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とある女子大生の登山体験記

みなさんこんにちは!今回は筆者が自力で比叡山に登った、「登山体験記」をお伝えします。
過去の記事をご覧になっている方はお分かりいただいていると思いますが、筆者は大のつくぐらい京都の神社仏閣巡りが好きです。神社仏閣巡りを通じてフットワークが軽くなったことで、何度か登山も経験しました。今までに鞍馬山・貴船神社間をつなぐ登山道や、上醍醐(醍醐寺の登山道)に家族で登ったことがあります。

登山をする前に

まず、服装確認!上半身はTシャツの上に、首まですっぽり隠れるUVパーカーを。また、意外と山の紫外線は強いので、顔と首にはSPF値の高い日焼け止めを塗りました!下半身は足場が悪く、そして虫や草木から足を守るために、長袖のストレッチ性のあるズボン(ジャージ)に履きなれたスニーカーを着用しました。余裕があれば、スポーツ用品店やアウトドア用品専門店で登山に適したズボンやトレッキングシューズ、リュックサック等を揃えてみるのも良いかもしれません。
続いて持ち物!後述しますが、スタートして前半部分はかなり険しい道が続き、大量の汗が出ました。熱中症対策としてペットボトル2,3本帽子もお忘れなく!ちなみに筆者が登山した際、入口付近に直近一週間で熊が出没したと注意の張り紙がありました(恐)。熊よけの鈴もあった方が良いかも!?
結論、今回は運良く無事に山頂まで自力で到達することができましたが、毎年山岳遭難が発生しているとのことなので、当日の天気をよく確認して、そして事前に警察へ「登山計画書」を提出することをおススメします!!家に帰るまでが登山です(ここ重要)。

 

いざ出発。

今回は市バスに乗ってスタート地点最寄りの停留所「修学院道」まで行き、そこからスタート地点まで約1.3㎞の道を徒歩で向かいました。すると「雲母橋(きららはし)」が見えてきます。ここがスタート地点です。ここから山頂までの道を「雲母坂(きららざか)」といい、古来より鬼門として平安京を護ってきた延暦寺に繋がる山道で、都から勅使や修行僧等が行き来していたのだとか。そして源氏物語ゆかりの地でもあるそう!ここから標高848mの長い旅が始まります。

 

 

最初が肝心。

前述したとおり、スタート直後からいきなり急斜面で険しい上り坂?階段?のような山道がひたすら続きました。写真のように、倒木が頭上を横切っていて、今までに遭遇したことのないワイルドな道も(笑)。思わず撮ってしまいました。
前半部分は要所要所に注意書きや簡単な案内図があったものの、あまり舗装されていない自然な山道ばかりだったのですぐに汗だくに。息が何度も切れそうになって、日陰の大きな丸太や石の上に座って水分補給をしながら休憩を繰り返しました。木漏れ日が差し込む山中で鳥のさえずりを聞きながらぼーっとしているときが至福の時間でした。

決して比叡山を甘く見ていた訳ではなかったので、ある程度覚悟はしていたのですが、登ってすぐに「あ、来るの間違ってたかも….」と“後悔“と“リタイア”という言葉が頭をよぎりました。でも自分で決めたからには最後までやり通さないと余計に後悔するし、別に誰かと競っているわけでもない。自分自身と戦っているだけなので、休憩を挟んでも良いから、時間がかかろうと最後まで登り切る。登り切った先に見える山頂の景色を求めて、ただただ無心になって登りました。

 

ポイント地点に到達、そして安堵。

筆者は比叡山に登る前に、どの地点にどのポイントがあるかを確認して挑んだので、まずはポイントを目指して頑張りました。写真のポイント地点(水飲対陣之跡碑:建武の新政による「延元の乱」の古戦場の1つだそう)を最初のポイント地点として目印にしていたので、見つけたとき「あった!!」と1人で喜び安堵したことを覚えています。まだまだ先は長いにも関わらず、それだけここまで来るのが大変だった証拠ですね。

途中で何度か市街地を見渡せたのですが、どこを見渡しても絶景でした。かなり登ってきたこと、そして京都の市街地が盆地の地形をしていることがよく分かります。

 

登山っていいな。

元々筆者は運動することに苦手意識があるのですが、なぜか登山はあまり苦痛ではありません。むしろ楽しいと感じてしまいます(体力的にしんどいのは否めませんが)。それは、京都が街中にありながら、気軽に歴史や自然に触れられ、山中で新たな発見ができるから。これが私の登山をする上での醍醐味に繋がっています。
また、登山中はこれでもかというほど耳元で虫が飛び、ガサゴソと音がする方を振り向けばヘビやイモリと何度もバッタリ遭遇しました(笑)。これも登山をしないと体感できない醍醐味ですね。登山っていいな。

 

登山は決して1人じゃない。

平日に登山したからでしょうか、スタートしてから30分ほどは他の登山客の方ともすれ違わず、しかも熊が出るんじゃないか、途中で道に迷って日が暮れるまでさまようことにならないか、不安と孤独が入り混じっていました。でも、ある程度登り進めた山道の途中で何名かとすれ違ったときは一気に不安が払拭され、「自分は間違った道を辿ってなかったんだ!」と肩の力が抜けましたし、「こんにちは!」とお互い挨拶を交わしたことで思わず笑みがこぼれ、自然と「自分は1人じゃないんだ」と励まされたような思いがして、安心感で満たされました。
また後半~山頂にかけての山道は比較的穏やかで舗装されており、標識が多かったように感じましたし、「山頂まで○○㎞」と見つけたときは「あともう少しや!」とさらにパワーがみなぎったような感覚に。軽快な足取りでラストスパートを乗り切ることができました。

 

 

山頂へ到達!

約3時間の登山を終え、やっとの思いで山頂に到達! 公共交通機関で訪れるのでは味わえない達成感を味わうことができました。山頂はとにかく空気が澄んでいて、京都の市街地と比べて気温が低いので快適に過ごせます。
登り切ったご褒美に、山頂付近にあるガーデンミュージアム比叡でこの時期にしか見ることのできないお花や、園内の雰囲気に溶け込んだフランス印象派の銅版画を見て癒され、そしてオリジナルのハーブティーをいただきました(京都市キャンパス文化パートナーズ制度で利用すると半額で入場できます!)。

ちなみに、皆さんは比叡山山頂もガーデンミュージアム比叡も京都市左京区にあること、知っていましたか?京都にいながら琵琶湖の絶景とフランスの雰囲気を感じられ、季節の植物と印象派の陶板画を眺められるなんて贅沢なひととき….。

 

 おわりに

以前から何度も足を運んだ比叡山。しかし今回はケーブルやロープウェイ、バスに頼らずに志を持って自分の足で登り切ったことで、心も体もリフレッシュできました。さらに登山を通じて根性を鍛え、精神的な弱さを叩き直すことができたと思います。同じ山でも視点を変えて複数のコースを楽しむことができます。今回は「行者道」で、比叡山延暦寺の歴史や独特の雰囲気を感じながら登山することができたので、また別のコースから比叡山を楽しんだり、他の山にも挑戦してみたいです。

皆さんも体を動かしながら、いつもとは違った視点で京都を満喫してみませんか? きっと新しい発見や新たな価値観に出会えるはずです!(くれぐれも無理のないようにだけ!)

 

(京都女子大学 文学部 内海万知子)

 

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