される上に出席点も期末試験も評価の対象になるというものもあれば、期末試験あるいはレポート一発で成績が決まるというものも。試験が重視される授業ばかり選ぶと期末の試験期間の勉強が大変になりますし、毎回レポートや小テストが課される授業ばかりでも予習復習が追い付きません。必修の授業との兼ね合いも考えて、バランスよく履修することも大事です。

4位は「先生」(3人)でした。「この先生のもとで学びたいからこの大学にきた!」という人にとっては大事なことですね。

「その他」にあった意見では、「取る授業同士のシナジー(相乗効果)」というものがありました。なるほど、1つの授業だけでなく他の授業にも役立つことがあれば便利ですね。

大学の塔

それでもやっぱり取りたい授業が決められない!という場合には、とりあえず一度授業に出てみることをお勧めします。シラバスを見るだけでは分からなくても、授業の雰囲気を見てみることも判断の助けになります。私の所属する京都大学では第一週目の授業が終わってから履修登録を確定させるため、学期が始まってからしばらくはとりあえず全てのコマの授業に出てみたこともあります。興味がないと思っていた授業が意外と面白いかも、と気付くこともあるかもしれません。

あらかた授業が決められたら、空きコマ(授業が入っていないコマ)が十分に確保できているか確認しましょう。早く単位をとって上回生になってから楽をしようと思っても、無理は禁物です。予習復習に必要な時間を確保する、ということはもちろん、本を読んだり、リフレッシュしたりすることも必要です。

大学生は授業を通して、自分が興味をもてる分野を探し、深めていきます。そのため、時間割を決めるということはとても重要なことです。友達や先輩と相談して、またこの記事もぜひ参考にして、いい時間割を作ってくださいね!

 

(京都大学 文学部 石川侑希)

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