【京大卒業式】失った常識のかわりに…コスプレ!?京大流の卒業式とは?
スーツ、もしくは袴を着て厳かにのぞむもの。それが大学の卒業式だと思ってはいないだろうか。そんな常識は捨てたほうがいい。そう、ここ京都大学では。
2017年3月24日。先輩の卒業式へ向かうバスに揺られながら、ふとバスの外に目をやった。
すると、
「あれ、何…?」
よく目をこらして見ると、なんとピカチュウが歩いてるではないか!しかも向かう先には卒業式の会場、「みやこめっせ」が。
「やっぱりうわさは本当だったんだ…。」
―――京大の卒業式と言えば、毎年個性的なコスプレをする人がいる。
そんなうわさを耳にしていながらも、実際に目にすると絶句してしまった。
卒業式が行われるみやこめっせにたどり着いた。…のはいいけど、人が多すぎる。周りを見渡しても、人、人、人。人ごみをかき分けながら歩いていくとどこからか歓声が聞こえる。
「何だろ…?」
顔をあげて、目にしたものにわたしは呆気に取られて口をあんぐりと開けてしまった。そこには…瓶!瓶ビールがいたのだ。正しくは瓶ビールのコスプレだが。
しかしこれは序の口にすぎなかった。
「さやかちゃん!」
名前を呼ばれて振り向くと…、
「銀さん…!じゃなくて先輩!?」
そこにはマンガ・アニメでおなじみ、『銀魂』のメインキャラクター、銀さんに扮した、韓国留学を共にした先輩が。
アニメ『マクロスΔ』のキャラクター、ハヤテに扮したお友達も一緒だったので2人をパチリ。
こちらは普通の袴を着たお姉さんたち。いや、そんなはずはない。ここは京大の卒業式ですよ、とでも言うかのように、大ヒットドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主人公である平匡さんが。星野源さんの「恋」を連想させるポーズでノリノリ。ちなみに平匡さん、ドラマの中の設定が京大卒なのだ。
機関車トーマスと仲間たち、そしてなぜか琵琶湖。
二留ポケモンと「残業100時間ヤダ」。ちなみに二留とは大学を2年留年していることを指しているようだ。…春から社会人、頑張ってください!
『ポケモン』のマダツボミ。マダツボミの口から中の人の顔が見えているのがちょっとシュール…。
「なんちゃって卒業式のコスプレをしました!」
外国の卒業式でよく見る服装だ!逆に新しい!
「枠をこえろ!!!!!」ほかにはない発想に脱帽。
くいだおれ人形とウルトラマン。実際に太鼓とシンバルで演奏していた。そういえばなんでサングラスだったんだろう…。
武装したお二人と戦車。かっこいい!
平野ノラ「しもしも~」と仮面ライダーと田中角栄。「僕たちがオンリーワン!!!」
カオナシ。「顔を出したくなかったので…。」声を聞いた感じ女性の方でした。
「東京タラレバ娘」のタラとレバ。「東京タラレバ娘が好きで毎週見てました!」
「僕、工学部なんですけど、桂キャンパスに行かなければならなくって…以下略」
説明しよう。
京都大学桂キャンパスは、京大のシンボル、時計台がある吉田キャンパスからはバスに揺られて約1時間の場所にある。別名「桂男子工業大学」。もともと女子が少ない理系、特に工学部生が通うことになる、少し華やかさに欠けたキャンパスなのだ。そして、隣は、その悲しみをギターで奏でてくれる忌野清志郎、となぜかイケメン。
「彼(イケメン)はこの存在自体がコスプレなんです!」
卒業式を終えた方々を、カメラを手に待ち構えていると、戦車が出てきた。アンコウに「洗」のマーク。彼もガルパンおじさんなのだろうか。
※ガルパンおじさん…ミリタリーアニメ『ガールズ&パンツァー』の男性ファンの総称。作品は茨城県大洗町を舞台にしており、「大洗あんこう祭」で有名。
ネフェルピトーに勝利した時のゴン(アニメ『ハンター×ハンター』より)。
マニアックすぎる…。そして髪の毛どうなってるんだろう…。
まとめ
個性あふれる先輩方を見て感じた。学生生活最後の思い出として羽目を外してみるのも何だかいいのかもしれない。それなら自分の卒業式で、コスプレしたらどうかって?いや、それはない(きっぱり)。わたしは見ているだけで十分だ。見ているだけでも十分楽しめる京大卒業式。一度、個性的なコスプレをじっくり見に来てはどうだろうか?
(記事:京都大学 法学部 渡邊彩華)
(協力:京都女子大学 現代社会学部 山本奈未)